7.13.4 J2EEサーバで利用するための設定
ここでは,J2EEサーバで明示管理ヒープ機能を利用するための設定について説明します。J2EEサーバでは,次のオブジェクトをExplicitヒープに配置する対象にするかどうかを,J2EEサーバのプロパティとして設定します。
-
HTTPセッションに関するオブジェクト
デフォルトでは,Explicitヒープに配置するように設定されています。ただし,「7.13.1 明示管理ヒープ機能を利用するための共通の設定(JavaVMオプションの設定)」で説明したJavaVMオプションで,明示管理ヒープ機能を使用しない設定に変更した場合は,J2EEサーバのプロパティの設定は無効になります。
- 〈この項の構成〉
(1) 設定方法
J2EEサーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。明示管理ヒープ機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に指定します。
簡易構築定義ファイルでの明示管理ヒープ機能の定義について次の表に示します。
指定するパラメタ |
設定内容 |
---|---|
ejbserver.server.eheap.httpsession.enabled |
HTTPセッションに関するオブジェクトをExplicitヒープに配置するかどうかを指定します。 ただし,JavaVMオプションの-XX:-HitachiUseExplicitMemoryを指定した場合,およびJDK17以降のJavaVMを使用している場合,このパラメタは無効(false指定時と同じ挙動)になります。 |
指定するパラメタの詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.11 論理J2EEサーバで指定できるパラメタ」を参照してください。
次に,JavaVMオプションと各プロパティの関係について説明します。
- JavaVMオプションとejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの関係
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前提となるJavaVMオプションとejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの指定値によって,HTTPセッションに関するオブジェクトの配置先が異なります。HTTPセッションに関するオブジェクトの配置先を次の表に示します。
表7‒16 JavaVMオプションとejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの値によるHTTPセッションに関するオブジェクトの配置先 JavaVMオプション
ejbserver.server.eheap.httpsession.enabledプロパティの値
配置先
-XX:+HitachiUseExplicitMemory
true
Explicitヒープ領域
false
Javaヒープ領域
そのほか(不正な文字列,指定なしなど)
Explicitヒープ領域
-XX:-HitachiUseExplicitMemory
true
Javaヒープ領域
false
そのほか(不正な文字列,指定なしなど)
指定なし
true
Javaヒープ領域
false
そのほか(不正な文字列,指定なしなど)
(2) 簡易構築定義ファイルの定義例
簡易構築定義ファイルでの定義例を次に示します。
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簡易構築定義ファイルでの定義例
<configuration> <logical-server-type>j2ee-server</logical-server-type> <param> <param-name>ejbserver.server.eheap.httpsession.enabled</param-name> <param-value>true</param-value> </param> : </configuration>