2.5.1 ロードバランスクラスタ構成時の環境構築
汎用ロードバランサを使用したシステム構成を図2-4に,CTMを使用したシステム構成を図2-5に示します。
なお,バージョン08-70以降で新規にセットアップした場合は,HCSC-Managerの環境をそれぞれの実行環境に格納できます。これによって,運用環境のサーバ台数を省略できます。
- 注意事項
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HCSCクラスタのGUI表示名は,システム内で一意にしてください。
- サーバ障害時の別HCSCサーバからのビジネスプロセスの再実行について
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別HCSCサーバからビジネスプロセスを再実行する場合,次に示す情報については共有ディスク装置に格納する必要があります。
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作業フォルダ
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共通フォルダ
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ファイルアダプタで利用する入出力許可ファイル
次に示す情報についてはローカルディスク装置に格納します。ただし,各HCSCサーバで同じ値を設定する必要があります。
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メールアダプタで利用するメール本文のテキストファイル,および添付ファイル
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HCSCサーバの運用で利用する定義ファイル
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HCSCコンポーネントで利用する定義ファイル
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- 作業フォルダを使用するビジネスプロセスの再実行について
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作業フォルダを使用するビジネスプロセスであり,かつ09-51より前のバージョンで実行したビジネスプロセスについては,別HCSCサーバからビジネスプロセスを再実行することはできません。
作業フォルダの代わりに共通フォルダを使用している場合,または09-51以降で実行している場合は,ビジネスプロセスを再実行することができます。しかし,次に示すコンポーネントを使用するビジネスプロセスについては,共通フォルダを使用することができないため,09-51より前のバージョンで実行したビジネスプロセスを再実行することはできません。
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FTP受付
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HTTP受付
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実行環境,運用環境,DBサーバの構築方法を次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 実行環境の構築
実行環境を構築するには,次の作業を実施します。
(a) Service Platformのインストール
Service Platformのインストール方法については,「2.1.2 Service Platformのインストール」を参照してください。
(b) Management Serverの設定
運用環境でHCSC-Managerを使用するためのManagement Serverの設定を,HCSC-Managerの接続先となる実行環境で実施します。
Management Serverの設定については,「2.1.6 HCSC-Managerを使用するためのManagement Serverの設定」を参照してください。
(c) SOAPモードの設定
HCSCサーバをロードバランスクラスタ構成にする場合,構成する実行環境および運用環境で利用するSOAPモードを合わせる必要があります。異なるSOAPモードの環境は共存できません。
SOAPモードを設定するには,J2EEサーバのコンテナ拡張ライブラリの設定が必要になります。J2EEサーバのコンテナ拡張ライブラリの設定については,「3.1.2(4)(e) コンテナ拡張ライブラリの設定」を参照してください。
(d) HCSCサーバの構成などの設定
HCSCサーバの構成などの実行環境に関する設定を行います。設定する内容と設定方法については,「2.3 実行環境に関する設定」を参照してください。
なお,実行環境に関する設定でHCSCサーバ構成定義ファイル,HCSCサーバセットアップ定義ファイル,およびHCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する場合には,次に示す内容に留意してください。
- HCSCサーバ構成定義ファイルの設定時の注意事項
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HCSCサーバ構成定義ファイルを設定する場合には,次に示す内容に留意してください。HCSCサーバ構成定義ファイルの設定方法については,「2.3.1 HCSCサーバ構成定義ファイルを設定する」を参照してください。HCSCサーバ構成定義ファイルに設定する内容の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.4.2 HCSCサーバ構成定義ファイル」を参照してください。
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クラスタ表示名
ロードバランスクラスタ内のすべてのHCSCサーバで同じ値を設定します。
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クラスタ種別
「LB」を設定します。
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Manager名
HCSC-ManagerでManager単位に一意になる識別名を設定します。
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ManagerのIPアドレス
物理IPアドレスを設定します。
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WebサーバのIPアドレス(同期サービス(Webサービス)呼び出しをする場合)
ロードバランスクラスタ内のすべてのHCSCサーバに,ロードバランサのIPアドレス値を設定します。
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WebサーバのIPアドレス(非同期サービス(MDB(WS-R))呼び出しをする場合)
それぞれのHCSCサーバのIPアドレスを設定します。ロードバランスクラスタ構成の場合,jms-physical-receptionに設定してください。
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NameServerのIPアドレス
