サブディレクトリ専有モード使用時の注意事項

EJBクライアントアプリケーションの同時起動の多重度が17多重以上の場合は，ejbserver.client.log.directorynumキーに0を指定してください。cjcldellogコマンドを使用してサブディレクトリ数を管理してください。
EJBクライアントアプリケーションを複数同時に起動すると，KDJE51005-Wのメッセージが出力されることがあります。EJBクライアントアプリケーションの動作には問題ありませんが，サブディレクトリ数がejbserver.client.log.directorynumキーに指定した値を超えている場合があります。このメッセージが頻繁に出力される場合は，ejbserver.client.log.directorynumキーの値を0にし，cjcldellogコマンドを使用してサブディレクトリ数を管理してください。ログ出力先のサブディレクトリ数を管理できるのは，サブディレクトリ専有モードを使用している場合だけです。サブディレクトリ共有モードを使用している場合は，サブディレクトリ数の管理はできません。
サブディレクトリ共有モードで動作しているEJBクライアントアプリケーションがある環境では，サブディレクトリ専有モードで開始するEJBクライアントアプリケーションで，システムプロパティのejbserver.client.ejb.logキーに"system"を指定しないでください。サブディレクトリ共有モードではejbserver.client.ejb.logキーのデフォルト値として"system"を使用するため，サブディレクトリ数が正しく管理できなくなります。
すでにアプリケーションサーバ 06-50よりも前のバージョンで構築した環境で，サブディレクトリ専有モードで動作させているEJBクライアントアプリケーションを，システムプロパティejbserver.client.ejb.logキーに"system"を指定した状態で06-50以降に移行した場合，サブディレクトリ専有モードのEJBクライアントアプリケーションとサブディレクトリ共有モードのEJBクライアントアプリケーションが混在することになります。この場合，次の図のような状態になります。

図5-2　サブディレクトリ専有モードで動作させているEJBクライアントアプリケーションがある環境にサブディレクトリ共有モードで動作するEJBクライアントアプリケーションを混在させた場合のディレクトリ構成

このように，混在した環境では，サブディレクトリ専有モードのEJBクライアントアプリケーションが作成できるサブディレクトリの数が，サブディレクトリ共有モードのEJBクライアントアプリケーションが使用するディレクトリの数（1個）分，少なくなります。なお，すでにdirectorynumで指定した数分のサブディレクトリが作成された状態で移行した場合は，サブディレクトリ専有モードで使用するサブディレクトリの数が減ることはありません。
cjclstartapコマンドはサブディレクトリ共有モードだけで使用してください。サブディレクトリ専有モードでcjclstartapコマンドを実行してEJBクライアントを起動した場合，EJBクライアント起動コマンドの稼働時の情報（cjclstartap[n].log）が正しく表示されません。
javalog[n].logはサブディレクトリ共有モードだけで使用できます。サブディレクトリ専有モードに設定した場合，ログは正しく出力されません。
サブディレクトリ専有モードを使用している場合，Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティの次のキーについては，usrconf.properties（Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル）のデフォルト値がサブディレクトリ共有モードの場合と一部異なります。異なるキーとデフォルト値を次に示します。

キー名称デフォルト値

ejbserver.client.ejb.log ejb

ejbserver.client.log.appid <EJBクライアントアプリケーション識別ID>^※

注※　サブディレクトリ専有モードの通常値として使用されるEJBクライアントアプリケーション識別IDには，vbjコマンドの場合，Javaアプリケーションの開始時刻とプロセスIDが使用されます。

キー名称	デフォルト値
ejbserver.client.ejb.log	ejb
ejbserver.client.log.appid	<EJBクライアントアプリケーション識別ID>^※

サブディレクトリ専有モードを使用している場合，Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティの次のキーについては，指定できる範囲がサブディレクトリ共有モードの場合と一部異なります。異なるキーと指定できる範囲を次に示します。

キー名称	指定できる範囲
ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>^※.filenum	1～16の整数値で指定します。
ejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>^※.filesize	4096～2147483647の整数値で指定します。

注※: チャネル名称として次に示す名称を設定できます。; ClientMessageLogFile，ClientExceptionLogFile，ClientMaintenanceLogFile，EJBContainerLogFile，UserOutLogFile，UserErrLogFile; 資料の取得については，マニュアル「アプリケーションサーバ機能解説保守／移行編」の「2.3　資料の取得」を参照してください。

サブディレクトリ専有モードの場合，Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティとして次のプロパティを指定しても無視されます。
- ejbserver.client.log.lockInterval
- ejbserver.client.log.lockRetryCount

5.3.6 サブディレクトリ専有モード使用時の注意事項

5.3.6　サブディレクトリ専有モード使用時の注意事項