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TPBroker Version 5 トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker 運用ガイド


2.2.3 通信トレース(出力ディレクトリとファイル名)

ここでは,通信トレースの出力ディレクトリ,ファイル名,および出力タイミングについて説明します。

通信トレースのファイルはプロセスごとに次の表のとおりに作成されます。

表2‒3 通信トレース(出力ディレクトリとファイル名の一覧)

項目名

ORBの種類

Java ORB

C++ ORB

出力ディレクトリ

${VBROKER_ADM}/../logj/comtrc

(%VBROKER_ADM%\..\logj\comtrc)

${VBROKER_ADM}/../log/comtrc

(%VBROKER_ADM%\..\log\comtrc)

ファイル名

<付加名称※1>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat

  • 付加名称

    デーモンまたはコマンドの場合だけ,付加されます。

  • 時刻情報

    環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。

osagentの場合

osagent.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat

アプリケーションの場合

<実行形式ファイル名称>.<プロセスID>.<時刻情報※2>.comt.dat

  • 時刻情報

    環境変数HVI_TRACEFILENAME_TODで付加するかどうかを設定できます。

また,UNIXでは,次に示すファイル名になる場合があります。

unknown.<プロセスID>.comt.dat

次の場合だけです。

  • ORB_init()の引数argcに"0"を指定する

  • ORB_init()の引数argvに"NULL"を指定する

  • argv[0]に"NULL"を指定する

  • argv[0]にハイフン("-")を指定する

作成タイミング

Windows

プロセスで最初に通信を行った時

UNIX

プロセスで最初に通信を行った時

Windows

プロセス起動時

UNIX
  • osagentの場合

    プロセス起動時

  • アプリケーションの場合

    プロセスで最初にCORBA::ORB_init()を発行したとき

注※1

付加名称を次の表に示します。

デーモンまたはコマンド

付加名称

ネーミングサービス

nameserv

osfind

osfind

ゲートキーパー(Windows)

gatekeeper

irep

irep

 

出力ディレクトリの絶対パスの長さが,210 - (<実行形式ファイル名称の長さ(Java ORBの場合1)>)を超えると,上記名称が付加されない場合や出力に失敗する場合があります。

注※2

時刻情報は,ファイルが作成された時刻です。YYYYMMDDHHMMSS形式で付加されます。

通信トレース情報はファイルの上限サイズまで出力されたあと,ラップアラウンドします。上限サイズは,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTで変更できます。

ファイルは,環境変数HVI_COMTFILECOUNTで指定した値(例えばn個とする)を上限として生成され,更新時刻の古いものから順に削除します。ただし,以下の場合にファイルがn個を超えることがあります。