スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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11.6.2 HiRDBを終了してサーバを移動する場合

HiRDB/パラレルサーバのフロントエンドサーバ(FES1)及びバックエンドサーバ(BES1)を移動します。このときの手順を説明します。

[図データ]

参考
システムマネジャを移動すると影響が大きいため,移動しないことをお勧めします。
<この項の構成>
(1) ユニット2のメモリ所要量を確認します
(2) pdrorgコマンドでBES1の表データをRDエリア単位にアンロードします
(3) pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します
(4) pdloglsコマンドで,移動元ユニット内のシステムログファイルの状態をチェックします
(5) pdlogunldコマンドでアンロード待ち状態のシステムログファイルをアンロードします
(6) pdlogrm及びpdstsrmコマンドでユニット1及びユニット2の全システムファイルを削除します
(7) HiRDBシステム定義を変更します
(8) pdloginit及びpdstsinitコマンドでユニット1及びユニット2に必要なシステムファイルを作成します
(9) pdconfchkコマンドでHiRDBシステム定義をチェックします
(10) pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します
(11) pdcopyコマンドで全RDエリアのバックアップを取得します
(12) pdmodコマンドでBES1のRDエリアを再初期化します
(13) pdrorgコマンドで,移動したユニット内の表データをRDエリア単位にリロードします
(14) pdcopyコマンドで全RDエリアのバックアップを取得します
(15) クライアント環境定義を変更します

(1) ユニット2のメモリ所要量を確認します

サーバを移動するため,ユニット2のメモリ所要量を見積もり直してください。また,OSのオペレーティングシステムパラメタを必要に応じて変更してください。メモリ所要量,及びオペレーティングシステムパラメタの見積もりについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。

(2) pdrorgコマンドでBES1の表データをRDエリア単位にアンロードします

RDエリア単位のアンロードについては,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。

(3) pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します

 
pdstop
 

必ず正常終了させてください。

(4) pdloglsコマンドで,移動元ユニット内のシステムログファイルの状態をチェックします

 
pdlogls -d sys -s bes1
pdlogls -d sys -s bes2
 

(5) pdlogunldコマンドでアンロード待ち状態のシステムログファイルをアンロードします

 
pdlogunld -d sys -s bes1 -g log01 -o /unld/unldlog01
pdlogunld -d sys -s bes2 -g log02 -o /unld/unldlog02
 

システムログをアンロードする運用をしていない場合は,pdcopyコマンドで全RDエリアのバックアップを取得してください。バックアップの取得については,「6.4 バックアップの取得例」を参照してください。

(6) pdlogrm及びpdstsrmコマンドでユニット1及びユニット2の全システムファイルを削除します

 
pdlogrm -d sys -s fes1 -f /sysarea/log01           1
   :
pdlogrm -d spd -s fes1 -f /sysarea/sync01          2
   :
pdstsrm -s fes1 -f /sysarea/ssts01                 3
   :
pdstsrm -u UNT1 -f /sysarea/usts01                 4
   :
 

〔説明〕
  1. FES1,BES1〜BES3のシステムログファイルを削除します。
  2. FES1,BES1〜BES3のシンクポイントダンプファイルを削除します。
  3. FES1,BES1〜BES3のサーバ用ステータスファイルを削除します。
  4. ユニット1及びユニット2のユニット用ステータスファイルを削除します。

(7) HiRDBシステム定義を変更します

サーバ構成の変更を反映したHiRDBシステム定義を作成してください。

(8) pdloginit及びpdstsinitコマンドでユニット1及びユニット2に必要なシステムファイルを作成します

 
pdloginit -d sys -s fes1 -f /sysarea/log01 -n 5000          1
   :
pdloginit -d spd -s fes1 -f /sysarea/sync01 -n 5000         2
   :
pdstsinit -s fes1 -f /sysarea/ssts01 -c 3000                3
   :
pdstsinit -u UNT1 -f /sysarea/usts01 -c 3000                4
   :
 

〔説明〕
  1. FES1,BES1〜BES3のシステムログファイルを作成します。
  2. FES1,BES1〜BES3のシンクポイントダンプファイルを作成します。
  3. FES1,BES1〜BES3のサーバ用ステータスファイルを作成します。
  4. ユニット1及びユニット2のユニット用ステータスファイルを作成します。

ステータスファイルを再作成したため,RDエリアの障害閉塞状態は引き継がれません。したがって,HiRDBの正常開始後,必要に応じてpdholdコマンドでRDエリアを再度閉塞してください。

(9) pdconfchkコマンドでHiRDBシステム定義をチェックします

 
pdconfchk
 

エラーがある場合はHiRDBシステム定義を修正して,再度pdconfchkコマンドを実行してください。

(10) pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します

 
pdstart
 

(11) pdcopyコマンドで全RDエリアのバックアップを取得します

バックアップの取得については,「6.4 バックアップの取得例」を参照してください。

(12) pdmodコマンドでBES1のRDエリアを再初期化します

RDエリアの再初期化については,「15.4 RDエリアの容量を大きく,又は属性を変更する方法(RDエリアの再初期化)」を参照してください。

(13) pdrorgコマンドで,移動したユニット内の表データをRDエリア単位にリロードします

(1)で作成したアンロードデータファイルを入力データにします。RDエリア単位のリロードについては,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。

(14) pdcopyコマンドで全RDエリアのバックアップを取得します

バックアップの取得については,「6.4 バックアップの取得例」を参照してください。

(15) クライアント環境定義を変更します

クライアント環境定義に次に示すオペランドを指定している場合は注意が必要です。これらのオペランドに移動対象のフロントエンドサーバ(FES1)を指定している場合は指定値を変更してください。

 

コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。