Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド

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付録M.8 Webアプリケーションのサンプルプログラム

Webアプリケーションのサンプルプログラムは,次のディレクトリに格納されます。

<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\examples\webapps

サンプルプログラムの概要と実行手順を示します。

<この項の構成>
(1) Webアプリケーションのサンプルプログラムの概要
(2) Webアプリケーションのサンプルプログラムの実行手順

(1) Webアプリケーションのサンプルプログラムの概要

Webアプリケーションのサンプルとして,Servlet 2.5仕様に準じたサーブレットおよびJSPのサンプルプログラムを利用できます。ここでは,前提事項,サンプルプログラムの種類,およびサンプルプログラムの構成について説明します。

(a) 前提事項

Webアプリケーションのサンプルプログラムの前提事項を次に示します。

また,Webアプリケーションのサンプルプログラムでは,JSTL 1.2を使用します。JSTL 1.2を使用するためには,usrconf.cfgにクラスパスを設定する必要があります。設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「3.4 クラスパスの設定(開発環境の設定)」を参照してください。

(b) サンプルプログラムの種類

提供するサンプルプログラムの種類を次に示します。

サーブレット
  • 「Hello World」の表示
  • HTTPリクエスト情報の表示
  • HTTPヘッダの表示
  • HTTPリクエストのパラメタ表示
  • Cookie操作
  • HTTPセッションの操作

JSP
  • Expression Language※1
  • シンプルタグハンドラ,JSPフラグメント
  • タグファイル※1
  • XMLシンタックスのJSP※1※2
  • その他JSP2.0仕様の機能
  • JSP1.2仕様の機能

注※1
JSTLを使用するサンプルプログラムです。

注※2
このサンプルでは,実行結果としてSVG形式のデータを返します。SVG形式のデータをブラウザで表示するには,SVGに対応したブラウザが必要です。
(c) サンプルプログラムの構成

Webアプリケーションのサンプルプログラムは,展開ディレクトリ形式のアプリケーションとしてそのまま使用できます。<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\examples\webapps以下の構成を次に示します。

図M-45 webappsディレクトリ以下の構成

[図データ]

以降に説明するWebアプリケーションのサンプルプログラムの実行手順では,<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\examplesの下にあるwebappディレクトリを,<webappsディレクトリ>と表記します。

(2) Webアプリケーションのサンプルプログラムの実行手順

サンプルプログラムの実行手順を示します。この手順では,次の機能を使用します。

(a) サンプルプログラムのコンパイル

サンプルで提供するバッチファイル(compile.bat)を使用して,Webアプリケーションのサーブレット,フィルタ,リスナ,JavaBeansのJavaソースファイル,およびJSPファイルをコンパイルします。

なお,サーブレットやフィルタなどJavaソースファイルはjavacコマンドが使用され,JSPファイルのコンパイルには,cjjspcコマンドが使用されます。

(b) J2EEサーバのセットアップ

付録M.1(1) J2EEサーバのセットアップ」を参照してください。

(c) J2EEサーバのカスタマイズ

付録M.1(2) J2EEサーバのカスタマイズ」を参照してください。

(d) J2EEサーバの起動

付録M.1(3) J2EEサーバの起動」を参照してください。

(e) ユーザ,ロールの登録

サンプルで提供するバッチファイル(setupUsers.bat)を使用して,ユーザおよびロールを登録します。このバッチファイルでは,J2EEサーバ名「MyServer」のJ2EEサーバに対し,ユーザの登録とロールの登録の処理が実行されます。

このバッチファイルで実行される処理の内容を示します。

  1. cjaddsecコマンドが実行され,次のユーザが登録されます。
    ユーザ1:ユーザ名「user1」,パスワード「passwd1」
    ユーザ2:ユーザ名「user2」,パスワード「passwd2」
  2. cjaddsecコマンドが実行され,ロール「role1」とロール「role2」が登録されます。
  3. cjmapsecコマンドが実行され,次のマッピングが登録されます。
    マッピング1:ロール「role1」とユーザ「user1」
    マッピング2:ロール「role2」とユーザ「user2」

ここで登録したユーザ名とパスワードは,JSPのサンプルページの「Security」で使用します。

(f) アプリケーションのデプロイ

付録M.1(5) アプリケーションのインポート,設定,および開始」を参照してください。

(g) アプリケーションの実行

ブラウザを起動し,URLに次の文字列を指定してWebアプリケーションのトップページにアクセスします。

http://<マシン名>/examples

ポート番号をカスタマイズしている場合は,<マシン名>のあとに,「:<ポート番号>」を指定してください。

J2EEサーバを起動したホストからアクセスする場合は,次のように指定します。

http://localhost/examples

アクセスに成功すると,次のようなトップ画面が表示されます。

図M-46 Webアプリケーションのサンプルプログラムの実行例

[図データ]

(h) アプリケーションのアンデプロイ

付録M.1(6) アプリケーションの停止,削除」を参照してください。

(i) J2EEサーバの終了

付録M.1(7) J2EEサーバの終了」を参照してください。