分散トランザクション処理機能 TP1/Connector for .NET Framework 使用の手引

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

3.2.2 クライアントスタブの使用方法

クライアントスタブを使用してサービス要求をする手順を次に示します。

  1. TP1ConnectionManagerクラスのインスタンスを生成,または取り出します。
    プロパティを特定のプロファイルから読み込む場合は,コンストラクタの引数にプロファイルIDを指定します。インスタンスの生成はアプリケーションごとに行うことを推奨します。
  2. TP1ConnectionManagerクラスのGetConnectionメソッドでTP1Connectionオブジェクトを取得します。
    コネクションプールに使用できるコネクションがあった場合は,この時点でコネクションプールからコネクションを取り出した状態になります。
  3. クライアントスタブをTP1Connectionクラスのインスタンスごと,およびサービスグループごとにインスタンス化します。
  4. 必要に応じてプロパティ(Flags,WatchTime)を設定します。
    クライアントスタブの初期値はFlagsにRpcInfo.DCNOFLAGS,WatchTimeに-1が設定されています。Flagsプロパティ,およびWatchTimeプロパティの詳細については,RpcInfoクラスの各プロパティの説明を参照してください。
  5. 入力パラメタにデータを設定します。
    XmlDocumentを引数とするサービスメソッドの場合は,引数用のXmlDocumentクラスをインスタンス化して,入力データ用XMLスキーマに従ったXML文書の内容を設定します。
  6. サービスメソッドを呼び出します。
  7. 戻り値や出力パラメタを参照して必要な処理をします。
    XmlDocumentを戻り値とするサービスメソッドの場合は,出力データ用XMLスキーマに従って,返されたXML文書の内容を参照します。
  8. TP1ConnectionクラスのDisposeメソッドを発行して,コネクションをコネクションプールに戻します。
    複数のTP1Connectionオブジェクトを使う場合は,それぞれのインスタンスが不要になった時点でCloseメソッドを発行します。
 
注意
ASP.NET Webアプリケーションで使用する場合,TP1ConnectionクラスのDisposeメソッドは,次の時点で必ず発行してください。
  • 各UIイベントハンドラの終了時
  • Webサービスメソッドの終了時
Disposeメソッドを適切に発行しないと,メモリリークの原因となります。
また,TP1ConnectionManagerクラスはASP.NETではアプリケーション状態,またはアプリケーションインスタンスに保持することを推奨します。各UIイベントハンドラやWebサービスメソッドごとに生成と削除を繰り返した場合,性能劣化やメモリ使用効率低下の原因となります。