2.5.2 ロードバランスクラスタ構成時の実行環境のセットアップ
環境の構築後,ロードバランスクラスタを構成する実行環境をセットアップします。
ロードバランスクラスタ構成時の実行環境のセットアップの流れを次に示します。
図中の各工程について,次に説明します。
なお,ロードバランスクラスタ構成での運用については,「5.7.1 ロードバランスクラスタ構成での運用」を参照してください。
(1) セットアップの準備
セットアップ前に,次の作業を行います。次の作業は,ロードバランスクラスタを構成するすべてのHCSCサーバで行います。
- 実行環境に必要なソフトウェアの設定
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J2EEサーバのセットアップなどを行います。設定する内容と設定方法については,「3.1.2 実行環境に必要なソフトウェアを設定する」を参照してください。
また,Reliable Messagingのシステム名は,ロードバランスクラスタ内のそれぞれのHCSCサーバでユニークな名称に設定する必要があります。
- CTMを使用する場合の設定
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CTMを使用する場合,HCSCサーバランタイム定義ファイルでrequest-ejb.ctmにtrueを設定してください。
HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。
- サービスリクエスタへの送信制御
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サービスリクエスタ用のネットワークを切断するなどして,HCSCサーバでサービス部品の実行要求を受け付けられない状態にします。
(2) 実行環境のセットアップ
実行環境のセットアップ手順を次に示します。
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次の順序でプロセスを起動します。
起動順
起動するプロセス
起動方法
1
運用管理エージェント
マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」を参照してください。
2
Management Server
3
PRF
4
スマートエージェント
5
CTMドメインマネジャ(CTMを使用する場合)
6
CORBAネーミングサービス(CORBAネーミングサービスを使用する場合)
7
CTMデーモン(CTMを使用する場合)
8
J2EEサーバ
9
HTTP Server(HTTP Serverを使用する場合)
「5.3.5 HTTP Serverを起動する」を参照してください。
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HCSCサーバをセットアップします。
HCSCサーバのセットアップ方法については,「3.1.3 HCSCサーバをセットアップする」を参照してください。
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HCSCサーバを起動します。
HCSCサーバの起動方法については,「5.3.4 HCSCサーバを起動する」を参照してください。
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サービスアダプタとビジネスプロセスを配備します。
サービスアダプタとビジネスプロセスの配備方法については,「3.1.8 サービスアダプタを配備する」および「3.1.13 ビジネスプロセスを配備する」を参照してください。
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サービスアダプタとビジネスプロセスを開始します。
サービスアダプタとビジネスプロセスの開始方法については,「5.3.6 サービスアダプタを開始する」および「5.3.7 ビジネスプロセスを開始する」を参照してください。
(3) ロードバランサの設定
ロードバランスクラスタを構成しているすべてのHCSCサーバへサービス部品の実行要求を送信するように設定します。
CTMを使用する場合,すべてのHCSCサーバでCTMドメインマネジャ名およびスマートエージェントのポート番号を同じ値に設定する必要があります。
汎用ロードバランサの設定方法については,使用する汎用ロードバランサのドキュメントを参照してください。
(4) 標準受付の開始
すべてのHCSCサーバの標準受付を開始します。標準受付の開始方法については,「5.3.9 標準受付を開始する」を参照してください。
(5) ロードバランサの接続
ロードバランサを接続し,使用できる状態にします。
CTMを使用する場合,この手順は不要です。
汎用ロードバランサの接続開始方法については,使用する汎用ロードバランサのドキュメントを参照してください。