Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド

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3.1 システムの構築の流れ

ここでは,運用管理ポータルを利用してシステムを構築する場合の流れについて説明します。

運用管理ポータルや運用管理コマンド(mngsvrutil)を利用してシステムを運用し,システム全体のサーバの運用をManagement Serverで一括管理する場合のシステムの構築手順を次に示します。

  1. システム構成を検討します。
    システム構成を検討する場合,J2EEアプリケーションで使用する機能に応じて,その機能を実現するために必要なプロセスを意識して,各マシンにそれぞれのプロセスを適切に配置することが必要です。例えば,サーバ間連携でCTMを利用する場合は,スマートエージェント,CTMドメインマネジャ,およびCTMの設定が必要になり,システムの可用性を高めるメモリセッションフェイルオーバ機能を使用する場合は,SFOサーバの設定が必要になります。このように,使用する機能によってシステムの構成も,必要な論理サーバも異なります。
  2. インストールと初期設定をします。
    システム構成に合わせて,アプリケーションサーバ,運用管理サーバ,データベースサーバなどにそれぞれ必要な製品をインストールします。必要に応じて,OSやデータベースなどのホスティング環境を設定します。
    また,各サーバでの環境変数の設定,Management Serverのセットアップと設定などを実施します。初期設定で実施する作業については,「2.1 インストールと初期設定」を参照してください。
  3. 論理サーバを設定します。
    • 運用管理ポータルの「運用管理ドメインの構成定義」で,必要な論理サーバを運用管理ドメイン内に適切に配置して,論理サーバの構成を定義します。
    • 運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」で,「運用管理ドメインの構成定義」で追加した論理サーバを稼働させるために必要な設定をします。
      論理サーバをデフォルトの設定のまま利用する場合は設定不要です。設定を変更する場合は,運用管理ポータルの画面,またはユーザ定義ファイルで設定内容を編集する必要があります。
    • 運用管理ポータルの「論理サーバの起動/停止」で,一括起動するときの論理サーバの起動順序,自動再起動するときの回数など,論理サーバの起動と停止の設定をします。
    • 必要に応じて,論理サーバの起動と停止で使用する環境変数の設定をします。論理サーバの環境変数の設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.12 論理サーバの環境変数を設定する」を参照してください。
    詳細は,「3.2 論理サーバの設定手順」を参照してください。
  4. リソースの設定をします。
    運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,リソースアダプタをJ2EEサーバにインポートして,プロパティなどを設定します。詳細は,「3.3 リソースの設定」を参照してください。なお,J2EEアプリケーションからリソースに接続しない場合は,設定不要です。
    参考
    V7互換モードを選択した場合のリソースの設定手順については,「付録E.1 リソースの設定(V7互換モードの場合)」を参照してください。
  5. J2EEアプリケーションの設定をします。
    運用管理ポータルでは,J2EEアプリケーションのプロパティなどの設定はできません。サーバ管理コマンドを使用して,J2EEアプリケーションのプロパティなどを設定します。運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,設定済みのJ2EEアプリケーションをManagement Serverにアップロードし,J2EEサーバにインポートします。詳細は,「3.4 J2EEアプリケーションの設定」を参照してください。
    参考
    V7互換モードを選択した場合のJ2EEアプリケーションの設定手順については,「付録E.2 アプリケーションの設定(V7互換モードの場合)」を参照してください。
  6. システムを起動して,システムの動作を確認します。
    システムの起動については,「4.1.1 システムの起動手順」を参照してください。