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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


2.3.3 HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する

HCSCサーバの起動時に必要なランタイム情報は,HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義します。

〈この項の構成〉

(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成

HCSCサーバのランタイム定義は,HCSCサーバランタイム定義ファイルとして,次に示すディレクトリに格納されているサンプルファイルを利用して作成します。このファイルは,J2SEのプロパティファイル形式で作成します。

<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\manager\templates\cscsvconfig.properties

このファイルはHCSCサーバの定義情報を設定するときに使用します。HCSCサーバの定義については「3.1.4 HCSCサーバの定義情報を設定する」を参照してください。

(2) 設定できるプロパティ

HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

表2‒8 HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティ

分類

プロパティ名

内容

指定可否

データベースを使用してReliable Messagingを使用しない場合

データベースとReliable Messagingの両方を使用する場合

データベースとReliable Messagingの両方を使用しない場合

ログトレース

methodtrace-filepath

メソッドトレース・例外ログ出力先パス

methodtrace-filenum

メソッドトレースの最大面数

methodtrace-filesize

メソッドトレースファイル1面当たりの最大サイズ

methodtrace-level

メソッドトレースの出力レベル

requesttrace

リクエストトレースの採取の有無

requesttrace-filepath

リクエストトレース出力先パス

requesttrace-filenum

リクエストトレースの最大面数

requesttrace-filesize

リクエストトレースファイル1面当たりの最大サイズ

telegramtrace

ユーザ電文トレースの採取の有無

telegramtrace-filepath

ユーザ電文トレース出力先パス

telegramtrace-filenum

ユーザ電文トレースの最大面数

telegramtrace-filesize

ユーザ電文トレースファイル1面当たりの最大サイズ

telegramtrace-trigger

ユーザ電文トレースの出力契機

telegramtrace-component-type-filepath

ユーザ電文トレースのコンポーネント種別設定ファイルのパス

telegramtrace-component-id-filepath

ユーザ電文トレースのコンポーネントID設定ファイルのパス

telegramtrace-format

ユーザ電文トレースの出力形式

bpacttrace

ビジネスプロセスのアクティビティトレースの採取の有無

bpacttrace-filenum

ビジネスプロセスのアクティビティトレースの最大面数

bpacttrace-filesize

ビジネスプロセスのアクティビティトレースファイル1面当たりの最大サイズ

bpacttrace-extend-item

ビジネスプロセスのアクティビティトレースの追加出力項目

bptrace-level

ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの出力レベル

bptrace-filenum

ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの面数

bptrace-filesize

ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースのサイズ

bpexptrace-filenum

ビジネスプロセス基盤の例外ログの面数

bpexptrace-filesize

ビジネスプロセス基盤の例外ログファイルのサイズ

cscexptrace-filenum

メッセージング基盤の例外ログの面数

cscexptrace-filesize

メッセージング基盤の例外ログファイルのサイズ

kafka-protocoltrace-enabled

Kafkaプロトコルトレースの採取有無

kafka-protocoltrace-level

Kafkaプロトコルトレースの出力レベル

kafka-protocoltrace-filenum

Kafkaプロトコルトレース面数

kafka-protocoltrace-filesize

Kafkaプロトコルトレースファイルサイズ

標準受付関連

request-ejb.instance.minimum

標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最小数

request-ejb.instance.maximum

標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最大数

request-ejb.ctm

CTM連携の使用有無

request-ejb.parallel.count

CTMがアプリケーションを呼び出すために用意するスレッド数

request-ejb.optional.name

標準の同期受付(SessionBean)の別名

request-soap.instance.minimum

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最小同時実行数

request-soap.instance.maximum

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最大同時実行数

request-soap.exclusive.threads

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の占有スレッド数

request-soap.queue-size

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の実行待ちキューのサイズ

request-soap1_2.instance.minimum

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最小同時実行数

request-soap1_2.instance.maximum

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最大同時実行数

request-soap1_2.exclusive.threads

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の占有スレッド数

request-soap1_2.queue-size

