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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


6.6.6 DBキュー表によるイベント通知メッセージ送信先の管理

DBキューへのメッセージ書き込み時に送信されるイベント通知メッセージの送信先に関する情報を,DBキュー表で管理します。イベント通知メッセージの送信には,TCP/IP共有送信用コネクションを使用します。

イベント通知メッセージ送信先の情報は,次に示すどちらかの場合にDBキューに格納されます。

また,DBキュー読み出しサーバが正常終了または計画停止Aで終了した場合,イベント通知メッセージ送信先の情報はDBキューから削除されます。

ここでは,イベント通知メッセージ送信先の情報を管理する流れについて説明します。

TCP/IP共有送信用コネクションの詳細については,「6.5.5 TCP/IP共有送信用コネクション」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) DBキュー読み出しサーバが正常終了または計画停止Aで終了した場合

DBキュー読み出しサーバが正常終了または計画停止Aで終了した場合のイベント通知メッセージ送信先の情報の流れについて,次の図に示します。

図6‒16 DBキュー読み出しサーバが正常終了または計画停止Aで終了した場合のイベント通知メッセージ送信先の情報の流れ

[図データ]

  1. 自システムを正常開始します。

    自システムでdbqgrpdef定義コマンドの-oオプションにmyを指定しておいたため,正常開始時に,自システム(DBキュー読み出しサーバ)の情報がイベント通知メッセージ送信先の情報としてDBキューに格納されます。

  2. 相手システムがDBキューにメッセージを書き込みます。

    DBキューに格納されているイベント通知メッセージ送信先の情報を基に,自システムにイベント通知メッセージが送信されます。

  3. 自システムでDBキューからメッセージを読み出します。

  4. 自システムを正常終了または計画停止Aで終了します。

    DBキューに格納されているイベント通知メッセージ送信先の情報が削除されます。

  5. 相手システムがDBキューにメッセージを書き込みます。

    DBキューにイベント通知メッセージ送信先の情報が格納されていないため,イベント通知メッセージは送信されません。

(2) DBキュー読み出しサーバが計画停止Bまたはプロセスダウンで終了した場合

DBキュー読み出しサーバが計画停止Bまたはプロセスダウンで終了した場合のイベント通知メッセージ送信先の情報の流れについて,次の図に示します。

図6‒17 DBキュー読み出しサーバが計画停止Bまたはプロセスダウンで終了した場合のイベント通知メッセージ送信先の情報の流れ

[図データ]

  1. 自システムを正常開始します。

    自システムでdbqgrpdef定義コマンドの-oオプションにmyを指定しておいたため,正常開始時に,自システム(DBキュー読み出しサーバ)の情報がイベント通知メッセージ送信先の情報としてDBキューに格納されます。

  2. 相手システムがDBキューにメッセージを書き込みます。

    DBキューに格納されているイベント通知メッセージ送信先の情報を基に,自システムにイベント通知メッセージが送信されます。

  3. 自システムでDBキューからメッセージを読み出します。

  4. 自システムを計画停止Bまたはプロセスダウンで終了します。

    計画停止Bまたはプロセスダウンで終了した場合は,DBキューに格納されているイベント通知メッセージ送信先の情報が削除されないで残ります。

  5. 相手システムがDBキューにメッセージを書き込みます。

    DBキューに格納されているイベント通知メッセージ送信先の情報を基に,自システムにイベント通知メッセージが送信されます。しかし,自システムは未起動のため,イベント通知メッセージの送信処理でエラーが発生し,KFSB45642-Wメッセージが出力されます。