分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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3.6.2 通信に使う経路

自システムのOpenTP1と相手システムの間に論理的な通信路を確立します。この通信路をアソシエーションといいます。アソシエーションが確立すると,クライアント/サーバ形態で通信できるようになります。

アソシエーションは,システムとシステムの接点を示すアドレス(PSAPアドレス)の間に確立します。

注※
このマニュアルでは,通信プロトコルにOSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信をする場合にだけ,論理的な通信路をアソシエーションと表記します。
<この項の構成>
(1) 発呼側と着呼側
(2) アソシエーションの確立
(3) アソシエーションの解放
(4) システム定義の指定

(1) 発呼側と着呼側

OSI TP通信では,どちらのシステムが確立を要求するかで,確立したアソシエーションの属性が決まります。アソシエーションの確立を要求することを発呼,要求されることを着呼といいます。アソシエーションの確立を要求した方のシステムを発呼側といい,要求された方のシステムを着呼側といいます。

OpenTP1から相手システムにサービスを要求する場合は,OpenTP1システムが発呼側として確立したアソシエーションを使います。OpenTP1システムが着呼側として確立したアソシエーションは,主に障害回復の連絡のために使います。

(2) アソシエーションの確立

TP1/NET/OSI-TP-Extendedの定義にシステム開始時に確立を要求する指定をしておくと,システム開始時にアソシエーションの確立が実行されます。自システムが発呼側となるか着呼側となるかは,TP1/NET/OSI-TP-Extendedの定義のプロトコル固有定義nettalccnに指定します。

TP1/NET/OSI-TP-Extendedの定義では,システム開始時に確立を要求する指定をしておいてください。

(3) アソシエーションの解放

OpenTP1システムが正常に終了すると,アソシエーションは正常に解放されます。OpenTP1システムまたは相手システムが異常終了すると,アソシエーションは異常解放されます。

(4) システム定義の指定

OSI TPを使ったクライアント/サーバ形態の通信をするために必要になるOpenTP1の定義を次に示します。

XATMI通信サービスとTP1/NET/OSI-TP-Extendedを上記の定義で対応づけることで,OSI TP通信ができるようになります。