Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Linux®用)

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3.10.2 HDLMデバイスを使用して新規に論理ボリュームを作成する

ここでは,新規にHDLMデバイスを使用して,論理ボリュームを作成する手順を説明します。「図3-30 HDLMデバイス上に論理ボリュームを作成した場合のデバイス構成」に示す環境は,次の手順で構築してください。

図3-30 HDLMデバイス上に論理ボリュームを作成した場合のデバイス構成

[図]

  1. HDLMデバイスを使用しているプロセス,サービスなどをすべて停止します。
  2. HDLMデバイス上にディスクパーティションを作成し,システムIDを「Linux」(16進数で表記した場合,83)から「Linux LVM」(16進数で表記した場合,8e)に変更します。
    /dev/sddlmad(HDLMデバイス)に2つのパーティションを作成する場合の実行例を次に示します。

    fdiskコマンドの実行例(IA32)
    [図]

    partedコマンドの実行例(IA32,IPFまたはEM64T/AMD64)
    [図]
    partedコマンドでパーティションを変更する場合には,HDLMデバイス上のパーティションを認識させるために,partedコマンドの実行後にblockdevコマンドを実行してください。
  3. /etc/lvm/lvm.confファイルを編集します。
    SCSIデバイスの構成を無効にしてHDLMデバイスの構成を有効にするために,ファイル中のデバイスセクションに対して次の編集を行います。
    • filterエントリ情報の追加と削除
      次に示す行を追加し,ほかのすべてのfilterエントリ情報をコメントアウトします。
      filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
    • typesエントリ情報の追加
      次に示す行を追加します。
      types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
      このとき,types=[ "fd", 16 ]がコメントアウトされていることを確認します。
    OSがSUSE LINUX Enterprise Server 11の場合の編集例を次に示します。網掛けの部分が編集個所です。

    図3-31 /etc/lvm/lvm.confファイルの編集例

    [図]

  4. 物理ボリュームを作成します。
    /dev/sddlmad1および/dev/sddlmad2を物理ボリュームとして定義する場合の実行例を次に示します。
    # pvcreate /dev/sddlmad1
      Physical volume "/dev/sddlmad1" successfully created
    # pvcreate /dev/sddlmad2
      Physical volume "/dev/sddlmad2" successfully created
    
  5. ボリュームグループを作成します。
    物理ボリュームである/dev/sddlmad1および/dev/sddlmad2を使用して,vg01(ボリュームグループ)を作成する場合の実行例を次に示します。
    # vgcreate vg01 /dev/sddlmad1 /dev/sddlmad2 
      Volume group "vg01" successfully created
  6. 論理ボリュームを作成します。
    vg01(ボリュームグループ)を使用して,論理ボリューム(lvol1:100MB)を作成する場合の実行例を次に示します。
    # lvcreate -L 100M -n lvol1 vg01
      Logical volume "lvol1" created
  7. ファイルシステムを作成します。
    mke2fsコマンドを使用して,lvol1(論理ボリューム)にファイルシステムを作成する場合の実行例を次に示します。
    # mke2fs /dev/vg01/lvol1
    Filesystem label=
    OS type: Linux
    Block size=1024 (log=0)
    Fragment size=1024 (log=0)
    25688 inodes, 102400 blocks
    5120 blocks (5.00%) reserved for the super user
    First data block=1
    13 block groups
    8192 blocks per group, 8192 fragments per group
    1976 inodes per group
    Superblock backups stored on blocks:
            8193, 24577, 40961, 57345, 73729
    
    Writing inode tables: done
    Writing superblocks and filesystem accounting information: done
    
    This filesystem will be automatically checked every 38 mounts or
    180 days, whichever comes first.  Use tune2fs -c or -i to override.
  8. 論理ボリュームをマウントするディレクトリを作成します。
    /mnt/lvol1ディレクトリを作成する実行例を,次に示します。
     
    # mkdir /mnt/lvol1
      
  9. 論理ボリュームをマウントします。
    /mnt/lvol1ディレクトリにマウントする実行例を,次に示します。
    # mount /dev/vg01/lvol1 /mnt/lvol1
    
  10. Red Hat Enterprise Linux 6の場合は,ボリュームグループの情報を更新します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループの情報を更新します。
     
    # vgscan
      Reading all physical volumes.  This may take a while...
      Found volume group "VolGroup00" using metadata type lvm2
      

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