Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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3.11.2 usrconf.cfgWebコンテナサーバ用オプション定義ファイル

<この項の構成>
(1) 形式
(2) ファイルの格納先
(3) 機能
(4) 指定できるキー
(5) WebコンテナサーバでのJavaVMオプションのデフォルト値
(6) 記述例
(7) 注意事項

(1) 形式

次のようにキーを指定します。

<キー名称> = <値>

指定方法
  • 改行までが値になります。
  • #で始まる行はコメントとみなされます。
  • 値が存在しない行を定義した場合,その行は無視されます。
  • 値の後ろには,空白やコメントなどの文字列は追加できません。追加した場合,不正な値と解釈されます。
    (例) <キー名称> = <値> #<コメント>
  • 実行時の文字エンコーディングと異なる文字エンコーディングでは記述できません。

(2) ファイルの格納先

(3) 機能

Webコンテナサーバを実行するJavaVMの起動オプションを指定します。

Webコンテナサーバの稼働中に,このファイルの内容を変更した場合,変更した内容は,次回Webコンテナサーバを起動したときに反映されます。

(4) 指定できるキー

指定できるキーとデフォルト値を次に示します。このキーに不正な値を指定した場合は,動作は保証されません。

ポイント
ここでは,次の内容について説明します。
  • Webコンテナサーバ用usrconf.cfgファイルで指定できるキーの概要
    指定できるキーのうち,J2EEサーバ用usrconf.cfgファイルと共通のキーについては,ここでは詳細を説明しません。
    共通のキーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.3 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。参照する場合には,「J2EEサーバ」,「J2EEアプリケーション」を「Webコンテナサーバ」,「Webアプリケーション」と読み替えてください。
    なお,J2EEサーバ用のキーと指定内容が異なる場合には,ここでキーの詳細について説明します。
  • J2EEサーバ用のキーとの差異(J2EEサーバ用usrconf.cfgファイルのキーと指定内容が異なる場合)
    Webコンテナサーバ用のキーとJ2EEサーバ用のキーの指定内容が異なる場合には,キーの詳細について説明します。差異の有無は「差異」列に表記します。

 

表3-63 usrconf.cfgに指定できるキーとデフォルト値(Webコンテナサーバ)

キー名称 差異 内容 デフォルト値
add.jvm.arg あり 指定されたオプションを使ってJavaVMを起動します。
システムプロパティを指定したい場合は,"-D"を利用せずに,usrconf.propertiesファイルに指定します。
複数のオプションを指定する場合,同じキー名称を使用して,次のように複数回指定してください。
(指定例)
add.jvm.arg= -Xms128m
add.jvm.arg= -Xmx256m
なお,次のように複数のオプションを指定できません。指定をした場合,JavaVMの初期化に失敗します。
(指定例)
add.jvm.arg=-Xms128m -Xmx256m
add.jvm.argで指定できるJavaVMのオプションについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「16.1 JavaVM拡張オプションの一覧」および「16.5 Application Serverで指定できるJava HotSpot VMのオプション」を参照してください。
ただし,WebコンテナサーバではG1GCをサポートしていません。「-XX:+UseG1GC」を指定しないでください。
add.jvm.argキーで定義されていないオプションのデフォルト値はマニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「16.4 Application Serverで指定できるJava HotSpot VMのオプションのデフォルト値」を参照してください。
デフォルト値については「3.11.2(5) WebコンテナサーバでのJavaVMオプションのデフォルト値」を参照してください。
cpp.library.version なし プロセス内で使用するlibstdc++ライブラリのバージョンを指定します。なお,このキーは,Linux用です。
指定できる文字列を次に示します。なお,09-00以降で設定できるのは「6」だけです。

6:
libstdc++.so.6ライブラリを使用します。
Red Hat Enterprise Linux以外のプラットフォームで設定しても無効です。
6
web.add.class.path 独自 コンテナ拡張ライブラリ用のJARを指定します。複数のオプションを指定する場合,同じキー名称を使用して,複数回指定してください。
スペースを含むパスを指定する場合,パスをダブルクォーテーション(")で囲む必要はありません。また,ダブルクォーテーションでの指定は有効となりません。

注意事項
このキーで追加したクラスパスを使用するWebアプリケーションは,J2EE 1.3仕様に従わないアプリケーションになります。将来的にJ2EE環境での実行を予定しているアプリケーションでは,このキーを使用しないで,WARファイルのWEB-INF/lib以下に,Webアプリケーションで使用するすべてのJARファイルを格納してください。
なし
add.library.path※1 なし JNI用の共有ライブラリを指定します。コンテナ拡張ライブラリがJNIを利用する場合だけ指定します。
web.server.corefilenum(UNIX用) 独自 Webコンテナサーバ再起動時に残すcoreファイルの数を0〜16の整数で指定します。なお,このキーは,UNIX用です。
次に示す対象coreファイルのうち,作成日時が新しいのものから指定した数のファイルを残し,それ以外のファイルは削除されます。通常はWebコンテナサーバダウン時に出力するcoreファイル数の1を指定します。

