インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 8
オリジナルRDエリアの運用中に,レプリカRDエリアで再編成やデータ・インデクスの一括作成などを実行した場合には,実行後に必ずレプリカRDエリアのデータをオリジナルRDエリアへコピー(ペアボリュームを生成)しておく必要があります。そのあとにオリジナルRDエリアの運用を再開できます。また,レプリカRDエリアで再編成やデータ・インデクスの一括作成中には,オリジナルRDエリアでは参照だけができる状態とし,更新をさせないようにする必要があります。
もし,再編成の実行後にペアボリュームを生成しないで運用を再開,または,再編成中にもう一方のRDエリアを更新した場合,その後の運用中に障害が発生しても,オリジナルとレプリカの2世代分のシステムログを利用した回復方法(データベースの回復コマンド:pdrstrを-xオプションを指定して実行する方法(「3.7.2 2世代分のRDエリアのシステムログを利用した回復」を参照してください))を採用することはできません。この状況のときに2世代分のシステムログを利用した回復方法を採用するとKFPR26263-Eメッセージが出力されます。これは,2世代分のシステムログを正しく認識することができずに回復コマンドが正常に終了できなかったために出力されるメッセージです。このメッセージが出力された場合は,オリジナルおよびレプリカそれぞれのRDエリアを段階的に回復していく方法しかありません。次に,KFPR26263-Eメッセージが出力された場合(2世代分のRDエリアのシステムログを利用した回復方法を採用できない場合)の対処方法について例を用いて説明します。
次の図に示す手順でレプリカRDエリア内の表の再編成を実行すると,再編成中にオリジナルRDエリアを更新しているため,オリジナルとレプリカのそれぞれのシステムログのどちらが正しいものなのかがHiRDBには判断できない状態になってしまいます。このため,次の図に示す「オリジナルRDエリアで障害発生」が発生したときに,オリジナルとレプリカの両方のシステムログを利用して回復しようとしても,KFPR26263-Eメッセージが出力され,回復に失敗してしまいます。
図3-11 KFPR26263-Eメッセージが出力される(2世代分のRDエリアのシステムログを利用した回復方法を採用できない)場合の例
この場合は,前述の図に示すように,更新を開始(RDエリアの閉塞かつクローズの解除)および終了(RDエリアの閉塞かつクローズ)した時点の時刻が分かれば,次に示す手順で対処できます。
pdrstr -m /hirdb/rdarea/rdmast/rdmast01 -b /bkdir/bkup01 -l /lgdir/unld01 -T , 20030516_221510 -r RD01 -q 0
pdrstr -m /hirdb/rdarea/rdmast/rdmast01 -l /lgdir/unld01 -T 20030516_224500,20030517_054005 -r RD01 -q 1
pdrstr -m /hirdb/rdarea/rdmast/rdmast01 -l /lgdir/unld01 -T 20030517_063522 -r RD01 -q 0
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