Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


17.6.4 バックアップの運用例(ShadowImageを使用)

ここでは,ShadowImageを使用したバックアップの運用例について説明します。

〈この項の構成〉

(1) システムの構成例

図17‒1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」で示すコールドスタンバイ構成で,実行系はhadb01とします。DBディレクトリ,アーカイブディレクトリ,および同義語辞書ファイルの格納ディレクトリは,次の構成となっているとします。

hadb01のディレクトリ構成

hadb02のディレクトリ構成

■Logical Unitの構成

コールドスタンバイ構成のときのストレージの構成例を次の図に示します。

[図データ]

[説明]

  • FS001はDBディレクトリ用のファイルシステムです。

  • FS002は作業用一時ファイルを格納しているファイルシステムです。

  • FS003は同義語辞書ファイルを格納しているファイルシステムです。

  • FS004は監査証跡ファイルの出力先のファイルシステムです。

  • FS005は次のファイルシステムです。

    • データインポートで使用する入力データファイルを格納するファイルシステム

    • ADB_CSVREAD関数で使用するCSVファイルを格納するファイルシステム

    • 監査証跡の保存先ディレクトリを作成するファイルシステム

  • LU001LU005は,DBエリアファイルに使用しています。

  • WRK001は作業用表DBエリアファイルに使用しています。

  • 正ボリュームFS00XLU00Xに対応する副ボリュームはFS10XLU10Xです。

(2) バックアップの取得

ShadowImageを使用して,バックアップを取得する手順を説明します。

手順

  1. コールドスタンバイ構成を正常終了する

    詳細については,「17.4.2 コールドスタンバイ構成の終了方法」を参照してください。

  2. バックアップ対象のファイルシステムをアンマウントする

  3. バックアップを取得する

    FS001FS003,およびLU001LU005のすべてのLogical Unitに対して,「10.3.4 バックアップの運用例(ShadowImageを使用)」の「(3) バックアップの取得」の手順に従ってバックアップを取得してください。

  4. コールドスタンバイ構成を開始する

    詳細については,「17.4.1 コールドスタンバイ構成の開始方法」を参照してください。

(3) バックアップからの回復

バックアップからの回復手順を説明します。

手順

  1. コールドスタンバイ構成を終了する

    adbstop
    monend

    hadb01(実行系)でadbstopコマンド,およびHAモニタのmonendコマンドを実行して,コールドスタンバイ構成を終了します。

    なお,このあとの手順でファイルシステムをアンマウントするため,静止モードではバックアップを取得できません。

  2. バックアップ対象のファイルシステムをアンマウントする

  3. データベースを回復する

    FS001FS003,およびLU001LU005のすべてのLogical Unitを,「10.3.4 バックアップの運用例(ShadowImageを使用)」の「(4) バックアップからの回復」の手順に従って回復してください。

  4. コールドスタンバイ構成を開始する

    詳細については,「17.4.1 コールドスタンバイ構成の開始方法」を参照してください。