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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


7.7.14 HTTP受付実行時の障害対策

HTTP受付の運用中に出力される障害情報の種類について説明します。HTTP受付に関する障害情報には次の種類があります。

ここでは,HTTP受付の実行時にサービスプラットフォームが出力するログおよびトレースの取得方法,出力形式,出力先などについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) メッセージログ

HTTP受付のメッセージログは,サービスプラットフォームが出力するメッセージログのうち,J2EEサーバの稼働ログを出力します。

メッセージログの出力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム メッセージ」の「2.6 KDEC80400〜KDEC80499のメッセージ」を参照してください。

メッセージログの出力内容や出力先については,「7.4.1 メッセージログ」を参照してください。

(2) メソッドトレース

HTTP受付のメソッドトレースは,サービスプラットフォームが出力するメソッドトレースの仕様に従います。

メソッドトレースの出力内容および出力先については,「7.4.7(3) メソッドトレース」の「HCSCサーバ(メッセージング基盤)のメソッドトレース」を参照してください。

(3) 性能解析トレース

HTTP受付での性能解析トレースについて説明します。性能解析トレース(PRFトレース機能)は,Performance Tracerを使用して,サービスリクエスタからの要求受付からサービス実行結果が返却されるまでの逐次プロセスの任意の時点で,性能分析情報を出力します。これによって,システム全体の性能を検証できます。

なお,性能解析トレースを取得するには設定が必要です。設定の詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7. 性能解析トレースを使用した性能解析」を参照してください。

(a) 出力形式

性能解析トレースファイルに出力される形式は,アプリケーションサーバの性能解析トレースと同様です。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7.3 Management Serverを利用した性能解析トレースファイルの収集」を参照してください。

(b) 出力される内容

性能解析トレースファイルに出力される内容を次の表に示します。

表7‒178 性能解析トレースファイルに出力される内容(HTTP受付)

項目

内容

イベントID

取得ポイントのイベントIDが出力されます。

取得ポイントの詳細は,「(c) 性能解析トレースの取得ポイント」を参照してください。

リターンコード

取得ポイント種別が出力されます。

  • 0:正常終了

  • 1:異常終了

インターフェース名

クラス名が出力されます。

オペレーション名

メソッド名が出力されます。

オプション情報

次のオプション情報だけが出力されます。

  • 受付名

  • 受付ID

  • リクエストID

  • サービス名

  • サービスオペレーション名

  • 例外名

注※

エラーが発生したときにだけ出力されます。

(c) 性能解析トレースの取得ポイント

性能解析トレースの取得ポイントを次の図に示します。

図7‒144 性能解析トレースの取得ポイント(HTTP受付)

[図データ]

イベントID,トレース取得ポイント,および性能解析トレース取得レベルを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図中の番号と対応しています。

表7‒179 性能解析トレースの取得ポイント(HTTP受付)

イベントID

図中の番号

トレース取得ポイント

レベル

0x9880

1

HTTP受付の入口

A

0x9882

2

カスタム受付フレームワークの呼び出し口

A

0x9883

3

カスタム受付フレームワークの応答受信口

A

0x9881

4

HTTP受付の出口

A

0x9884

5

作業フォルダ削除前

A

(凡例)

A:「標準」であることを示します。

注※

HTTPレスポンスでHTTPクライアントにファイルをダウンロードする場合は,HTTPクライアントにデータを送信したあとになります。