4.10.4 リモートホストにApplication Serverをセットアップする
リモートホストにApplication Serverをセットアップするには、create-node-dcomサブコマンドでリモートホストに対するノードを作成します。そのあと、create-prfサブコマンドでパフォーマンストレーサー、create-instanceサブコマンドでJava EEサーバ(サーバインスタンス)をリモートホストに構築します。ハードウェアロードバランサーを利用する場合は、create-webserverサブコマンドでリモートホストにWebサーバを構築します。ソフトウェアロードバランサーを利用する場合は、delete-webserverサブコマンドでローカルホストのWebサーバを削除します。これらのコマンドは、ドメイン管理サーバが起動しているローカルホストで実行します。
前提条件
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ドメイン管理サーバが起動している
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ローカルホストでApplication Serverのセットアップが完了している
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リモートホストでApplication Serverのインストールが完了している
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リモートホストとローカルホストがDCOMで接続できる
想定ユーザー
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システム構築者
操作手順
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのcreate-node-dcomサブコマンドを実行して、リモートホストに対するノードを追加します。
asadmin --user ドメイン管理サーバのユーザー名 --passwordfile パスワードファイルのパス create-node-dcom --nodehost リモートホストのアドレス --installdir Application Serverのインストールディレクトリー/javaeeの絶対パス --nodedir Application Serverのノードディレクトリーのパス --windowsuser リモートホストのユーザー名 リモートホストのノード名
コマンドの実行結果を次に示します。
Command create-node-dcom executed successfully.
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのcreate-prfサブコマンドを実行して、リモートホストにパフォーマンストレーサーを構築します。
asadmin create-prf --node リモートホストのノード名 リモートホストのパフォーマンストレーサー名
コマンドの実行結果を次に示します。
Command create-prf executed successfully.
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのcreate-instanceサブコマンドを実行して、リモートホストにJava EEサーバ(サーバインスタンス)を構築します。
asadmin create-instance --node リモートホストのノード名 --prf リモートホストのパフォーマンストレーサー名 --cluster クラスター名 リモートホストのサーバインスタンス名
クラスター名には、ローカルホストでApplication Serverをセットアップした際に構築したクラスターを指定します。
コマンドの実行結果を次に示します。
Command create-instance executed successfully.
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ハードウェアロードバランサーを利用する場合は、リモートホストにWebサーバを構築します。
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのcreate-webserverサブコマンドを実行して、リモートホストにWebサーバを構築します。
asadmin create-webserver --node リモートホストのノード名 --prf パフォーマンストレーサー名 リモートホストのWebサーバ名
コマンドの実行結果を次に示します。
Command create-webserver executed successfully.
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ローカルホストのWebサーバに拡張プロパティーを設定している場合は、ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのsetサブコマンドを実行して、リモートホストに作成するWebサーバに拡張プロパティーを設定します。
- メモ
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前の手順で実行したcreate-webserverサブコマンドでは、リモートホストに作成するWebサーバに、ローカルホストのサーバテンプレートの設定は適用されますが、拡張プロパティーの設定は適用されません。
asadmin set hitachi-webservers.hitachi-webserver. リモートホストのWebサーバ名.property.拡張プロパティー名=値
コマンドの実行結果を次に示します。
hitachi-webservers.hitachi-webserver.リモートホストのWebサーバ名.property. 拡張プロパティー名=値 Command set executed successfully.
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのcreate-relationサブコマンドを実行して、Webサーバが受信したリクエストのリダイレクト先となるJava EEサーバ(サーバインスタンス)を関連づけます。
asadmin create-relation --relationtype redirect --from リモートホストのWebサーバ名 --to リモートホストのサーバインスタンス名 --properties サーバ間関連のプロパティー名=サーバ間関連のプロパティーの値 リモートホストのサーバ間関連の関連名
リダイレクト関連の関連づけを設定する場合、サーバ間関連のプロパティー名=サーバ間関連のプロパティーの値には、pathとnetwork-listenerを指定します。
(例)
path=/:network-listener=http-listener-1
コマンドの実行結果を次に示します。
Command create-relation executed successfully.
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ローカルホストで静的コンテンツをWebサーバに配置しているときは、リモートホストのWebサーバのドキュメントルートディレクトリーに静的コンテンツを格納します。
リモートホストのWebサーバのドキュメントルートディレクトリーは、リモートホストのApplication Serverのインストールディレクトリー/javaee/glassfish/nodes/リモートホストのノード名/リモートホストのWebサーバ名/root/htdocsです。
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リクエストの振り分け先として必要なリモートホストごとに、手順1から手順4までを繰り返します。
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Web Serverをソフトウェアロードバランサーとして利用する場合は、ローカルホストのWebサーバを削除します。
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのstop-webserverサブコマンドを実行して、ローカルホストのWebサーバを計画停止します。
asadmin stop-webserver --graceful true ローカルホストのWebサーバ名
コマンドの実行結果を次に示します。
Command stop-webserver executed successfully.
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのdelete-relationサブコマンドを実行して、不要なリダイレクト関連の関連づけを削除します。
asadmin delete-relation ローカルホストのサーバ間関連の関連名
リクエストの受信先のWebサーバがソフトウェアロードバランサーとなるため、ローカルホストに構築したWebサーバは不要になります。ローカルホストのサーバ間関連の関連名には、ローカルホストのApplication Serverをセットアップした際に作成したサーバ間関連を指定します。
コマンドの実行結果を次に示します。
Command delete-relation executed successfully.
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ローカルホストで、asadminユーティリティーコマンドのdelete-webserverサブコマンドを実行して、不要なWebサーバを削除します。
asadmin delete-webserver ローカルホストのWebサーバ名
ローカルホストのWebサーバ名には、ローカルホストのApplication Serverをセットアップした際に構築したWebサーバ名を指定します。
コマンドの実行結果を次に示します。
Command delete-webserver executed successfully.
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次の作業
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運用管理サーバマシンを利用するための設定をする