4.1.19 簡易構築定義ファイルとは(J2EEアプリケーション使用時)
簡易構築定義ファイルとは,Smart Composer機能のコマンドで構築するWebシステムを定義するXML形式のファイルです。
(1) 簡易構築定義ファイルの構成
簡易構築定義ファイルでは,Webシステムの次の構成について設定します。
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Webシステムの属性定義(<web-system>タグの定義)
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負荷分散機の定義(<load-balancer>タグの定義)※1
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cookieスイッチングの定義(<load-balancer>タグの<cookie-switching>タグの定義)※2
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仮想サーバの定義(<load-balancer>タグの<virtual-server>タグの定義)
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物理ティアの定義(<tier>タグの定義)
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物理ティアに属する論理サーバの種類ごとの定義(<tier>タグの<configuration>タグの定義)
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データベースを使用するための定義(<tier>タグの<configuration>タグの定義)※3
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サービスユニットの定義(<unit>タグの定義)
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サービスユニットを構成するホストの定義(<unit>タグの<allocation-host>タグの定義)
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ホストが属する物理ティアの論理サーバごとの定義(<unit>タグの<allocation-host>タグの<define-server>タグの定義)
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ホストの定義(<host>タグの定義)
- 注※1
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Smart Composer機能で負荷分散機の設定,および実サーバポートの開始・閉塞をしない場合は,負荷分散機の定義(<load-balancer>タグの定義)を記述する必要はありません。
- 注※2
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負荷分散機のCookieスイッチング機能を使用する場合に必要です。この設定によって,一連のHTTPリクエストが一つのWebサーバまたはJ2EEサーバで処理されます。また,負荷分散機のCookieスイッチング機能を使用する場合は,物理ティアの定義(<tier>タグ)で,J2EEサーバのWebコンテナの設定に「webserver.container.server_id.enabled=true」を指定してください。
- 注※3
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データベースを使用するための定義については,「4.1.6 データベース接続環境を設定する(HiRDBの設定)」,「4.1.7 データベース接続環境を設定する(Oracleの設定)」,または「4.1.8 データベース接続環境を設定する(SQL Serverの設定)」を参照してください。
J2EEアプリケーションを実行するシステムの構成情報と簡易構築定義ファイルの定義との対応を次の図に示します。
この図に示すように,簡易構築定義ファイルでは,論理サーバの構成や環境設定だけでなく,負荷分散機やホストも定義できます。なお,構築済みのWebシステムなどで使用しているホストを使用する場合には,ホストの定義を省略することもできます。
簡易構築定義ファイルのタグおよびパラメタについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.3 簡易構築定義ファイル」を参照してください。
(2) コンフィグレーション定義で使用するタグと適用範囲
論理サーバの動作設定や,機能を使用するための設定などは,論理サーバのコンフィグレーションで定義します。論理サーバのコンフィグレーションは,論理サーバ全体,および論理サーバごとに定義できます。論理サーバ全体で共通の定義を設定する場合は物理ティアで,論理サーバごとの定義を設定する場合はサービスユニットで定義します。物理ティアで定義すると,その物理ティアに属するホストに配置する論理サーバ全体で共通のコンフィグレーションが設定されます。物理ティアおよびサービスユニットのコンフィグレーション定義で,同じパラメタを指定した場合は,サービスユニットの定義,物理ティアの定義の順に優先して適用されます。なお,Management Serverが自動設定する内容については,「付録E Management Serverが自動で設定する内容」を参照してください。
論理サーバのコンフィグレーション定義の適用範囲を次の図に示します。
コンフィグレーション定義時に使用する簡易構築定義ファイルの主なタグを次の表に示します。