1.4.2 VG制御機能使用時の注意事項
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制御グループに登録したボリュームグループに対して構成変更や拡張を実施すると,アクセス制御が解除されます。共有しているボリュームグループの場合,アクセス制御が解除されるとデータ破壊につながります。このため,構成変更や拡張を実施する前に,必ず制御グループからボリュームグループを除外してください。そのあと,ボリュームグループに対して構成変更や拡張を実施し,制御グループに再登録してください。
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AIXのソフトウェアミラーはvaryonvgコマンドで整合性をチェックしています。そのため,ソフトウェアミラーの論理ボリュームを含むボリュームグループを制御グループに登録した場合,待機系が運用中に発生した障害を検出できません。この状態で系切り替えをすると,整合性の保たれていないボリュームグループにアクセスすることになり,不当なデータの参照やデータ破壊につながります。ソフトウェアミラーを適用した論理ボリュームを含むボリュームグループには,VG制御機能を適用しないでください。
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制御グループに登録されているVGをOSのvaryoffvgコマンドでvaryoff状態にしないでください。
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Hitachi Dynamic Link Managerを導入している場合は,dlmvaryonvg/dlmvaryoffvgコマンドの代わりにhabhd_varyonvg/habhd_varyoffvgコマンドを使用してください。
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HA Boosterの制御対象とするボリュームグループは,不良ブロックの置換(Bad block relocation)を無効にする必要があります。論理ボリュームを作成するとデフォルト値としてyesが設定されますので,必ずnoを設定してください。
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HA Boosterの制御対象とするボリュームグループは,AUTO ON属性(システム起動時に自動的にvaryonするかどうか)をnoに設定する必要があります。ボリュームグループを作成するとデフォルト値としてyesが設定されますので,必ずnoを設定してください。
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環境変数ODMDIRが正しく設定されていないと,各コマンドの実行結果が不正となる場合があります。JP1/AJS3などのコマンドの実行に/etc/environment内の環境変数を設定しない実行環境のときは,/etc/environment内のODMDIR値を設定してください。
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日立ディスクアレイシステムのリプレース,FCアダプタやFCスイッチの交換のときに,HA Boosterで必要な作業はありません。