2.2.3 OpenTP1コンソール出力機能
システムサーバ,ユーザサーバが標準出力・標準エラー出力の内容をコンソールに出力できます。これを,OpenTP1コンソール出力機能といいます。コンソールに出力できる内容は,標準出力リダイレクト機能の出力ファイルの内容と同じです。標準出力リダイレクト機能とは異なり,この機能では,標準出力・標準エラー出力の内容を,ファイルではなくコンソールに直接出力します。このため,出力内容は残りません。
なお,OpenTP1サービスをユーザアカウントで起動する場合,またはセション0の分離機能をサポートしているWindows(Windows Server 2008,Windows Vista,Windows 7など)を使用する場合,この機能は使用できません。また,セション0の分離機能をサポートしているWindowsを使用する場合は,この機能に関する環境設定をしてもエラーメッセージは出力されませんので注意してください。
ここでは,OpenTP1コンソール出力機能を使用するための環境設定,および注意事項を説明します。
(1) 環境設定
OpenTP1コンソール出力機能を使用するためには,次のシステム定義を指定します。
- システム環境定義
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console_outputオペランド
標準出力・標準エラー出力の内容をコンソールに出力するかどうかを指定します。
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オペランドの詳細については,「5.3 システム定義の詳細」の「システム環境定義」を参照してください。
なお,OpenTP1コンソール出力機能は,システム共通定義のprc_portオペランド,およびrpc_port_baseオペランドを指定している場合でも使用できます。
(2) 注意事項
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標準出力・標準エラー出力を出力するコンソールは,絶対に閉じないでください。閉じた場合,OpenTP1がシステムダウンしてしまいます。このとき,ユーザサーバやシステムサーバの一部は,KFCA01820-Eメッセージを出力し,終了状態0xC000013Aで異常終了することがあります。
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標準出力・標準エラー出力を出力するコンソール上では,テキストの選択や,マウスのクリックなどの操作をしないでください。操作した場合,出力内容の表示が止まり,メッセージ出力が遅延したり,OpenTP1がシステムダウンしたりするおそれがあります。
次に示す方法で選択状態にできないように設定してください。
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OpenTP1コンソールに対して,[Alt]キー+スペースキーで「プロパティ」を選択します。
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[オプション]タブを選択します。
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「編集オプション」の「簡易編集モード」のチェックを外します。
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[OK]ボタンをクリックします。
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[プロパティの適用]ダイアログボックスが表示された場合は,「現在のウィンドウだけに適用する」を選択し,[OK]ボタンをクリックします。
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システム環境定義の定義解析でエラーとなった場合,標準出力・標準エラー出力はイベントビューアに出力されます。