4.4.6 定義ファイルの生成
uGPS管理者で定義ファイルを管理するホストにログインし,gpdefgenコマンドを実行することで,定義ファイルを生成します。gpdefgenコマンドの詳細については,8章の「gpdefgen(定義ファイル生成コマンド)(Linux・AIX)」を参照してください。
gpdefgenコマンドには,次の表に示す内容を指定します。
設定項目 |
内容 |
---|---|
システムを構成するホスト名一覧 |
システムを構成するホスト名の一覧。クラスタ構成で使用するホストの場合,論理ホスト名を指定します。 |
サービスグループ名一覧 |
ノードマネージャSPPに指定するサービスグループ名の一覧。 |
各ホストの種別 |
ホストの種別として,次のどれかを指定します。
|
システムで同時に実行するジョブの実行規模 |
同時に実行するグリッドジョブとサブジョブの規模に応じて,次のどれかを指定します。
|
全ホストの定義ファイル管理ディレクトリ名 |
生成した全ホストの定義ファイルを格納するディレクトリ。定義ファイルのマスタ格納庫となります。 |
製品用ディレクトリ名(uGPSディレクトリ) |
uGPSが使う各種ファイル,またはディレクトリを格納するディレクトリ。システムを構成する全ホストで同じディレクトリとなります。uGPSディレクトリは,環境構築時にシステムを構成する各ホストに作成されます。 |
システム識別子 |
システムを識別する識別子。 |
ネームサービスのポート番号 |
システムサーバの1つのネームサービスで使用するポート番号。 |
スケジュールサービスのポート番号 |
システムサーバの1つのスケジュールサービスで使用するポート番号。 |
ジョブマネージャSPPの要求受信用ポート番号 |
ジョブマネージャSPPが要求を受信するために使用するポート番号。 |
ジョブマネージャSPPのサーバ通信用ポート番号 |
ジョブマネージャSPPがシステムサーバとの通信に使用するポート番号。 |
gpdefgenコマンドは,uGPSがモデルとして保持する各規模の定義ファイルを基に,各種の定義ファイルを生成します。gpdefgenコマンドの実行後に生成される定義ファイルの格納ディレクトリの形式とその内容を次に示します。なお,図中の番号は,説明の番号に対応しています。
-
定義ファイル管理ディレクトリ
生成した定義ファイルを格納するルートディレクトリです。
名称:gpdefgenコマンドの-oオプションで指定した名称
所有者:コマンド実行ユーザ
パーミッション:0755
-
セットアップ対象とするホストの定義ファイル格納ディレクトリ
セットアップ対象とするホストの定義ファイルを格納するディレクトリです。
名称:gpdefgenコマンドの-hオプションで指定したホスト名
所有者:コマンド実行ユーザ
パーミッション:0755
-
定義ファイル
セットアップ対象のホストの定義ファイルです。名称や所有者は定義ファイルによって異なります。定義ファイルの内容を次の表に示します。
表4‒4 セットアップ対象とするホストの定義ファイルの内容 定義項目
名称
所有者/パーミッション
内容
ホスト
管理ホスト
実行ノード
設定ファイル※
ugpsm.conf
コマンド実行ユーザ/644
設定ファイル
○
○
システム環境定義
env
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
システムサービス構成定義
sysconf
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
ユーザサービス構成定義
usrconf
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
システム共通定義
betranrc
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
タイマサービス定義
tim
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
ネームサービス定義
nam
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
プロセスサービス定義
prc
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
スケジュールサービス定義
scd
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
トランザクションサービス定義
trn
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
ステータスサービス定義
sts
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
ログサービス定義
log
コマンド実行ユーザ/644
サーバ定義
○
○
ジョブマネージャSPP定義
UGPSMjbm
コマンド実行ユーザ/644
ジョブマネージャSPPの定義
○
−
UGPSMjbmee
コマンド実行ユーザ/644
ジョブマネージャSPPの定義
○
−
ノードマネージャSPP定義
UGPSMndm
コマンド実行ユーザ/644
ノードマネージャSPPの定義
−
○
データマネージャSPP定義
UGPSMdtm
コマンド実行ユーザ/644
データマネージャSPPの定義
○
−
データマネージャGW定義
UGPSMdtg
コマンド実行ユーザ/644
データマネージャGWの定義
−
○
- ノードマネージャSPPを複数面化する場合の注意
-
ノードマネージャSPPを複数面化する場合は,複数面化する実行ノードの定義ファイルを格納しているディレクトリ内のノードマネージャSPPの定義ファイル(UGPSMndm)を手作業で複製して作成してください。このとき,複製した定義ファイル名(ユーザサーバ名)は,ディレクトリ内でユニークな名称としてください。また,定義ファイル内のservice_groupオペランド(サービスグループ名)は,システム内でユニークな名称に変更してください。
- 生成される定義ファイルの管理ディレクトリの注意
-
gpdefgenコマンドで生成した定義ファイル格納ディレクトリには,定義のバックアップファイルやディレクトリなど,セットアップに使用しないファイルは格納しないでください。例えば,gpmgrsetupコマンドでは,定義ファイル管理ディレクトリ下のディレクトリ名をセットアップ対象のホスト名として扱うため,不当なディレクトリを配置すると環境構築ができません。また,gpmgrsetupコマンドでは,セットアップ対象とするホストの定義ファイル格納ディレクトリ下の定義ファイルの内容を参照して,定義内容を取得して動作しますが,ファイル名やディレクトリの階層は意識していません。そのため,不当なファイルやディレクトリを配置すると環境構築ができません。