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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


1.1 TP1/EEとは

TP1/EE(TP1/Server Base Enterprise Option)は,TP1/Server Baseとあわせて使用するオプション製品です。TP1/EEは,TP1/Server Baseにサービスを提供するUAP(SPP)として動作することによって,TP1/Server Baseの機能の一部をマルチスレッドで実現します。

TP1/Server BaseのSPPとしてTP1/EEを使用すると,現存する資産を生かしながら,メインフレーム基幹システムを,マルチスレッドで実現する大規模オープン基幹システムに移行できます。これによって,大規模・大量データ処理のコストパフォーマンスを向上させながら,高性能,高生産性および高信頼性を実装するOLTPを実現できます。

分散トランザクション処理機能を持つTP1/EEは,オープンシステム上でオンライントランザクション処理OLTP:Online Transaction Processing)をできるようにするソフトウェア(TPモニタ)です。

注※

データ通信業務では,業務処理ごとの単位に区切って,それぞれの処理の結果を有効にするか無効にするかを明確に決める必要があります。有効にするか無効にするかどちらかに決定する処理の単位をトランザクションといいます。

TP1/Server BaseとTP1/EEの特長を次の図に示します。

図1‒1 TP1/Server BaseとTP1/EEの特長

[図データ]

注意事項

TP1/EEは,TP1/Server Baseとあわせて使用するオプション製品です。したがって,以降の説明で「TP1/EE」とだけ記載されている場合は,TP1/Server Baseを省略して説明していることを意味します。説明上は省略されていても,実際にはTP1/Server BaseなしでTP1/EEを使用することはできないため,ご注意ください。TP1/EEとTP1/Server Baseとの関係の詳細については,「1.3 TP1/EEのソフトウェア構成」を参照してください。

〈この節の構成〉