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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


15.2.4 ネットワーク構成

コールドスタンバイ構成の場合,次に示す3つのネットワークを使用します。各ネットワークは物理的に分けてください。

〈この項の構成〉

(1) クライアント−サーバ間ネットワーク

HADBクライアントとHADBサーバ間の通信で使用するネットワークです。

HADBクライアントは,エイリアスIPアドレスを使用してHADBサーバに接続します。そのため,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「LANの引き継ぎ」を参照して,エイリアスIPアドレスを設定してください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」でのIPアドレス,およびポート番号の設定例を次の表に示します。

表15‒1 クライアント−サーバ間ネットワークのIPアドレスとポート番号の設定例

項番

設定対象

IPアドレス

ポート番号

1

クライアントマシン

10.196.108.111

設定不要

2

サーバマシンhadb01(実行系)

10.196.108.11

23650

3

サーバマシンhadb02(待機系)

10.196.108.12

23650

4

エイリアスIPアドレス

10.196.108.143

23650

(2) 監視パス

HAモニタの監視パスとして使用するネットワークです。

ネットワーク構築する際,LinuxのBonding機能を使用したNIC冗長化を推奨します。また,Bonding機能を使用する際には,複数のLANカードを用意してください。

Bonding機能の詳細については,OSのマニュアルを参照してください。HAモニタの監視パスの設定については,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「監視パスの設定」を参照してください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」でのIPアドレス,およびポート番号の設定例を次の表に示します。

表15‒2 監視パスのIPアドレスとポート番号の設定例

項番

設定対象

IPアドレス

ポート番号

1

サーバマシンhadb01(実行系)のHAモニタの監視パス

172.16.0.11

7777

2

サーバマシンhadb02(待機系)のHAモニタの監視パス

172.16.0.12

7777

(3) リセットパス

HAモニタが障害を検知した際,障害が発生した系の入出力をリセットするために使用するネットワークです。このネットワークは,リセットパス専用のネットワークである必要があります。詳細については,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「リセットパスの構成」を参照してください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」でのIPアドレス,およびポート番号の設定例を次の表に示します。

表15‒3 リセットパスのIPアドレスとポート番号の設定例

項番

設定対象

IPアドレス

ポート番号

1

サーバマシンhadb01(実行系)のリセットパス

192.168.0.11

11111

2

サーバマシンhadb01(実行系)のSVP

192.168.0.21

22222

3

サーバマシンhadb02(待機系)のリセットパス

192.168.0.12

11111

4

サーバマシンhadb02(待機系)のSVP

192.168.0.22

22222

HAモニタを使用する場合,リセットパスの使用を推奨するため,HADBサーバが稼働するサーバマシンにSVPなどの障害監視プロセサが搭載されている必要があります。詳細については,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「必要なハードウェア」を参照してください。