プログラムからの連動実行によるテストデバッグの方法について説明します。
- コンパイラオプションを指定し,コンパイルする。
-TDInfコンパイラオプションを必ず指定してください。カバレージを使用する場合は-CVInfコンパイラオプション,主プログラムシミュレーションを使用する場合は-SimMainコンパイラオプション,副プログラムシミュレーションを使用する場合は-SimSubコンパイラオプション,-SimIdentコンパイラオプション,または-DynamicLinkコンパイラオプションもあわせて指定します。
- HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64)の場合,実行可能ファイルの属性を変更する。
HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64)の場合は,cblts2kコマンドによって実行可能ファイルの属性を変更する必要があります。実行可能ファイルの属性を変更する形式を次に示します。
- 形式1
![[図データ]](FIGURE/TDW00001.GIF)
- 形式2
![[図データ]](FIGURE/TDW00002.GIF)
各オプションの詳細については,「2.4.6 実行可能ファイルの属性変更(HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64)で有効)」を参照してください。
- 環境変数を設定する。
環境変数CBLTDEXECを指定します。形式を次に示します。
- 形式
![[図データ]](FIGURE/TD930020.GIF)
各オプションの詳細および注意事項については「3.3.2 環境変数の指定」の「(1) 連動実行の指定」を参照してください。
また,プログラムの実行に必要な環境変数および,テストデバッガに必要な環境変数を指定します。テストデバッガに必要な環境変数については,「3.2.2 環境変数の指定」を参照してください。プログラムの実行に必要な環境変数については,マニュアル「COBOL2002 使用の手引 手引編」を参照してください。
- プログラムを実行する。
テストデバッガが起動され,TDコマンドの入力待ちとなります。
- プログラムの実行前の準備をする。
テストデバッグの目的に応じて,次の操作をします。
- プログラムを中断させるときは,SET BREAKコマンドによって中断点を設定する。
- シミュレーションをするときは,SIMULATE MAIN,SIMULATE SUB,SIMULATE FILE,SIMULATE DCコマンドによって,手続きを指定する。
- プログラムの実行を開始する。
GOコマンド,STEP INコマンド,STEP OVERコマンドによってプログラムが開始されます。プログラムに渡す引数,カバレージ情報の蓄積の有無は,オペランドで指定できます。
- プログラムが中断する。
SET BREAKコマンドによって設定された中断点で,プログラムが中断します。実行時エラーが発生したとき,割り込みの操作でもプログラムは中断します。プログラムが中断した状態で,データの値の確認や変更ができます。
- プログラムの実行を再開する。
中断している文から,プログラムの実行が再開します。実行が再開する文を,GOコマンドにSTATEMENTオペランドを指定して,別の文に変更することもできます。
- プログラムを再実行する。
プログラムの実行が終了したあと,6の操作をすることで,再度プログラムの実行を開始できます。
- テストデバッガを終了する。
QUITコマンドで,テストデバッガを終了します。
- 注意事項
- テストデバッガを起動して,TDコマンドの入力を待つ状態になり,GOコマンドによってプログラムの実行を開始しないでテストデバッガを終了すると,プログラム実行は続行されます。
- GOコマンドによってプログラムの実行を開始したあとに,プログラムの終了前にテストデバッガを終了すると,プログラムも終了します。
- プログラムが終了すると,テストデバッガも自動的に終了します。
- AIX(32),AIX(64)の場合,日本語環境でプログラムから連動実行してテストデバッガを起動すると,端末のウィンドウの日本語が文字化けする場合があります。この現象を回避するには,環境変数LC_ALLに使用中の日本語環境と同じ値を設定する必要があります。この場合の例を使用例1に,OpenTP1のユーザサービス定義の場合の例を使用例2に,それぞれ示します。
- 使用例1
LC_ALL=Ja_JP
export LC_ALL
- 使用例2
putenv LC_ALL Ja_JP
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