3.3.2 リソースアダプタの種類
アプリケーションサーバでは,Connector 1.0仕様またはConnector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。
ここでは,それぞれの仕様に準拠したリソースアダプタについて説明します。また,リソースアダプタのDDのスキーマの違いについても説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタ
アプリケーションサーバでは,次のリソースアダプタを使用できます。
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DB Connector
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DB Connector for Reliable MessagingおよびReliable Messaging
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TP1 Connector
-
TP1/Message Queue - Access
これらのリソースアダプタでは,Connector 1.0仕様に対応する機能が使用できます。
なお,DB ConnectorおよびDB Connector for Reliable Messagingでは,Connector 1.0仕様に対応する機能に加えて,アプリケーションサーバで追加された機能を使用できます。使用できる機能については,「3.3.4 リソースアダプタの機能」を参照してください。
- ポイント
-
アプリケーションサーバでは,これらのリソースアダプタ以外にも,標準仕様のConnector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。ただし,標準仕様のConnector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタを使用する場合,DD(ra.xml)の次のタグの設定内容は無視されます。
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<security-permission>
セキュリティの設定にはserver.policyファイルを使用してください。
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<authentication-mechanism>
設定内容に関係なく,BasicPasswordが適用されます。
-
(2) Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタ
アプリケーションサーバでは,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用できます。アプリケーションサーバで使用できるのは,Connector 1.5仕様の規約のうち,次の規約に対応した機能です。
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Lifecycle Management
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Work Management
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メッセージインフロー
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トランザクションインフロー
アプリケーションサーバでは,次のリソースアダプタを提供しています。
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TP1インバウンドアダプタ
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CJMSPリソースアダプタ
使用できる機能については,「3.3.4 リソースアダプタの機能」を参照してください。
また,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタについては,「3.13.1 そのほかのリソースとの接続に使用するリソースアダプタ」を参照してください。
(3) Connector 1.0仕様とConnector 1.5仕様のリソースアダプタのスキーマの違い
Connector 1.0仕様に準拠したリソースアダプタと,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタの,DDのスキーマの違いについて説明します。リソースアダプタのDDは,ra.xmlです。
Connector 1.0仕様のスキーマからConnector 1.5仕様のスキーマに対する主な変更点を次の表に示します。ここで示す以外の変更点については,Connector 1.5仕様を参照してください。
Connector 1.5仕様で変更になった内容 |
Connector 1.5仕様のDDの内容 |
---|---|
javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスの指定 |
<connector>-<resourceadapter>-<resourceadapter-class>タグ <connector>-<resourceadapter>-<config-property>タグ |
Outboundリソースアダプタの指定 |
<connector>-<resourceadapter>-<outbound-resourceadapter>タグ |
Inboundリソースアダプタの指定 |
<connector>-<resourceadapter>-<inbound-resourceadapter>タグ |
adminobjectの指定 |
<connector>-<resourceadapter>-<adminobject>タグ |
Connector 1.5仕様で変更になった内容の概要を説明します。
- javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスの指定
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javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの実装クラスと,そのコンフィグレーションプロパティを指定する要素が追加されました。javax.resource.spi.ResourceAdapterインタフェースの追加に伴って実現できる機能については,「3.16.1 リソースアダプタのライフサイクル管理」および「3.16.2 リソースアダプタのワーク管理」を参照してください。
- Outboundリソースアダプタの指定
-
Outboundのリソースアダプタを明示的に定義するための要素が追加されました。
なお,Outboundリソースアダプタでは,一つのDD内にコネクション定義を複数指定できます。コネクション定義の複数指定については,「3.16.6 コネクション定義の複数指定」を参照してください。
- Inboundリソースアダプタの指定
-
Inboundのリソースアダプタを明示的に定義するための要素が追加されました。
- adminobjectの指定
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管理対象オブジェクトについての情報を指定する要素が追加されました。
(4) リソースアダプタごとのRARファイルの種類
プロパティを定義するリソースアダプタは,接続するリソースや使用するトランザクションの種類などによって異なります。ここでは,次の場合に使用するリソースアダプタについて説明します。
-
DB Connectorを使用する場合
-
DB Connector for Reliable MessagingとReliable Messagingを使用する場合
-
ほかのリソースアダプタを使用する場合
(a) DB Connectorを使用する場合
