cjstopsv(J2EEサーバの停止)
形式
cjstopsv [<サーバ名称>] [-f|-fd [<スレッドダンプ取得間隔> <スレッドダンプ取得回数>]] [-wait <終了待ち時間>]
機能
サーバ名称のJ2EEサーバを停止します。サーバ名称を省略したときは,ホスト名称がサーバ名称になります。
引数
- <サーバ名称>
-
停止するJ2EEサーバのサーバ名称を指定します。サーバ名称を省略したときは,ホスト名称がサーバ名称として使用されます。
- -f
-
J2EEサーバを強制停止します。
Management Serverから論理サーバとしてJ2EEサーバを起動している場合,コンソールからのこのコマンドによる強制停止はできません。強制停止する場合は,Management Serverから実行します。論理サーバの停止については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」を参照してください。
- -fd
-
J2EEサーバの障害情報を取得したあと,J2EEサーバを強制停止します。
- <スレッドダンプ取得間隔>
-
スレッドダンプを取得する間隔を1〜60の整数(単位:秒)で指定します。省略した場合の初期値は3秒です。
- <スレッドダンプ取得回数>
-
スレッドダンプを取得する回数を1〜60の整数(単位:回)で指定します。省略した場合の初期値は10回です。
取得する障害情報を次に示します。
-
OSの稼働状況
Windowsの場合の出力先:
<J2EEサーバの作業ディレクトリ>\ejb\<サーバ名称>\cjsysinfo.<出力時間>.txt
UNIXの場合の出力先:
<J2EEサーバの作業ディレクトリ>/ejb/<サーバ名称>/cjsysinfo.<出力時間>.txt
<出力時間>は,yymmddHHMMSSの形式になります。
なお,出力内容については,「cjgetsysinfo(OS状態情報の取得)」を参照してください。
-
JavaVMのスレッドダンプ
<スレッドダンプ取得間隔>,<スレッドダンプ取得回数>で指定した間隔と回数でスレッドダンプを取得します。J2EEサーバプロセスの状態によっては指定間隔,指定回数でスレッドダンプが出力されない場合もあります。なお,出力内容については,「cjdumpsv(J2EEサーバのスレッドダンプの取得)」を参照してください。
-
J2EEサーバのクラッシュダンプ(Windowsの場合)またはcoreファイル(UNIXの場合)
最後のスレッドダンプ取得要求後,スレッドダンプ取得間隔時間経過後にクラッシュダンプまたはcoreファイルを出力します。
クラッシュダンプの出力先:
<環境変数CJMEMDUMP_PATHで指定したディレクトリ>※\cjmemdump.dmp
注※:環境変数CJMEMDUMP_PATHが指定されていないか,指定したディレクトリが存在しない場合,クラッシュダンプは出力されません。また,指定したディレクトリにクラッシュダンプがすでに存在する場合,クラッシュダンプは上書きされます。
coreファイルの出力先:
<J2EEサーバの作業ディレクトリ>/ejb/<サーバ名称>/core※
注※
Linuxの場合,core.<強制停止されたJ2EEサーバのプロセスID>
- -wait<終了待ち時間>
-
終了待ち時間を0〜86400の符号なし整数で指定します。デフォルト値は,180秒です。
J2EEサーバへの正常終了要求を入力したあとからJ2EEサーバの正常終了が完了するまでのcjstopsvの終了待ち時間を指定します。終了待ち時間に0を指定した場合,J2EEサーバが正常終了するまで無限に待ちます。このとき,-fまたは-fdオプションが指定されていても無視されます。
指定値に誤りがあった場合は,エラーを出力したあと,デフォルト値で正常終了を待ちます。
指定時間を超えてもJ2EEサーバが正常終了しなかった場合,次の表に示すほかの引数との組み合わせによる処理をしたあと,コマンドは終了コード2で異常終了します。
ほかの引数との組み合わせ
タイムアウト後の動作
-fおよび-fdが未指定の場合
メッセージを出力して終了します。このとき,J2EEサーバの停止はしません。
-fが指定されている場合
メッセージを出力し,J2EEサーバの強制停止をします。
-fdが指定されている場合
メッセージを出力し,障害情報とスレッドダンプを取得してJ2EEサーバの強制停止をします。なお,障害情報取得完了までcjstopsvは終了しません。
ユーザ定義ファイル
-
Windowsの場合
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<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\usrconf\ejb\<サーバ名称>\usrconf.cfg
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<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\usrconf\ejb\<サーバ名称>\usrconf.properties
-
-
UNIXの場合
-
/opt/Cosminexus/CC/server/usrconf/ejb/<サーバ名称>/usrconf.cfg
-
/opt/Cosminexus/CC/server/usrconf/ejb/<サーバ名称>/usrconf.properties
-
戻り値
- 0:
-
正常終了しました。
- 1以上:
-
異常終了しました。詳細については,次の表を参照してください。
終了コード
説明
2
-waitによる正常終了監視タイムアウトです。
2以外
パラメタ不正,内部エラーなどに関係するエラーの場合に出力されます(詳細は直前に表示されるメッセージを参照してください)。
注意事項
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このコマンドでJ2EEサーバを停止する場合,Enterprise Beanのビジネスメソッド,またはサーブレット/JSPのサービスメソッドが実行中のときは,該当するメソッドが終了するまでJ2EEサーバは停止しません。
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Windowsの場合,このコマンドの実行には,Administrator権限が必要です。
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UNIXの場合,このコマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
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コマンドの引数にサーバ名称を指定する場合,コマンド名の直後にする必要があります。そのほかの引数は,サーバ名称より後ろ(サーバ名称を省略した場合はコマンド名の後ろ)にあれば順序は任意です。ただし,オプション名と値の順序の入れ替え(例:<終了待ち時間> -wait)やオプション名と値を非対応にすること(例:-f <スレッドダンプ取得回数> -fd <スレッドダンプ取得間隔>)はできません。
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コマンドの引数にサーバ名称を指定する場合,cjsetupコマンドで指定したサーバ名称と大文字・小文字を一致させた文字列を指定する必要があります。
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アプリケーションが存在する状態でこのコマンドを実行した場合,J2EEサーバを停止できないことがあります。この場合,-fオプションまたは-fdオプションを指定して,再度このコマンドを実行することでJ2EEサーバを強制停止します。
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-fdオプションを指定する場合,環境変数CJMEMDUMP_PATHは次のように設定してください。
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環境変数CJMEMDUMP_PATHで指定した保存先のディスクに十分な空き容量があることを確認してください。クラッシュダンプのファイルサイズはJ2EEサーバの実メモリ所要量以上になります。
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環境変数CJMEMDUMP_PATHに日本語などのマルチバイト文字を含むディレクトリを指定しないでください。クラッシュダンプの出力に失敗する場合があります。
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クラッシュダンプの出力先ディレクトリには,存在するディレクトリを指定してください。
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cjstopsvコマンドが他のサーバ管理コマンドの終了待ちの状態で,-fdオプションを指定してcjstopsvコマンドを実行すると,スレッドダンプの取得に失敗します。