スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)
マルチHiRDBのサーバで別々に設定したHiRDB管理者は,それぞれが操作する対象のHiRDBを環境変数PDDIRで判別します。HiRDB管理者別に,HiRDB運用ディレクトリを環境変数PDDIRに指定します。
また,環境変数PATHに各HiRDBの$PDDIR/binを設定すると,PATH中で先に指定したHiRDBの運用コマンドしか使用できません。そこで,各HiRDBを操作し分けるには,それぞれのHiRDB用のウィンドウを用意し,それぞれのウィンドウで環境変数を設定して運用することをお勧めします。
HiRDB管理者が設定する環境変数については,「2.3.4 環境変数の設定」を参照してください。
HiRDBごとにHiRDBシステム定義を作成してください。HiRDBシステム定義に指定する次に示す情報は,HiRDBごとに変えてください。
クライアントからどのHiRDBにアクセスするかは,クライアント環境定義のPDNAMEPORTオペランドで指定します。アクセスするHiRDBのポート番号をPDNAMEPORTオペランドに指定してください。クライアント環境定義については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。
マルチHiRDBにユティリティ専用ユニットを設置する場合,1.又は2.のどちらかのシステム構成が選択できます。
HiRDBごとに別々の業務をする場合は,1. のシステム構成をお勧めします。相互系切り替え構成で系切り替え機能を使用する場合は,2. のシステム構成をお勧めします。
マルチHiRDBでのユティリティ専用ユニットの設置例を図11-1及び図11-2に示します。
図11-1 マルチHiRDBでのユティリティ専用ユニットの設置例(HiRDBごとにユティリティ専用ユニットを持つシステム構成)
図11-2 マルチHiRDBでのユティリティ専用ユニットの設置例(複数のHiRDBでユティリティ専用ユニットを共用するシステム構成)
マルチHiRDBを構成する各HiRDBで,インストールディレクトリ(/opt/HiRDB_S又は/opt /HiRDB_P)下のライブラリの一部を共用化できます。pdmemsv -sコマンドでライブラリの一部を共用化すると,必要なメモリを削減できます。
ただし,ライブラリの一部を共用化するには,次に示す前提条件があります。
なお,ライブラリを共用化する場合,インストールディレクトリとHiRDB運用ディレクトリを格納するボリュームを別々にしてください。こうすると,インストールディレクトリを格納するハードディスクに障害が発生してHiRDBが稼働できなくなった場合,pdmemsv -dコマンドでライブラリの共用化を解除すれば,HiRDBが稼働できるようになります。ライブラリを共用化する手順を次に示します。
# pdsetup /USERS/DB1 1 # pdsetup -d /USERS/DB1 2 # PDDIR="USERS/DB1" 3 # export PDDIR # $PDDIR/bin/pdmemsv -s 4 # pdsetup /USERS/DB1 5
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