Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 仮想化システム構築・運用ガイド

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5.2.5 仮想サーバへの管理ユニットの定義ディレクトリの一括反映

ここでは,管理ユニットに仮想サーバグループを登録したあと,登録された定義ディレクトリの情報を仮想サーバに反映して,アプリケーションサーバを作成する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 管理ユニットへ登録する仮想サーバの入手
(2) 仮想サーバグループ情報ファイルの作成
(3) 管理ユニットへの仮想サーバグループの登録
(4) 仮想サーバへの一括反映

(1) 管理ユニットへ登録する仮想サーバの入手

管理ユニットへ登録する仮想サーバを入手する手順について説明します。

ポイント
作業を実施するユーザ:システム構築者,リソース管理者
  1. システム構築者は,メールなどを利用して,管理ユニットに登録する仮想サーバの手配を,リソース管理者に依頼します。
    管理ユニットで使用する仮想サーバの台数,「5.2.1 仮想サーバのテンプレートの作成と初期設定」で作成した仮想サーバのテンプレートなどの情報をリソース管理者に連絡します。
  2. リソース管理者は,仮想サーバのテンプレートから指定された台数分の仮想サーバの複製を作成し,複製した仮想サーバの情報をシステム構築者に報告します。

(2) 仮想サーバグループ情報ファイルの作成

仮想サーバグループ情報ファイルの作成方法について説明します。仮想サーバグループ情報ファイルに設定する仮想サーバの情報は,「(1) 管理ユニットへ登録する仮想サーバの入手」でリソース管理者から提供された情報を使用します。

ポイント
作業を実施するユーザ:システム構築者

仮想サーバグループ情報ファイルはXML形式のファイルです。任意の名称で,仮想化システム管理用サーバマシンの任意の場所に作成します。

仮想サーバグループ情報ファイルを作成する場合,テンプレートファイルを使用できます。テンプレートファイルの格納場所については,「8.1 仮想化システムの構築・運用時に使用するファイル」を参照してください。

仮想サーバグループ情報ファイルの設定例を次に示します。ここでは,管理ユニットで管理するティア識別子「combined-system01」に,仮想サーバグループ「vmgroup_1」の仮想サーバを割り当てる仮想サーバグループ情報ファイル「virtualserver-info.xml」を作成するとします。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<virtualserver-info xmlns="http://www.cosminexus.com/mngsvr/schema/VirtualServerInfo-1.0">
  <group name="vmgroup_1">
    <virtualserver tier="combined-system01" ip="192.168.1.101" port="20580" serviceip="192.168.2.101"/>
  </group>
</virtualserver-info>

仮想サーバグループ情報ファイルを作成する場合の注意事項を次に示します。

(3) 管理ユニットへの仮想サーバグループの登録

「(2) 仮想サーバグループ情報ファイルの作成」で任意の場所に作成した仮想サーバグループ情報ファイルを基に,管理ユニットへ仮想サーバグループを登録する手順について説明します。

ポイント
作業を実施するユーザ:システム構築者
  1. 管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
  2. vmiunitコマンドのサブコマンド「attach」を使用して,仮想サーバグループ情報ファイルを指定して仮想サーバグループを管理ユニットへ登録します。
    ここでは,管理ユニット「gyoumu_a」に,仮想サーバグループ情報ファイル「virtualserver-info.xml」を基にして,仮想サーバグループを登録する場合のコマンドの実行例を示します。
    vmiunit attach -unit gyoumu_a -f virtualserver-info.xml

(4) 仮想サーバへの一括反映

管理ユニットに属する仮想サーバに登録済みの定義ディレクトリを一括して反映する手順について説明します。定義ディレクトリを反映すると,仮想サーバにアプリケーションサーバが構築されます。

ポイント
作業を実施するユーザ:システム構築者
  1. 管理用端末マシンから仮想サーバにリモート接続します。
  2. 仮想サーバの電源がOFFの場合は,電源をONにします。
    仮想サーバとともにリソース管理者から提供された利用に関するドキュメントなどを参考にして,電源をONにします。
  3. 管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
  4. vmiunitコマンドのサブコマンド「update」を使用して,定義ディレクトリを一括して反映します。
    ここでは,管理ユニット「gyoumu_a」に属する仮想サーバに,定義ディレクトリを一括して反映する場合のコマンドの実行例を次に示します。
    vmiunit update -unit gyoumu_a

 

注意

JP1連携の自動設定使用時の注意事項
一括反映でフックスクリプトの実行中に障害が発生した場合は,仮想サーバで,トレースファイル,フックスクリプト,およびJP1製品のログファイルまたはManagement Serverのログファイルを参照して障害要因を調査してください。各ファイルの調査方法については,「6.3.1 仮想サーバの障害要因の調査」を参照してください。