Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

2.7.2 N対1クラスタ構成時の実行環境のセットアップ

環境の構築後,N対1クラスタを構成する実行環境をセットアップします。

N対1クラスタ構成時の実行環境のセットアップの流れを次に示します。

図2-11 N対1クラスタ構成の場合のセットアップの流れ

[図データ]

図中の各工程について次に説明します。なお,N対1クラスタ構成での運用については,「5.7.2 HAクラスタ構成での運用」を参照してください。

<この項の構成>
(1) セットアップの準備
(2) 実行環境(待機系)のセットアップ
(3) 実行環境(実行系)のセットアップ
(4) クラスタソフトウェアの設定
(5) ロードバランサの設定
(6) 標準受付の開始
(7) ロードバランサの接続

(1) セットアップの準備

セットアップ前に,次の作業を行います。次の作業は,実行系および待機系でそれぞれ行います。

実行環境に必要なソフトウェアの設定
J2EEサーバのセットアップなどを行います。設定する内容と設定方法については,「3.1.2 実行環境に必要なソフトウェアを設定する」を参照してください。
なお,セットアップ時には,クラスタの種類に応じてReliable Messagingのシステム名を次のように設定してください。
  • HAクラスタ内の場合
    実行系と待機系で同じ名称に設定してください。
  • ロードバランスクラスタ内の場合
    それぞれのHCSCサーバでユニークな名称に設定してください。
注※
RMシステムごとに作成するキュー名を次に示します。
  • Queue.1.DisplayName= HCSC<クラスタ名>ACPT_RCVQ
  • Queue.1.QueueName= HCSC<クラスタ名>ACPT_RCVQ
  • Queue.2.DisplayName= HCSC<クラスタ名>ACPT_DBQ
  • Queue.2.QueueName= HCSC<クラスタ名>ACPT_DBQ
  • Queue.3.DisplayName= HCSC<クラスタ名>TRNS_RCVQ
  • Queue.3.QueueName= HCSC<クラスタ名>TRNS_RCVQ

サービスリクエスタへの送信制御
サービスリクエスタ用のネットワークを切断するなどして,実行系および待機系でサービス部品の実行要求を受け付けられない状態にします。

CTMを使用する場合の設定
CTMを使用する場合,HCSCサーバランタイム定義ファイルでrequest-ejb.ctmにtrueを設定してください。
HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。

(2) 実行環境(待機系)のセットアップ

実行環境(待機系)のセットアップ手順については,「2.6.2(2) 実行環境(待機系)のセットアップ」を参照してください。

(3) 実行環境(実行系)のセットアップ

実行環境(実行系)のセットアップ手順については,「2.6.2(3) 実行環境(実行系)のセットアップ」を参照してください。

(4) クラスタソフトウェアの設定

HAクラスタ構成の場合,クラスタソフトウェアを設定します。

クラスタソフトウェアの設定方法については,「2.6.2(4) クラスタソフトウェアの設定」を参照してください。

(5) ロードバランサの設定

ロードバランスクラスタを構成しているすべてのHCSCサーバへサービス部品の実行要求を送信するように設定します。

CTMを使用する場合,すべてのHCSCサーバでCTMドメインマネジャ名およびスマートエージェントのポート番号を同じ値に設定する必要があります。

汎用ロードバランサの設定方法については,使用する汎用ロードバランサのドキュメントを参照してください。

(6) 標準受付の開始

すべてのHCSCサーバの標準受付を開始します。標準受付の開始方法については,「5.3.9 標準受付を開始する」を参照してください。

(7) ロードバランサの接続

ロードバランサを接続し,使用できる状態にします。CTMを使用する場合はこの手順は不要です。

汎用ロードバランサの接続開始方法については,使用する汎用ロードバランサのドキュメントを参照してください。