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OpenTP1 Version 7 分散アプリケーションサーバ TP1/LiNK 使用の手引


3.1.6 XAリソースサービス環境の設定

XAリソースサービス環境を指定するときは,[システム環境設定]ウィンドウの[XAリソースサービス環境(Y)...]ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると,[XAリソースサービス環境設定]ダイアログボックスが表示されます。[XAリソースサービス環境(Y)...]ボタンは,[トランザクション機能]欄の[あり]オプションボタンを選択したときだけクリックできます。

図3‒11 [XAリソースサービス環境設定]ダイアログボックス

[図データ]

ボタンの使い方
[初期値設定(I)]ボタン

[XAリソースサービス環境設定]ダイアログボックスのすべての項目を初期値にします。

[上書き保存(V)]ボタン

[XAリソースサービス環境設定]ダイアログボックスに設定した各項目の値を保存します。項目をすべて設定し終えてから[上書き保存(V)]ボタンをクリックすると,各項目を設定できます。また,このときに指定されたフォルダにXARファイル名を作成します。

XARファイルを再作成する場合は,[上書き保存(V)]ボタンをクリックした場合に出力される問い合わせ応答メッセージボックスに対して[はい(Y)]をクリックしてください。

[システム環境設定]ウィンドウ-[トランザクションブランチ数(B)],[MSDTC連携機能を使用する(M)]および[XARファイルのレコード長(R)]の指定値を変更した場合は,[上書き保存(V)]ボタンをクリックして必ずXARファイルを再作成するようにしてください。

[終了(C)]ボタン

[XAリソースサービス環境設定]ダイアログボックスを終了します。XAリソースサービス環境設定を終了するときは,[終了(C)]ボタンをクリックします。

ダイアログボックスに設定する項目
[XAリソースサービスを使用する(X)]欄

XAリソースサービスを使用するかどうかをチェックボックスで指定します。

初期値はオフになっています。なお,XAリソースサービスの詳細については,マニュアル「OpenTP1 解説」を参照してください。

チェックボックスをオンにした場合,XAリソースサービスが起動されます。

[アイドル状態のトランザクションブランチの監視時間(T)]  〜<符号なし整数>((10〜65535))《180》(単位:秒)

End()からPrepare()までのアイドル状態のトランザクションブランチを監視する時間を指定します。

指定された時間を超えた場合は,メッセージを出力してトランザクションブランチをロールバックします。アイドル状態を監視するインタバル時間は,10秒です。そのため,検知するのに時間が掛かる場合があります。

[オンライン用XARファイルを作成するフォルダ名(O)]  〜<40文字までの英数字の完全パス名>《%DCDIR%¥spool》

XAリソースサービスで使用するオンライン用の物理XARファイルを作成するフォルダ名を指定します。

オンライン用の物理XARファイル名は「xafileO」で作成されます(メッセージのXARファイルには「オンライン用XARファイルを作成するフォルダ名/xarfileO/xarO」で表示されます)。同じファイル名があるフォルダを指定しないでください。

オンライン用XARファイルサイズは,次の算出式で求められます。

XARファイルサイズ(単位:メガバイト)=↑((レコード数+1)×レコード長)÷1048576↑

(凡例)

レコード数:[システム環境設定]ウィンドウ-[トランザクションブランチ数(B)]の指定値

レコード長:[XARファイルのレコード長(R)]の指定値

↑↑:小数点以下を切り上げます。

[バックアップ用XARファイルを作成するフォルダ名(B)]  〜<40文字までの英数字の完全パス名>《%DCDIR%¥spool》

XAリソースサービスで使用するバックアップ用の物理XARファイルを作成するフォルダ名を指定します。

バックアップ用の物理XARファイル名は「xafileB」で作成されます(メッセージのXARファイルには「バックアップ用XARファイルを作成するフォルダ名/xarfileB/xarB」で表示されます)。同じファイル名が存在するフォルダを指定しないでください。

バックアップ用XARファイルサイズは,次の算出式で求められます。

XARファイルサイズ(単位:メガバイト)=↑((レコード数+1)×レコード長)÷1048576↑

(凡例)

レコード数:[システム環境設定]ウィンドウ-[トランザクションブランチ数(B)]の指定値

レコード長:[XARファイルのレコード長(R)]の指定値

↑↑:小数点以下を切り上げます。

[MSDTC連携機能を使用する(M)]欄

MSDTC連携機能を使用するかどうかをチェックボックスで指定します。初期値はオフになっています。なお,MSDTC連携機能の詳細については,マニュアル「OpenTP1 解説」を参照してください。

チェックボックスがオンのとき

 MSDTC連携機能を使用します。

チェックボックスがオフのとき

 MSDTC連携機能を使用しません。

[XARファイルのレコード長(R)] 〜〈符号なし整数〉((512〜4096))《1024》(単位:バイト)

作成するXARファイルのレコード長を指定します。指定するレコード長には,512の整数倍を指定してください。この項目は,[MSDTC連携機能を使用する(M)]がオンのときに指定できます。

MSDTCとのトランザクション連携の場合,XAリソースサービスはトランザクション情報のほかにRI(トランザクション回復情報)をXARファイルに格納します。RIのサイズはMSDTCが動作する環境に依存するため,環境によってはXARファイルのレコード長不足でトランザクション決着処理に失敗する場合があります。そのため,MSDTC連携機能を使用する場合は,XARファイルのレコード長を1024バイト以上に指定することを推奨します。なお,MSDTC連携機能を使用しない場合のXARファイルのレコード長は512バイトになります。

レコード長不足によってトランザクションの決着処理に失敗した場合は,次の手順でXARファイルを再作成してください。

  1. TP1/LiNKを停止します。

  2. KFCA32045-Eメッセージの「必要なXARファイルのレコード長」に表示された値を,[XARファイルのレコード長(R)]に指定します。そのあと,[上書き保存(V)]ボタンをクリックした場合に出力される問い合わせ応答メッセージボックスに対して[はい(Y)]をクリックします。

  3. TP1/LiNKを正常開始します。