スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)

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5.2.2 HiRDBシステム定義の作成(HiRDB/パラレルサーバの場合)

<この項の構成>
(1) システム共通定義の作成
(2) ユニット制御情報定義の作成
(3) サーバ共通定義の作成(任意)
(4) フロントエンドサーバ定義の作成
(5) ディクショナリサーバ定義の作成
(6) バックエンドサーバ定義の作成
(7) UAP環境定義の作成(任意)
(8) SQL予約語定義の作成(任意)
(9) 外部サーバ情報定義の作成
(10) Hub最適化情報定義の作成
(11) HiRDBシステム定義ファイルの構成例

(1) システム共通定義の作成

システム共通定義にはHiRDBの構成及び共通情報を定義します。システム共通定義を作成して次に示すファイルに格納します。

各サーバマシンに同じ内容のシステム共通定義を作成してください。

システム共通定義では,ユニット構成,サーバ構成,及びグローバルバッファの定義をします。

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド,又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(2) ユニット制御情報定義の作成

ユニット制御情報定義にはユニットの実行環境を定義します。ユニット制御情報定義を作成して次に示すファイルに格納します。

各サーバマシンにユニット制御情報定義を作成してください。

ユニット制御情報定義では,ユニット用ステータスファイルの定義をします。

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド,又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(3) サーバ共通定義の作成(任意)

サーバ共通定義には,(4)〜(6)で説明するサーバ定義のオペランドの省略値を定義します。必要に応じて各サーバマシンにサーバ共通定義を作成して次に示すファイルに格納します。

次に示す場合にサーバ共通定義を作成すると便利です。

サーバ共通定義で指定した内容は,そのサーバマシンに定義したすべてのサーバに対して有効となります。各サーバの定義内容に共通部分が多い場合は,共通部分をサーバ共通定義で指定し,異なる部分を各サーバ定義で指定することをお勧めします。

特に,HiRDBシステム定義ファイルを共用化する場合は,サーバ共通定義を作成することをお勧めします。

また,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(4) フロントエンドサーバ定義の作成

フロントエンドサーバ定義にはフロントエンドサーバの実行環境を定義します。フロントエンドサーバ定義を作成して次に示すファイルに格納します。

フロントエンドサーバを定義するサーバマシンに,フロントエンドサーバ定義を作成してください。

フロントエンドサーバ定義で指定する項目の例を次に示します。

注※
システム共通定義のpdstartオペランドの-sオプションに指定するサーバ名と同じにしてください。例えば,「pdstart -s f001」と指定した場合は,次に示すファイルに格納してください。
  • $PDDIR/conf/f001

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(5) ディクショナリサーバ定義の作成

ディクショナリサーバ定義にはディクショナリサーバの実行環境を定義します。ディクショナリサーバ定義を作成して次に示すファイルに格納します。

ディクショナリサーバを定義するサーバマシンに,ディクショナリサーバ定義を作成してください。

ディクショナリサーバ定義で指定する項目の例を次に示します。

注※
システム共通定義のpdstartオペランドの-sオプションに指定するサーバ名と同じにしてください。例えば,「pdstart -s dic」と指定した場合は,次に示すファイルに格納してください。
  • $PDDIR/conf/dic

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(6) バックエンドサーバ定義の作成

バックエンドサーバ定義にはバックエンドサーバの実行環境を定義します。バックエンドサーバ定義を作成して次に示すファイルに格納します。

バックエンドサーバを定義するサーバマシンに,バックエンドサーバ定義を作成してください。

バックエンドサーバ定義で指定する項目の例を次に示します。

注※
システム共通定義のpdstartオペランドの-sオプションに指定するサーバ名と同じにしてください。例えば,「pdstart -s b001」と指定した場合は,次に示すファイルに格納してください。
  • $PDDIR/conf/b001

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(7) UAP環境定義の作成(任意)

UAPの実行環境を定義します。必要に応じてUAP環境定義を作成して次に示すファイルに格納します。

UAP環境定義はフロントエンドサーバがあるユニットに作成します。マルチフロントエンドサーバの場合は,UAP環境定義を適用したいフロントエンドサーバに定義してください。

なお,HiRDB管理者はUAP環境定義を使用するユーザに対して,$PDDIR/conf/pduapenvディレクトリの読み込み権限(r)と実行権限(x)を与えてください。また,UAP環境定義ファイルには読み込み権限(r)を与えてください。

また,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

UAP環境定義で指定する項目の例を次に示します。

注※
ファイル名称は先頭がアルファベットの英数字列(最大8文字)にしてください。

(8) SQL予約語定義の作成(任意)

SQL予約語削除機能を使用する場合,UAPごとに削除する予約語を定義します。必要に応じてSQL予約語定義を作成して次に示すファイルに格納します。

SQL予約語定義はフロントエンドサーバがあるユニットに作成します。マルチフロントエンドサーバの場合は,UAP環境定義を適用したいフロントエンドサーバに定義してください。

なお,HiRDB管理者はSQL予約語定義を使用するユーザに対して,$PDDIR/conf/pdrsvwdディレクトリの読み込み権限(r)と実行権限(x)を与えてください。また,SQL予約語削除ファイルには読み込み権限(r)を与えてください。

また,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

注※
ファイル名称は先頭がアルファベットの英数字列(最大8文字)にしてください。

(9) 外部サーバ情報定義の作成

HiRDB External Data Access機能を使用する場合は外部サーバ情報定義が必要です。外部サーバ情報定義には外部サーバへの接続環境を定義します。外部サーバ情報定義を作成して次に示すファイルに格納します。

外部サーバ接続用のバックエンドサーバを定義するサーバマシンに,外部サーバ情報定義を作成してください。

また,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

なお,接続する外部サーバの種類によって外部サーバ情報定義に指定するオペランドが異なります。詳細については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム定義」を参照してください。

(10) Hub最適化情報定義の作成

HiRDB External Data Access機能を使用する場合はHub最適化情報定義が必要です。Hub最適化情報定義にはHiRDB External Data Access機能の最適化情報を定義します。Hub最適化情報定義を作成して次に示すファイルに格納します。

フロントエンドサーバを定義するサーバマシンに,Hub最適化情報定義を作成してください。マルチフロントエンドサーバの場合は,各ユニットに同一内容のHub最適化情報定義が必要です。

なお,HiRDBのコマンドやユティリティは,この定義ファイルの内容に従って動作するため,HiRDBのコマンド又はユティリティを実行するユーザ(OS上のユーザ)に対して,この定義ファイルに対する読み込み権限(r)を与えてください。

(11) HiRDBシステム定義ファイルの構成例

HiRDBシステム定義ファイルの構成例を次の図に示します。

また,HiRDB External Data Access機能を使用する場合のHiRDBシステム定義ファイルの構成例を図5-4に示します。

図5-3 HiRDBシステム定義ファイルの構成例(HiRDB/パラレルサーバの場合)

[図データ]

注 各サーバマシンのシステム共通定義は同一内容にしてください。
 

図5-4 HiRDBシステム定義ファイルの構成例(HiRDB External Data Access機能を使用する場合)

[図データ]

  • 各サーバマシンのシステム共通定義は同一内容にしてください。
  • 網掛けされているバックエンドサーバが外部サーバ接続用のバックエンドサーバです。外部サーバ接続用のバックエンドサーバがあるユニットに外部サーバ情報定義ファイルを作成します。
  • マルチフロントエンドサーバ環境のため,各ユニットにHub最適化情報定義ファイルを作成します。