標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の実行待ちキューのサイズ

request-jms.instance.maximum

標準の非同期受付(MDB(WS-R))のインスタンス最大数

×

×

request-jms.rollback-count

標準の非同期受付(MDB(WS-R))のロールバック警告メッセージ出力回数

×

×

receptionstop-monitor-timer

受付キュー監視のタイムアウト時間

×

×

csc-receptionstop-timeout

受付終了待ちの通信タイムアウト時間

サービスアダプタ関連

soapfault-targetnamespace-filepath

SOAP Faultをユーザ定義例外として扱うかどうか

soapfault-handling-mode

SOAP Faultを含む電文を受信したときのFault判別処理の動作モードの選択

oa-adapter-character-code

Object Accessアダプタがサービス部品と送受信する電文の文字コード

データ変換関連

formatdef-maxcache-num

フォーマット定義をキャッシュできる数

transformdef-maxcache-num

データ変換定義をキャッシュできる数

xmltelegram-maxcache-num

XML電文をキャッシュできる数

telegram-validation

電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かを検証するかどうか

xmltelegram-namespace-complement

XML電文内の属性値に指定された名前空間接頭辞に対応した名前空間宣言を補完するかどうか

telegram-undefined-character-code

バイナリデータの文字コード変換処理で,未定義の文字コードが検出された場合に処理を継続するかどうか

telegram-notfound-soapheader

受付定義ファイル,サービスアダプタ定義ファイル,またはビジネスプロセス定義ファイルに対して,送受信する電文に指定されたヘッダが存在しない場合に処理を継続するかどうか

validation-activity

検証アクティビティで,メッセージ型変数(XML)を検証するかどうか

transform-binary-error-check

バイナリデータ変換時にエラーチェックをするかどうか

code-table-root-path

コード変換テーブル格納パスのルートパスの絶対パス

ビジネスプロセス関連

syserr-to-fault-convert

次に示すアクティビティでシステム例外が発生した場合に,汎用フォルトを発生させるかどうか

  • データ変換アクティビティ

  • 代入アクティビティ

  • 分岐アクティビティ

syserr-to-fault-convert-all-activity

汎用フォルトが発生するアクティビティのどれかでシステム例外が発生した場合に,汎用フォルトを発生させるかどうか

validate-fault-compatible

検証フォルトで送られるフォルト電文のフォーマットを09-00以前まで使用していたフォーマットとするかどうか

bp-reply-after-min-thread-pool-size

応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの最小数

bp-reply-after-max-thread-pool-size

応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの最大数

bp-reply-after-thread-pool-keep-alive

応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの保持時間

service-emulate.enable

サービスエミュレーションの実行可否

service-emulate-def-filepath

エミュレート設定情報定義ファイルの絶対パス

J2EE関連

j2ee-stopapp-timeout

J2EEアプリケーション停止時の監視時間

startcsc-timeout

J2EEサーバ起動時の監視時間

stopcsc-timeout

J2EEサーバ停止時の監視時間

コマンドの通信のタイムアウト時間の監視

csc-command-timeout

コマンドの通信タイムアウト時間

csc-precache-timeout

事前キャッシュ処理のためのビジネスプロセスへのEJB通信のタイムアウト

Cookie情報の引き継ぎ

cookie-parsing

Cookieを引き継ぐかどうか

フォルダ関連

work-folder

作業フォルダルートの絶対パス

common-folder-<共通フォルダ定義名>

共通フォルダの絶対パス

DBアダプタ関連

dba-separate-transaction

ビジネスプロセスとは別にDBアダプタのトランザクションを開始するかどうか

コンポーネント共通UOC関連

common-uoc-prop-path

コンポーネント共通UOC用プロパティファイル格納フォルダ

HCSCサーバ関連

short-processid-servername

プロセスインスタンスの識別子で使用するHCSCサーバ名の識別子

short-processid

プロセスインスタンスの識別子を短縮するかどうか

インスタンスのプール

xml-pooled-instance-minimum

XML処理に使用するクラスのインスタンスプールの最小数

xml-pooled-instance-maximum

XML処理に使用するクラスのインスタンスプールの最大数

カスタム受付関連

request-id-separate-key

リクエストIDの分割キー変更

ファイルイベント連携関連

fileevent-reception.monitored-file.enabled

ファイル監視機能を有効にするかどうか

fileevent-reception.monitored-folder

監視フォルダのパス

fileevent-reception.monitor-interval

ファイル監視の間隔

fileevent-reception.monitor-starting.delay

ファイル監視の待ち時間

(凡例)

○:指定できます。

×:指定できません。

注※

07-60以降でtelegram-validationプロパティを「ON」にすると,電文フォーマットに対して送受信する電文が適切かどうかを検証します。次の場合は,今までサービス呼び出しに成功していた電文がサービスアダプタでエラーになることがあるため,注意してください。

  • 07-50以前から07-60以降にバージョンアップしたあと,telegram-validationプロパティに「ON」を設定した場合

  • 07-60以降でtelegram-validationプロパティを「OFF」から「ON」に設定し直した場合

07-50以前の場合,または07-60以降でtelegram-validationプロパティに「OFF」を設定した場合は,電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かどうかを検証しません。

HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。