ロードバランスクラスタ内のすべてのHCSCサーバで,グローバルCORBAネーミングServiceのIPアドレスを設定します。ただし,CTMを利用していない場合は,localhostを指定してください。
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HCSCサーバ名
データベースを使用する環境を構築する場合,ロードバランスクラスタ内で一意になる識別名を設定します。
データベースとReliable Messagingの両方を使用しない環境を構築する場合は,HCSC-Manager内で一意になる識別名を設定してください。
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- HCSCサーバセットアップ定義ファイルの設定時の注意事項
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HCSCサーバセットアップ定義ファイルを設定する場合には,次に示す内容に留意してください。HCSCサーバセットアップ定義ファイルの設定方法については,「2.3.2 HCSCサーバセットアップ定義ファイルを設定する」を参照してください。HCSCサーバセットアップ定義ファイルに設定する内容の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.4.3 HCSCサーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。
- すべてのHCSCサーバで同じ値を設定するプロパティ
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HCSCサーバセットアップ定義ファイルに設定するプロパティのうち,次の表に示すプロパティはロードバランスクラスタ内のすべてのHCSCサーバで同じ値を設定する必要があります。
表2‒22 ロードバランスクラスタ内のHCSCサーバで同じ値を設定するプロパティ 同じ値を指定するプロパティ
プロパティに設定する値
db-use
データベースの使用有無
rm-use
Reliable Messagingの使用有無
request-ejb
標準の同期受付(SessionBean)の使用有無
request-soap
標準の同期受付(Webサービス)の使用有無
request-jms
標準の非同期受付(MDB(WS-R))の使用有無
request-jms.maxmessage
標準の非同期受付(MDB(WS-R))のキューの最大メッセージ数
request-dbq
標準の非同期受付(MDB(DBキュー))の使用有無
request-dbq.maxmessage
標準の非同期受付(MDB(DBキュー))のキューの最大メッセージ数
request-jms-rdarea
標準の非同期受付(MDB(WS-R))のRDエリア名
request-dbq-rdarea
標準の非同期受付(MDB(DBキュー))のRDエリア名
request-dbq-maxlen
標準の非同期受付(MDB(DBキュー))の最大メッセージ長
request-userdef-soap
SOAP受付の使用有無
rm-displayname
Reliable Messagingの表示名
dbcon-xadisplayname※1
XATransactionまたはLocalTransaction用DB Connectorの表示名
dbcon-nodisplayname※1
NoTransaction用DB Connectorの表示名
dbtype
使用するデータベース種別
jdbc-type
JDBCドライバ種別
jdbc-url※2
JDBC用データベースURL
jdbc-dbhostname
データベースのホスト名
jdbc-dbconnectinfo
データベースの接続情報
db-character-sets
データベース文字コード種別
db-tbl-split-key
日付データによるテーブルのレンジ分割機能の使用有無
db-tbl-split-corcheck-use
相関セットの重複チェックの強化有無
activitynumber-maximum-compatible
アクティビティインスタンスの識別番号の上限値
- HCSCサーバランタイム定義ファイルの設定時の注意事項
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HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する場合,ロードバランスクラスタ内のすべてのHCSCサーバですべてのプロパティを同じ値に設定する必要があります。
また,CTMを使用する場合,次のプロパティを追加してください。
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request-ejb.ctm=true
クラスタを構成するHCSCサーバでJ2EEサーバ名が異なる場合,次のプロパティを追加してください。
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request-ejb.optional.name=<クラスタ内で共通の同期リクエスタサービス(SessionBean)の別名>
HCSCサーバランタイム定義ファイルの設定方法については,「2.3.3 HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する」を参照してください。
HCSCサーバランタイム定義ファイルに設定する内容の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。
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(2) 運用環境の構築
運用環境は,クラスタを構成するHCSCサーバのマシンに構築します。なお,運用環境と実行環境は1対1で配置することを推奨します。運用環境と実行環境の構成については,「1.2.3 運用環境と実行環境の構成」を参照してください。
運用環境を構築するには,次の作業を実施します。
- 環境設定
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運用環境の環境設定としてリポジトリの設定と環境変数の設定を実施します。
環境設定については,「2.1.3 環境設定」を参照してください。
- EclipseへのHCSC-Manager Plug-inの組み込み
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EclipseにHCSC-Manager Plug-inを組み込みます。
EclipseへのHCSC-Manager Plug-inの組み込みについては,「2.1.5 EclipseへのHCSC-Manager Plug-inの組み込み」を参照してください。
- ユーザ権限などの設定
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ユーザ権限などの運用環境に関する設定を行います。設定する内容と設定方法については,「2.4 運用環境に関する設定」を参照してください。
(3) DBサーバの構築
DBサーバは,ロードバランスクラスタを構成するHCSCサーバから独立して構築し,ロードバランスクラスタ内のHCSCサーバで共有します。
DBサーバとして利用するマシンに利用するデータベースをインストールしてください。インストール方法は,利用するデータベースのドキュメントを参照してください。