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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


15.2.5 ストレージ構成

コールドスタンバイ構成の場合,次のファイルシステムおよびディスクを準備してください。

〈この項の構成〉

(1) 系ローカルのファイルシステム

系ローカルのファイルシステムには,サーバディレクトリを配置します。サーバディレクトリの作成には,adbinstallコマンドを使用します。

注意事項

実行系と待機系の両方にサーバディレクトリを作成してください。サーバディレクトリを共有ディスク(系切り替え対象のファイルシステム)上に作成したり,共有のファイルシステム上に作成したりしないでください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」の場合,LOC001およびLOC002が系ローカルのファイルシステムになります。

(2) 系切り替え対象のファイルシステム

系切り替え対象のファイルシステムには,DBディレクトリを格納するファイルシステム,および作業用一時ファイルを格納するファイルシステムを配置します。

系切り替え対象のファイルシステムは,実行系と待機系から参照できるディスク(共有ディスク)から構成されるVG内のLV上に作成してください。共有ディスクについては,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「共有ディスクの構成」を参照してください。

参考

DBディレクトリの作成については,「15.3.7 データベースの作成」を参照してください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」の場合,FS001およびFS002が系切り替え対象のファイルシステムになります。

(3) 共有のファイルシステム

共有のファイルシステムには,次のファイルシステムを配置します。

共有のファイルシステムは,実行系と待機系から参照できるディスク(共有ディスク)上に構築し,実行系と待機系で同一パスのディレクトリにマウントしてください。共有ディスクについては,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「共有ディスクの構成」を参照してください。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」の場合,FS003が共有のファイルシステムになります。

共有のファイルシステムは,分散ファイルシステムの一つであるNFSなどを用いて構築できます。

(4) DBエリアファイル用のディスク

DBエリアファイルごとにディスクを用意します。

次のDBエリアファイルには,ブロックスペシャルファイルを割り当ててください。

また,次のDBエリアファイルに対応するディスクは,実行系と待機系から参照できる必要があります。

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」の場合,LU001〜LU005およびWRK001がDBエリアファイル用のディスクになります。