分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/OSAS-NIF編

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8.2.1 問い合わせ応答形態の障害

<この項の構成>
(1) 非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害
(2) 応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害
(3) 応答メッセージ送信時の障害

(1) 非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害

非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害発生個所を次の図に示します。また,非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害の処理を表8-3に示します。該当する数字を参照してください。

図8-1 非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害発生個所

[図データ]

表8-3 非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害の処理

発生個所 内容 TP1/NET/OSAS-NIFの処理 問い合わせメッセージの扱い 応答メッセージの扱い UAPでできる処理
1. 出力メッセージ編集
UOC障害

  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄
出力キュー障害 同上 破棄
バッファ取得障害 同上 保留
2. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 CERREVT処理
mcftdctle入力
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへ送信中断を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
受信拒否受信 同上 保留 CERREVT処理
t3タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
NIF-REJECT受信 同上 保留 CERREVT処理
3. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 CERREVT処理
t2タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
UAP異常受信 同上 破棄 受信済み CERREVT処理
4. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
t4タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
NIF-REJECT受信 同上 保留 破棄・未受信 CERREVT処理
送信中断受信 同上 破棄 破棄・受信済み CERREVT処理
5. 入力メッセージ編集
UOC障害

  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄 破棄・受信済み
UAP型不一致 同上 破棄 破棄・受信済み
アプリケーション名取得障害
  • ERREVT1またはERREVT2を起動します(起動できない場合は,メッセージログを出力後,CERREVTを起動して,論理端末を閉塞します)。
送信完了 ERREVT1またはERREVT2で受信(起動できない場合は破棄) ERREVT1またはERREVT2処理
入力キュー障害 同上 送信完了 ERREVT1またはERREVT2で受信(起動できない場合は破棄) ERREVT1またはERREVT2処理
バッファ取得障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
6. メッセージ送信完了障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
CERREVT処理
(凡例)
−:該当しません。

(2) 応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害

応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害発生個所を次の図に示します。また,応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害の処理を表8-4に示します。該当する数字を参照してください。

図8-2 応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害発生個所

[図データ]

表8-4 非応答型UAPからの問い合わせメッセージ送信時の障害の処理

発生個所 内容 TP1/NET/OSAS-NIFの処理 問い合わせメッセージの扱い 応答メッセージの扱い 入力元論理端末へのUAP異常報告 UAPでできる処理
1. 出力メッセージ編集
UOC障害

  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄 あり
出力キュー障害 同上 破棄 あり
バッファ取得障害 同上 保留
2. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 CERREVT処理
mcftdctle入力
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへ送信中断を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
受信拒否受信 同上 保留 CERREVT処理
t3タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
NIF-REJECT受信 同上 保留 CERREVT処理
3. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 CERREVT処理
t2タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 CERREVT処理
UAP異常受信 同上 破棄 受信済み あり CERREVT処理
4. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
t4タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
NIF-REJECT受信 同上 保留 破棄・未受信 CERREVT処理
送信中断受信 同上 破棄 破棄・受信済み あり CERREVT処理
5. 入力メッセージ編集UOC障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄 破棄・受信済み あり
UAP型不一致 同上 破棄 破棄・受信済み あり
アプリケーション名取得障害
  • ERREVT1を起動します(起動できない場合は,メッセージログを出力後,CERREVTを起動して,論理端末を閉塞します)。
送信完了 ERREVT1で受信(起動できない場合は破棄) あり ERREVT1処理
入力キュー障害
  • ERREVT2を起動します(起動できない場合は,メッセージログを出力後,CERREVTを起動して,論理端末を閉塞します)。
送信完了 ERREVT2で受信(起動できない場合は破棄) ERREVT2処理REPLY要求で入力元論理端末へメッセージ送信
バッファ取得障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
保留 破棄・未受信 CERREVT処理
6. メッセージ送信完了障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
CERREVT処理
(凡例)
−:該当しません。

(3) 応答メッセージ送信時の障害

応答メッセージ送信時の障害発生個所を次の図に示します。また,応答メッセージ送信時の障害の処理を表8-5に示します。該当する数字を参照してください。

図8-3 応答メッセージ送信時の障害発生個所

[図データ]

表8-5 応答メッセージ送信時の障害の処理

発生個所 内容 TP1/NET/OSAS-NIFの処理 問い合わせメッセージの扱い 応答メッセージの扱い UAPでできる処理
1. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
破棄 CERREVT処理
mcftdctle入力
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへ受信拒否を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄 CERREVT処理
t4タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄 CERREVT処理
NIF-REJECT受信 同上 破棄 CERREVT処理
送信中断受信 同上 破棄 CERREVT処理
2. 入力メッセージ編集UOC障害
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへ受信拒否を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
破棄
UAP型不一致 同上 破棄
バッファ取得障害 同上 破棄
アプリケーション名取得障害
  • ERREVT1またはERREVT2起動します(起動できない場合は,メッセージログを出力後,相手システムへ受信拒否を送信してから,CERREVTを起動して,論理端末を閉塞します)。
ERREVT1またはERREVT2で受信(起動できない場合は破棄) ERREVT1またはERREVT2処理REPLY要求で相手システムへメッセージ送信
入力キュー障害 同上 ERREVT1またはERREVT2で受信(起動できない場合は破棄) ERREVT1またはERREVT2処理REPLY要求で相手システムへメッセージ送信
3. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
未送信 CERREVT処理
NIF-REJECT受信
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
未送信 CERREVT処理
rplytimタイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへUAP異常を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
送信済み
UAP異常終了 同上 送信済み
4. 出力メッセージ編集UOC障害
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへUAP異常を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
送信済み
出力キュー障害 同上 送信済み
バッファ取得障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
未送信 CERREVT処理
5. コネクション障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • コネクションを解放します。
未送信 CERREVT処理
受信拒否受信
  • メッセージログを出力します。
  • 相手システムへ送信中断を送信します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
送信済み
t3タイムアウト発生
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
未送信
NIF-REJECT受信 同上 未送信
6. メッセージ送信完了障害
  • メッセージログを出力します。
  • CERREVTを起動します。
  • 論理端末を閉塞します。
CERREVT処理
(凡例)
−:該当しません。