DB Connectorは,接続するデータベースの種類や使用するトランザクションの種類によって,ファイルが異なります。DB Connectorの種類を次の表に示します。
RARファイル名 |
説明 |
---|---|
DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar |
HiRDB Type4 JDBC Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,HiRDB,XDM/RD E2に接続する場合に選択します。 |
DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rar |
HiRDB Type4 JDBC Driverを使用して,グローバルトランザクションで,HiRDBに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_MySQL_CP.rar |
MySQL Connector/Jを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,MySQLデータベースサーバに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_Oracle_CP.rar |
Oracle JDBC Thin Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,Oracleに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_Oracle_XA.rar |
Oracle JDBC Thin Driverを使用して,グローバルトランザクションで,Oracleに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_PostgreSQL_CP.rar |
PostgreSQL JDBC Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,PostgreSQLデータベースサーバに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_SQLServer_CP.rar |
SQL Server JDBC Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,SQL Server (Windowsの場合だけ)に接続する場合に選択します。 |
(b) DB Connector for Reliable MessagingとReliable Messagingを使用する場合
Reliable Messagingと連携してデータベースに接続する場合には,Reliable Messaging連携用のリソースアダプタ(DB Connector for Reliable Messaging)と,Reliable Messagingで提供するリソースアダプタの両方をインポートする必要があります。Reliable Messagingで提供するリソースアダプタについては,マニュアル「Reliable Messaging」を参照してください。
DB Connector for Reliable Messagingは,使用するトランザクションの種類や接続するデータベースの種類によって,ファイルが異なります。DB Connector for Reliable Messagingの種類を次の表に示します。
RARファイル名 |
説明 |
---|---|
DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM.rar |
HiRDB Type4 JDBC Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,HiRDBに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_HiRDB_Type4_XA_Cosminexus_RM.rar |
HiRDB Type4 JDBC Driverを使用して,グローバルトランザクションで,HiRDBに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_Oracle_CP_Cosminexus_RM.rar |
Oracle JDBC Thin Driverを使用して,ローカルトランザクションまたはトランザクション管理なしで,Oracleに接続する場合に選択します。 |
DBConnector_Oracle_XA_Cosminexus_RM.rar |
Oracle JDBC Thin Driverを使用して,グローバルトランザクションで,Oracleに接続する場合に選択します。 |
- ポイント
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DB Connector for Reliable MessagingとReliable Messagingを使用して同一トランザクション内でJDBCとJMSのアクセスを行う場合に,同じ物理コネクションを共有することで,ローカルトランザクションの適用,グローバルトランザクションの1相コミット決着ができます。1相コミット決着のための条件を次に示します。
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DB Connector for Reliable MessagingとReliable Messagingで使用するデータベースシステムが同一であり,かつサインオン方式とセキュリティ情報(ユーザ名,パスワード)が同一である。
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リソースアダプタを使用するJ2EEアプリケーションの属性ファイル(Session Bean属性ファイル,Entity Bean属性ファイルなど)で<res-sharing-scope>タグに「Shareable」を指定している。
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(c) ほかのリソースアダプタを使用する場合
OpenTP1のSPPとOutboundで接続する場合には,TP1 ConnectorおよびTP1/Client/Jの提供するリソースアダプタを使用します。詳細については,TP1 Connectorのドキュメント,およびマニュアル「OpenTP1 クライアント使用の手引 TP1/Client/J編」を参照してください。
OpenTP1のSUPからInboundで接続する場合には,TP1インバウンドアダプタを使用します。詳細については,「4. OpenTP1からのアプリケーションサーバの呼び出し(TP1インバウンド連携機能)」を参照してください。
また,CJMSプロバイダを使用する場合,CJMSPブローカーと接続するために,CJMSPリソースアダプタを使用します。詳細については,「7. CJMSプロバイダ」を参照してください。
なお,新規にTP1インバウンドアダプタまたはCJMSPリソースアダプタのRARファイルを使用する場合,アプリケーションサーバで提供するテンプレートファイルを使用して,プロパティを定義できます。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1.13 Connector属性ファイルのテンプレートファイル」を参照してください。
TP1/Message Queueと接続する場合には,TP1/Message Queue - Accessの提供するリソースアダプタを使用します。詳細については,マニュアル「OpenTP1 Version 7 メッセージキューイングアクセス機能 TP1/Message Queue - Access 使用の手引」を参照してください。
また,アプリケーションサーバでは,Connector 1.0仕様またはConnector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用して,任意のリソースに接続できます。これらのリソースアダプタを使用する場合は,リソースアダプタのドキュメントを参照してください。