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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


5.3.19 サービスアダプタの情報を確認する

サービスアダプタに関する情報は,画面とコマンドで参照できる情報が異なります。参照できる情報の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の該当する画面,コマンドの内容を参照してください。

サービスアダプタの情報を参照するための前提条件と参照方法について次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 前提条件

サービスアダプタの情報を参照するには,HCSCサーバが起動状態である必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,「5.3.16 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(2) 参照方法

サービスアダプタの情報を参照する方法を次に示します。

(a) 画面の場合

ツリービュー上で,サービスアダプタをダブルクリックします。ダブルクリックしたサービスアダプタの情報は,エディタエリアに表示されます。エディタエリアの稼働運用ページで,サービスアダプタの情報が参照できます。

サービスアダプタの稼働運用ページの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「4.4 稼働運用ページ」を参照してください。

なお,サービスアダプタの稼働状態については,ツリービューに表示されるアイコンで確認することもできます。表示されるアイコンの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「4.1 画面構成(運用環境)」を参照してください。

(b) コマンドの場合

サービスアダプタの情報を参照するには,cscstatusコマンドまたはcscutilコマンドを実行します。

cscstatusコマンドおよびcscutilコマンドは運用環境から実行できます。各コマンドは,次の場合に使用します。

  • cscstatusコマンド

    サービスアダプタの動的情報(稼働状況),サービスアダプタのサービスID,および更新時間を参照する場合に使用します。

  • cscutilコマンド

    サービスアダプタの静的情報(定義情報)を参照する場合に使用します。

それぞれのコマンドの実行方法を次に説明します。

●cscstatusコマンドの場合

運用環境でcscstatusコマンドを実行します。-cscオプションと-typeオプションを指定して実行します。-typeオプションには「compo」を指定します。

cscstatusコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscstatus(状態表示)」を参照してください。

cscstatusコマンドの実行形式を次に示します。

cscstatus -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -type compo
●cscutilコマンドの場合

運用環境でcscutilコマンドを実行します。-targetオプションにcompoを,また-operationオプションにget_adapter_infoを指定します。

cscutilコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscutil(各種操作)」を参照してください。

cscutilコマンドの実行形式は,プロパティ定義ファイルを使用するかどうかによって異なります。

プロパティ定義ファイルを使用しない場合

-propsオプションにHCSCサーバ名およびサービスアダプタのサービスIDを指定します。

cscutil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -mng <Manager名> -target compo -operation get_adapter_info -props "CSCSrvName=<HCSCサーバ名>, AdapterName=<サービスアダプタのサービスID>"

cscutilコマンドに指定するManager名,HCSCサーバ名およびサービスアダプタのサービスIDは,cscreplsコマンドで確認できます。cscreplsコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscrepls(リポジトリ情報の表示)」を参照してください。

プロパティ定義ファイルを使用する場合

-propfileオプションにプロパティ定義ファイル名を指定します。プロパティ定義ファイルは,J2SEのプロパティファイル形式であらかじめ作成しておく必要があります。

cscutil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -mng <Manager名> -target compo -operation get_adapter_info -propfile <プロパティ定義ファイル名>
注意事項
  • 配備されていないサービスアダプタの情報を取得した場合,nullという文字列が表示されます。

  • サービスアダプタのサービスIDを指定しないでcscutilコマンドを実行すると,HCSCサーバが管理しているすべてのサービスアダプタの情報が出力されます。

コマンド実行時の出力情報

コマンド実行時の出力情報と意味を次の表に示します。なお,次の表に示す出力情報以外の出力情報はトラブルシューティング用の保守情報です。

表5‒2 サービスアダプタの情報を参照するコマンドの出力情報

出力される項目

出力される内容

serviceName.<通番>

サービス部品名が出力されます。

adapterName.<通番>

アダプタ識別名が出力されます。

cscServerName.<通番>

HCSCサーバ名が出力されます。

ownerClusterName.<通番>

クラスタ名が出力されます。

serviceKind.<通番>

HCSCコンポーネントの種別が出力されます。

サービスアダプタの場合,「ServiceAdapter」が出力されます。

serviceProtocolKind.<通番>

サービス部品のプロトコルが出力されます。

  • WebService(同期サービス(Webサービス)呼び出し)

  • SessionBean(同期サービス(SessionBean)呼び出し)

  • MDB_WSR(非同期サービス(MDB(WS-R))呼び出し)

  • MDB_DBQ(非同期サービス(MDB(DBキュー))呼び出し)

  • Custom(上記以外のサービスアダプタ)

serviceStatus.<通番>

サービスアダプタの状態が出力されます。

  • active(開始状態)

  • inactive(停止状態)

  • starting(開始処理中)

  • startfailed(開始失敗)

  • stopping(停止処理中)

  • stopfailed(停止失敗)

  • deleting(削除処理中)

  • null(未配備状態)

entryTime.<通番>

サービスアダプタを配備した時刻が出力されます。

adapterQueueName.<通番>

キュー名称が表示されます。

サービスアダプタの種別がMDB(WS-R)またはMDB(DBキュー)の場合にだけ出力されます。

modifiedTime.<通番>

サービスアダプタが更新された時刻(1970年1月1日00:00:00からの通算ミリ秒)が出力されます。

lcVersion.<通番>

ロケーションのバージョン番号が出力されます。

lcRevision.<通番>

ロケーションのリビジョン番号が出力されます。