13.4.2 障害監視の設定
ここでは,JP1/IMの統合コンソールまたは統合スコープから,アプリケーションサーバシステムで発生した障害を監視するための設定について説明します。
まず,次の表に示すサーバおよびクライアントに,障害監視に必要なJP1の製品またはアプリケーションサーバの製品の構成ソフトウェアをインストール,セットアップしておいてください。なお,JP1/IMと連携する場合のシステム構成については,「13.3.1 システムの集中監視に必要なプログラム」を参照してください。
サーバ/クライアント |
製品/構成ソフトウェア |
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J2EEサーバ |
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アプリケーションサーバの運用管理サーバ |
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JP1統合運用管理サーバ |
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運用管理クライアント |
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障害監視の設定手順を次に示します。
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アプリケーションサーバの運用管理サーバで,次の作業を実施します。
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J2EEサーバで,次の作業を実施します。
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JP1/Baseのイベントサーバ名の設定((2)参照)
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JP1統合運用管理サーバで,次の作業を実施します。
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JP1/Baseの構成定義の作成((3)参照)
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(1) アプリケーションサーバのJP1イベント発行の設定
アプリケーションサーバシステムで発生するエラーやインフォメーション情報のうち,どのようなエラーやインフォメーション情報をJP1イベントとして発行するかを設定します。
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Management Server用JP1イベントの設定
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J2EEサーバ用JP1イベントの設定
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J2EEユーザ用JP1イベントの設定
それぞれの設定方法について説明します。また,ユーザJP1イベントの推奨設定についても説明します。簡易構築定義ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.3 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
(a) Management Server用JP1イベントの設定
Management Server用JP1イベントの設定手順を次に示します。
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システムJP1イベント発行の設定をします。
mserver.propertiesで,com.cosminexus.mngsvr.jp1event.enabledキーで,Management Serverが検知した障害や通知をJP1イベントとして発行するかどうかを指定します。また,JP1イベントの重大度ごとに,JP1イベントを発行するかどうかを指定します。mserver.propertiesについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.2.6 mserver.properties(Management Server環境設定ファイル)」を参照してください。
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メッセージマッピングファイルを設定します。
Management Serverが検知した障害や通知を,メッセージマッピングファイルで,メッセージごとにどの重大度のJP1イベントに変換するかを定義します。なお,マッピング定義がなくJP1イベントの重大度を割り当てられないメッセージは,JP1イベントとして発行されません。
ファイル名は「mserver.jp1event.system.mapping.properties」です。マッピング関係を定めた標準的なファイルを提供しているので,必要に応じて,テキストエディタなどで編集してください。ファイルの格納場所を次に示します。
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Windowsの場合
<Application Serverのインストールディレクトリ>\manager\config
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UNIXの場合
/opt/Cosminexus/manager/config
Management Server用メッセージマッピングファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.3.1 mserver.jp1event.system.mapping.properties(Management Server用メッセージマッピングファイル)」を参照してください。
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Management Serverを再起動します。
再起動後に,設定した情報が有効になります。
(b) J2EEサーバ用JP1イベントの設定
J2EEサーバ用JP1イベントの設定手順を次に示します。
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システムJP1イベント発行の設定をします。
簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.manager.agent.JP1EventAgent.enabledパラメタで「true」を指定します。デフォルトでは,「false」が指定されています。また,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJP1イベントの重大度ごとに,JP1イベントを発行するかどうかを指定します。
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Management Serverおよび運用管理エージェントを再起動します。
再起動後に,設定した情報が有効になります。
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メッセージマッピングファイルを設定します。
J2EEサーバが検知した障害や通知を,メッセージマッピングファイルで,メッセージごとにどの重大度のJP1イベントに変換するかを定義します。なお,マッピング定義がなくJP1イベントの重大度を割り当てられないメッセージは,JP1イベントとして発行されません。メッセージマッピングファイルには,J2EEサーバ共通用とJ2EEサーバ個別用があります。
- J2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイル
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マシン内のJ2EEサーバ共通用で,J2EEサーバが検知した障害や通知をJP1イベントに変換するときに使用するファイルです。ファイル名は「manager.jp1event.system.mapping.properties」です。マッピング関係を定めた標準的なファイルを提供しているので,必要に応じて,テキストエディタなどで編集してください。ファイルの格納場所を次に示します。
Windowsの場合
<Application Serverのインストールディレクトリ>\manager\config
UNIXの場合
/opt/Cosminexus/manager/config
- J2EEサーバ個別用メッセージマッピングファイル
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J2EEサーバごとに,J2EEサーバが検知した障害や通知をJP1イベントに変換したいときに使用するファイルです。このファイルとJ2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイルが作成されている場合は,このファイルでの指定が優先されます。
ファイル名は「manager.<論理サーバ名>.jp1event.system.mapping.properties」です。このファイルは,テキストエディタなどを使用してユーザが作成してください。パラメタの記述形式は,J2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイルと同じです。
メッセージマッピングファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.3 JP1/IM連携用システムログメッセージマッピングファイル」を参照してください。
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J2EEサーバを再起動します。
再起動後に,設定した情報が有効になります。
(c) J2EEユーザ用JP1イベントの設定
J2EEユーザ用JP1イベントの設定手順を次に示します。
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ユーザJP1イベント発行の設定をします。
簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJ2EEアプリケーションのユーザログをJP1イベントとして発行するかどうかを指定します。マッピングの設定で,ユーザログのログレベルにJP1イベントの重大度を割り当てたログがJP1イベントの発行対象になります。
また,出力するユーザログをメッセージIDなどでフィルタリングできます。フィルタリングは,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
なお,ユーザJP1イベントの推奨設定については,「13.4.2(1)(d) ユーザJP1イベントの推奨設定」を参照してください。
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ロガーおよびハンドラを設定します。
簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJ2EEアプリケーションのユーザログで使用するロガーおよびハンドラを指定します。ハンドラにはJP1イベント用のハンドラ(com.cosminexus.mngsvr.externals.jp1event.JP1EventHandler)を指定してください。
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ejbserver.application.userlog.loggers
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ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.level
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ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.useParentHandlers
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ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.filter
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ejbserver.application.userlog.menu.handlers.
