分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説
OpenTP1のUAPは,相手システムとの通信にXATMIインタフェースを使います。また,相手システムへトランザクション処理を拡張できます。OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信で使えるOpenTP1のUAPは,SUPとSPPです。ほかのOpenTP1のUAP(MHP)は使えません。
OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信の場合に使えるXATMIインタフェースの通信形態を次に示します。
会話型サービスの通信は,OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信では使えません。
OpenTP1がクライアント,XDM/DF/TPがサーバの場合のアプリケーションプログラムの通信の形態を次の図に示します。
図3-65 アプリケーションプログラムの通信の形態(OpenTP1がクライアント,XDM/DF/TPがサーバの場合)
XDM/DF/TPがクライアント,OpenTP1がサーバの場合のアプリケーションプログラムの通信の形態を次の図に示します。
図3-66 アプリケーションプログラムの通信の形態(XDM/DF/TPがクライアント,OpenTP1がサーバの場合)
OpenTP1システムとOpenTP1システムでは,トランザクション処理を相手システム間で拡張できます。OpenTP1とOpenTP1以外のシステムでは,OSI TPを使ってトランザクション処理を相手システム間で拡張できます。
OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信をする場合,アソシエーションの確立と解放を知るためのSPPを作成する必要があります。このSPPを通信イベント処理用SPPといいます。通信イベント処理用SPPを作成すると,アソシエーションの解放の通知イベントをSPPで受信できます。この通信イベントを受信することで,アソシエーションの再確立のきっかけを知ることができます。アソシエーションを再確立するときは,dc_xat_connect関数を使います。
通信イベントは,自システムが発呼側か着呼側かどうかに関係なく通知されます。通信イベント処理用SPPでは,通知イベントの詳細情報からアソシエーションの属性や状態について知ることができます。
通信イベント処理用SPPのサービスグループ名とサービス名は,あらかじめXATMI通信サービス定義に指定しておきます。この指定に従って,通信イベントが通知されます。
通信イベント処理用SPPと受信するイベントについては,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」および「OpenTP1 プログラム作成リファレンス」の該当する言語編を参照してください。
通信イベント処理用SPPの概要を次の図に示します。
図3-67 通信イベント処理用SPPの概要
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