Hitachi Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(HP-UX用)

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2.7.1 ロードバランスが適用されるパス

ロードバランス機能を使用したときに適用されるパスについて,ストレージサブシステムごとに説明します。

<この項の構成>
(1) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズを使用している場合
(2) SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,Hitachi USP,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi AMS2000シリーズ,またはHitachi SMSを使用している場合

(1) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズを使用している場合

ロードバランスはオーナパス同士,またはノンオーナパス同士で行われます。オーナパスとは,ストレージサブシステム側のLUのオーナコントローラに設定した,CHAを経由するパスです。オーナコントローラはLUごとに異なるので,オーナパスもLUごとに異なります。ノンオーナパスとは,オーナコントローラ以外のCHA(ノンオーナコントローラ)を経由するパスです。使用するパスは,オーナパス,ノンオーナパスの順で選択されます。システム全体の性能劣化を避けるために,オーナパスとノンオーナパスとの間でのロードバランスは行いません。障害などで,一部のオーナパスが使用できなくなった場合,残りの使用できるオーナパスの間でロードバランスが行われます。すべてのオーナパスが使用できなくなった場合,ノンオーナパスの間でロードバランスが行われます。

図2-7 ロードバランス」の例で,LUのオーナコントローラがCHA0であるとします。このとき,LUにアクセスする場合のロードバランスは,(A)と(B)のパスの間(オーナパス同士)で行われます。障害などで,(A)のパスが使用できなくなった場合,(B)のパスだけでLUにアクセスします。(A)と(B)のパスが使用できなくなった場合,(C)と(D)のパスの間(ノンオーナパス同士)で行われます。

図2-7 ロードバランス

[図データ]

(2) SANRISE2000シリーズ,SANRISE9900Vシリーズ,Hitachi USP,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi AMS2000シリーズ,またはHitachi SMSを使用している場合

すべてのパスがオーナパスになります。したがって,同じLUにアクセスするすべてのパスの間でロードバランスが行われます。障害などで,一部のパスが使用できなくなった場合,残りの使用できるパスの間でロードバランスが行われます。

図2-6 ロードバランス機能を使用している場合のI/Oの流れ」の例で,LUにアクセスする場合のロードバランスは,(A),(B),(C),(D)のパスの間で行われます。障害などで,どれかのパスが使用できなくなった場合,残りのパスの間でロードバランスが行われます。

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