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.path
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.limit
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.count
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.level
-
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.appname
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.msgid
-
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.separator
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.formatter
-
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.filter
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ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.encoding
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ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.handlers
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Management Serverおよび運用管理エージェントを再起動します。
再起動後に,設定した情報が有効になります。
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J2EEサーバを再起動します。
再起動後に,設定した情報が有効になります。
(d) ユーザJP1イベントの推奨設定
「13.4.2(1)(c) J2EEユーザ用JP1イベントの設定」で設定するユーザJP1イベントの推奨設定について説明します。なお,J2EEアプリケーションのユーザログ出力の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「8.8 J2EEアプリケーションのユーザログ出力の設定」を参照してください。
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ユーザJP1イベントのマッピングの設定
マッピングは次のように設定します。
ログレベル
JP1イベント重大度
SEVERE
Error
WARNING
Warning
INFO
Information
CONFIG
Notice
FINE
なし
FINER
なし
FINEST
なし
-
ユーザJP1イベントのフィルタリングの設定
ログを取得するときにメッセージIDを付けて,「MESSAGE_ID」でフィルタリングします。JP1イベントを発行させたいメッセージIDに対して「MESSAGE_ID EQU <メッセージID>」をORで接続して記述します。
また,J2EEアプリケーションごとにJP1イベントの発行をフィルタリングしたい場合は,ログを取得するときにJ2EEアプリケーション名を付けるか,デフォルトのJ2EEアプリケーション名を設定して,「APPLICATION」でフィルタリングします。
(2) JP1/Baseのイベントサーバ名の設定
Windows Server Failover ClusterまたはHAモニタを使用したクラスタ構成の場合で,論理ホストのJP1/Baseのイベントサーバを使用してJP1イベントを発行するとき,アプリケーションサーバの運用管理サーバ,およびJ2EEサーバでイベントサーバ名を設定します。
(a) 運用管理サーバ用イベントサーバ名の設定
アプリケーションサーバの運用管理サーバでイベントサーバ名を設定するには,Management Server環境設定ファイル(mserver.properties)のmngsvr.jp1event.event_server_nameキーに,論理ホスト名または論理IPアドレスを指定します。なお,設定した情報を有効にするために,設定後は,Management Serverを再起動してください。
Management Server環境設定ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.2.6 mserver.properties(Management Server環境設定ファイル)」を参照してください。
(b) J2EEサーバ用イベントサーバ名の設定
J2EEサーバでイベントサーバ名を設定する場合,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.manager.jp1event.event_server_nameパラメタで指定します。
(3) JP1/Baseの構成定義の作成
JP1/IMが管理するシステムの構成を定義するJP1/Baseの構成定義ファイルを作成します。また,JP1/Baseの構成定義ファイルに定義したホストへ,定義情報を配布します。
JP1/Baseの構成定義の作成手順を次に示します。なお,詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」のシステムの構成定義情報の設定に関する説明を参照してください。
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JP1/Baseの構成定義ファイルを作成して,システムの構成を定義します。
構成定義ファイル(jbs_route.conf)は次の場所にインストールされています。
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Windowsの場合
<JP1/Baseのインストールディレクトリ>\jp1base\conf\route\jbs_route.conf
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UNIXの場合
/etc/opt/jp1base/conf/route/jbs_route.conf
構成定義ファイルの内容を次に示します。
- 構成定義ファイルの内容
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[JP1統合運用管理サーバマシンのホスト名]
J2EEサーバマシンのホスト名
アプリケーションサーバの運用管理サーバマシンのホスト名
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