Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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3.3.6 Webアプリケーションのリロード

サーブレットエンジンモードとJ2EEサーバモードでは,Webアプリケーションのリロード機能が異なります。サーブレットエンジンモードとJ2EEサーバモードでのリロード機能の違いを次に示します。

項目 サーブレットエンジンモードの場合 J2EEサーバモードの場合
リロード方法 更新検知によるリロード 更新検知によるリロード,またはコマンド(cjreloadapp)によるリロード
リロードの対象範囲 更新があったファイル※1 更新があったファイルとそのファイルを参照するファイル
セッション情報の引き継ぎ セッション情報を引き継ぐかどうか変更できる 常にセッション情報を引き継ぐ
リロードの設定方法 Webコンテナサーバのusrconf.properties,またはhitachi_web.properties J2EEサーバのusrconf.properties※2

注※1
参照先のファイルが更新された場合,参照元のファイルは更新されません。

注※2
Smart Composer機能でシステムを構築する場合には,Smart Composer機能で提供するファイルにリロード機能の設定をします。運用管理ポータルでシステムを構築する場合には,運用管理ポータル上でリロード機能の設定をします。

リロード時のリクエストの処理や遅延実行など,このほかのWebアプリケーションのリロード機能には,違いはありません。

サーブレットエンジンモードのリロード機能については,「3.4.2 Webアプリケーションの更新検知とリロード」を参照してください。J2EEサーバモードのリロード機能については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「13.8 J2EEアプリケーションの更新検知とリロード」を参照してください。

サーブレットエンジンモードとJ2EEサーバモードのusrconf.propertiesで指定する,リロード機能のキーとそのデフォルト値の対応を次に示します。

設定項目 サーブレットエンジンモードでのusrconf.propertiesのデフォルト値※1 J2EEサーバモードでのusrconf.propertiesのデフォルト値
Webアプリケーションの更新検知 webserver.context.reloadable=false ejbserver.deploy.context.reload_scope=none
Webアプリケーションの更新検知インターバル webserver.context.check_interval=1 webserver.context.check_interval
デフォルト値はなし(ejbserver.deploy.context.check_intervalキーに設定した値(デフォルト値は0)を使用する)。
Webアプリケーションの構成ファイル更新用インターバル webserver.context.update.interval=0 webserver.context.update.interval
デフォルト値はなし(ejbserver.deploy.context.update.intervalキーに設定した値(デフォルト値は0)を使用する)。
Webアプリケーションの遅延実行 webserver.context.reload_delay_timeout=0 webserver.context.reload_delay_timeout=0
JSPの更新検知インターバル webserver.jsp.check_interval=1 webserver.jsp.check_interval
デフォルト値はなし(ejbserver.deploy.context.check_intervalキーに設定した値(デフォルト値は0)を使用する)。
JSPの構成ファイル更新用インターバル webserver.jsp.update.interval=0 webserver.jsp.update.interval
デフォルト値はなし(ejbserver.deploy.context.update.intervalキーに設定した値(デフォルト値は0)を使用する)。
セッション情報の引き継ぎ webserver.session.persistence.enabled=false ※2
JSPの再コンパイルの有無 webserver.jsp.recompilable=false ※2

(凡例)−:該当しない

注※1
hitachi_web.propertiesでもデフォルト値は同じです。ただし,webserver.context.check_intervalとwebserver.jsp.check_intervalは,hitachi_web.propertiesでは設定できません。

注※2
J2EEサーバモードのusrconf.propertiesには,対応するキーはありません。常にセッション情報が引き継がれます。JSPがリロード対象となっていて対象ファイルが更新された場合には,再コンパイルが実行されます。

サーブレットエンジンモードでの,Webアプリケーションの更新検知の有無(webserver.context.reloadable),およびJSPの再コンパイルの有無(webserver.jsp.recompilable)の組み合わせを次に示します。

リロード機能の動作 webserver.context.reloadableキーの値 webserver.jsp.recompilableキーの値
リロード機能を使用しない false(デフォルト値) false(デフォルト値)
サーブレットとJSPをリロードする true true
サーブレットだけをリロードする true false(デフォルト値)
JSPだけをリロードする false(デフォルト値) true

J2EEサーバモードでの,J2EEアプリケーションの適用の有無と適用範囲(ejbserver.deploy.context.reload_scope),Webアプリケーションの更新検知インターバル(webserver.context.check_interval),およびJSPの更新検知インターバル(webserver.jsp.check_interval)の組み合わせを次に示します。

リロード機能の動作 ejbserver.deploy.context.reload_scopeキーの値 webserver.context.check_intervalキーの値 webserver.jsp.check_intervalキーの値
リロード機能を使用しない none(デフォルト値) 0 0
サーブレットとJSPをリロードする web 1以上 1以上
サーブレットだけをリロードする web 1以上 0
JSPだけをリロードする web 0 1以上