分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/OSAS-NIF編

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1.1 システム間通信の概要

複数のシステムを接続して,それぞれのシステムのユーザアプリケーションプログラム間でメッセージの送受信をすることをシステム間通信といいます。

メッセージの送受信には,システム間で通信する場合とシステム内で通信する場合があります。システム間の通信は,異なるシステムにあるアプリケーションプログラムとのメッセージの送受信をいいます。また,システム内の通信は,同じシステム内にあるアプリケーションプログラムとのメッセージの送受信をいいます。システム間とシステム内の通信の違いを次の図に示します。

図1-1 システム間の通信とシステム内の通信

[図データ]

TP1/NET/OSAS-NIFは,OpenTP1システムと異なるシステムとの通信をするプログラムです。TP1/NET/OSAS-NIFを使用すると,自システム内でのアプリケーション起動と同様の手順で,異なるシステムとメッセージの送受信ができます。

TP1/NET/OSAS-NIFには,メッセージの再送機能およびフロー制御機能があり,システム間通信の信頼性を高めています。

TP1/NET/OSAS-NIFは,OpenTP1システムに組み込んで使用します。TP1/NET/OSAS-NIFは,拡張HNAの上で動作し,NIF/OSIプロトコルを使用してシステム間通信をします。

NIF/OSIプロトコルは,OSI上位層(5層,6層および7層の一部)の共通基盤であるOSASを使用して,システム間通信を提供するプロトコルです。

TP1/NET/OSAS-NIFのネットワーク構成例を図1-2に,TP1/NET/OSAS-NIFのOSI7層構造の中での機能範囲を図1-3に示します。

図1-2 TP1/NET/OSAS-NIFのネットワーク構成例

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図1-3 TP1/NET/OSAS-NIFのOSI7層構造の中での機能範囲

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