Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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6.4 グローバルセッションを利用したセッション管理(メモリセッションフェイルオーバ機能)

メモリセッションフェイルオーバ機能を使用する場合,グローバルセッション情報は,SFOサーバで管理されます。SFOサーバとは,システム内のグローバルセッション情報を管理するためのJ2EEサーバです。

セッション情報の引き継ぎの流れについて次の図で説明します。

図6-3 セッション情報引き継ぎの流れ(メモリセッションフェイルオーバ機能)

[図データ]

  1. J2EEサーバ1でHTTPセッションの生成後,グローバルセッション情報はSFOサーバに格納されます。
  2. J2EEサーバ1に障害が発生すると,処理を引き継いだJ2EEサーバ2では,SFOサーバに対して,グローバルセッションIDを基にグローバルセッション情報の取得を要求します。
    グローバルセッションIDとは,グローバルセッション情報を一意に識別するためのIDです。
  3. J2EEサーバ2では,セッションに対するリクエスト処理を開始する際に,グローバルセッション情報の同期をとるため,グローバルセッション情報に対してロックを掛けます。
  4. SFOサーバは,J2EEサーバ2にグローバルセッション情報を渡します。
  5. J2EEサーバ2でのリクエスト処理が完了すると,リクエスト処理で更新されたグローバルセッション情報は,SFOサーバに送信されます。
  6. SFOサーバ側で,グローバルセッション情報が更新されます。
  7. ロックが解除されます。

流れの中で出てきた項目について,以降の項で説明します。

<この節の構成>
6.4.1 グローバルセッションID
6.4.2 グローバルセッション情報
6.4.3 グローバルセッションを利用するためのシステム構成要素
6.4.4 グローバルセッション情報が引き継がれるセッションの条件
6.4.5 サーバの状態とグローバルセッション情報の引き継ぎ
6.4.6 グローバルセッションの制御方法
6.4.7 グローバルセッション情報の排他制御
6.4.8 グローバルセッション情報の最大数