対象coreファイル
/opt/Cosminexus/CC/web/containers/<サーバ名称>/core*
  • 再起動時にすべてのcoreファイルを削除する場合は,0を指定します。
  • 手動による運用またはManagement Serverを使用する場合は,1以上を指定します。
対象coreファイルのうち,上書き,または削除される可能性のあるcoreファイルについては再起動時にリネームされます。

Linux(プロセスID付きの設定)の場合
core.<core生成プロセスID> → core.<core生成プロセスID>.<coreファイル作成日時>

上記以外の場合
core → core.<coreファイル作成日時>
<coreファイル作成日時>の形式は,yymmddHHMMSSです。
なお,coreファイルのリネーム,または削除に失敗した場合はメッセージKDJE40047-Eを出力し,Webコンテナサーバ起動処理を中止して異常終了します。
また,次のことに注意してください。
  • 対象coreファイルと同じ名称のファイルを作成した場合は削除されます。
  • coreファイルの削除はWebコンテナサーバ再起動時に処理されるため,再起動するまでは定義数以上のcoreファイルが出力されている場合があります。
  • 定義数+n分のcoreファイルが残るためディスク容量に注意してください(n:再起動されるまでにWebコンテナサーバが出力するcoreファイル数)。
1
web.server.log.directory 独自 指定されているディレクトリをログファイル※2の出力先として使用します。パス長は,1〜200バイトで指定します。Windowsの場合,UNC名を含むパスは指定できません。UNIXの場合,nfsマウントされたディスク上へのパスは指定できません。
このキーを指定する場合,サーバ開始前にログ出力先ディレクトリを作成してください。存在しないディレクトリが指定された場合は,J2EEサーバまたはWebコンテナサーバ開始時にKDJE40024-Eのメッセージが出力され,異常終了します。
ほかのJ2EEサーバやWebコンテナサーバとログ出力先が,同じディレクトリにならないように注意してください。同じディレクトリを指定した場合,動作は保証されません。
なお,このキーを指定して,デフォルトの出力先以外にログを出力する場合,変更先ディレクトリ下のログファイルはサーバをアンセットアップする時に削除されません。ログファイルを削除したい場合には,手動で削除してください。

  • Windowsの場合
    <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\web\containers\<サーバ名称>\logs
  • UNIXの場合
    /opt/Cosminexus/CC/web/containers/<サーバ名称>/logs
web.server.log.stdout.filesize 独自 cjstdout.logファイルのサイズの上限値を4096〜2147483647の範囲(単位:バイト)の整数で指定します。 1048576
web.server.log.stderr.filesize 独自 cjstderr.logファイルのサイズの上限値を4096〜2147483647の範囲(単位:バイト)の整数で指定します。 1048576
jvm.type なし 使用するJavaVMのタイプを指定します。

(凡例)

あり:
Webコンテナサーバ用usrconf.cfgファイルのキーとJ2EEサーバ用usrconf.cfgファイルのキーに差異があります。詳細については,「内容」の列を参照してください。

なし:
Webコンテナサーバ用usrconf.cfgファイルとJ2EEサーバ用usrconf.cfgファイルで共通のキーです。キーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.3 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。

独自:
Webコンテナサーバ用usrconf.cfgファイル固有のキーです。キーの詳細については,「内容」の列を参照してください。

−:
Webコンテナサーバ用usrconf.cfgファイルとJ2EEサーバ用usrconf.cfgファイルで共通のデフォルト値です。デフォルト値の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.3 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。

注※1
cjstartsvコマンドまたはcjstartwebコマンド実行時,add.library.pathとOSの環境変数(LIBPATHなど)の両方が設定されている場合,add.library.pathの設定が優先されます。

注※2
次に示すログファイルが変更の対象になります。

ログの種類 内容 ログ取得ディレクトリおよびログファイル名
メッセージログ 稼働ログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjweb_message?.logs
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjweb_message?.logs
ログ稼働ログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjlogger.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjlogger.log
ユーザログ Webサーブレットログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\web_servlet?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/web_servlet?.log
ユーザ出力ログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\user_out?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/user_out?.log
ユーザエラーログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\user_err?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/user_err?.log
JavaVMの保守情報およびGCのログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\javalog??.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/javalog??.log
保守用ログ 保守情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjweb_maintenance?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjweb_maintenance?.log
障害発生時の例外情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjweb_exception?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjweb_exception?.log
Webコンテナの保守情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjwebcontainer?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjwebcontainer?.log
終了プロセス情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjweb_shutdown?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjweb_shutdown?.log
起動プロセス標準出力情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjstdout.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjstdout.log
起動プロセス標準出力情報バックアップ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjstdout_save.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjstdout_save.log
起動プロセス標準エラー情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjstderr.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjstderr.log
起動プロセス標準エラー情報バックアップ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjstderr_save.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjstderr_save.log
Webコンテナ保守用トレースログ
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\cjweb_access?.log
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/cjweb_access?.log
TPBrokerのトレース TPBrokerのトレース情報
  • Windowsの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>\TPB 配下
  • UNIXの場合
    <web.server.log.directoryキーの値>/TPB 配下

(5) WebコンテナサーバでのJavaVMオプションのデフォルト値

WebコンテナサーバでのJava VMオプションのデフォルト値を示します。

(6) 記述例

(7) 注意事項