Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

付録M.7 ユーザログ機能のサンプルプログラム

ユーザログ機能の動作確認用のサンプルプログラムとして,userlogが提供されています。また,このサンプルプログラムを実行するためのソースファイルと定義ファイルのサンプルとして次の表に示すファイルが提供されています。

表M-4 ユーザログ機能の動作確認用のサンプルプログラム

ファイル名 用途
UserLogServlet.java ユーザログのサーブレットプログラムです。
UserLogHome.java ホームインタフェースです。
UserLog.java リモートインタフェースです。
AdderEJB.java 整数の合計を計算するEnterprise Beanの実装クラスです。
sample.properties プロパティにセットするロガーのサンプルプロパティです。
MyFormatter.java フォーマッタとして提供される独自クラスです。
MyFilter.java フィルタとして提供される独自クラスです。

これらのファイルは,次の場所にあります。

<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\examples\userlog

ユーザログ機能のサンプルプログラムの概要と実行手順を説明します。

<この項の構成>
(1) ユーザログ機能のサンプルプログラムの概要
(2) ユーザログ機能のサンプルプログラムの実行手順

(1) ユーザログ機能のサンプルプログラムの概要

このサンプルプログラムでは,三つのタイプのログ出力を実行できます。

サンプルプログラムでは,次の図に示す流れで処理が行われます。

図M-37 ユーザログのサンプルプログラムの構造(サーブレット,Enterprise Bean)

[図データ]

[入力]画面で選択するロガー名およびログレベルによって,出力先のログファイルが異なります。

(2) ユーザログ機能のサンプルプログラムの実行手順

サンプルプログラムの実行手順を示します。

(a) J2EEサーバのセットアップ

付録M.1(1) J2EEサーバのセットアップ」を参照してください。

(b) サンプルファイルのコンパイル

サンプルで提供するバッチファイル(compile.bat)を使用して,ユーザログサンプルをコンパイルします。

コンパイルすると「myloglib.jar」というファイルが作成されます。これを任意のディレクトリに格納し,JARファイルにパスを通します。パスを通す方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「9.7.2 コンテナ拡張ライブラリを利用する方法」を参照してください。

(c) プロパティ情報の設定

セットアップしたサーバにプロパティ情報を設定します。セットアップしたサーバのusrconf.propertiesの内容の一部を,サンプルで提供する設定ファイル(sample.properties)に書き換えます。Management Serverを利用してシステムを構築している場合は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「9.8 J2EEアプリケーションのユーザログ出力の設定」を参照して設定してください。

セットアップしたサーバを「MyServer」としたときのusrconf.propertiesの格納場所と,usrconf.propertiesファイル内の書き換え位置を次に示します。

サンプルで提供するsample.propertiesの内容を示します。

# user-log handler settings
#conf1 settings
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf1.path=userlog/logFileA
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf1.level=ALL
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf1.appname=userlog_app
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf1.formatter=com.hitachi.software.ejb.application.userlog.CJSimpleFormatter
 
#conf2 settings
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf2.path=userlog/logFileB
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf2.level=SEVERE
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf2.appname=userlog_app
 
#conf3 settings
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf3.path=userlog/logFileC
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf3.level=INFO
ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.conf3.appname=userlog_app
 
# user-log logger settings
#logger1 settings
ejbserver.application.userlog.Logger.com.example.userlogger1.handlers=com.hitachi.software.ejb.application.userlog.CJMessageFileHandler;conf1,com.hitachi.software.ejb.application.userlog.CJMessageFileHandler;conf2
ejbserver.application.userlog.Logger.com.example.userlogger1.level=ALL
 
#logger2 settings
ejbserver.application.userlog.Logger.com.example.userlogger2.handlers=com.hitachi.software.ejb.application.userlog.CJMessageFileHandler;conf3
ejbserver.application.userlog.Logger.com.example.userlogger2.level=INFO
 
ejbserver.application.userlog.loggers=com.example.userlogger1, com.example.userlogger2

インプロセスHTTPサーバの設定については,「付録M.1(2) J2EEサーバのカスタマイズ」を参照してください。

(d) J2EEサーバの起動

付録M.1(3) J2EEサーバの起動」を参照してください。

(e) アプリケーションのデプロイ

付録M.1(5) アプリケーションのインポート,設定,および開始」を参照してください。

(f) アプリケーションの実行

ブラウザを起動し,URLに次の文字列を指定します。

http://<マシン名>:<ポート番号>/<ContextRoot>/userlog.html

インプロセスHTTPサーバが使用できる場合,デフォルトでは次のURLを指定します。

http://localhost/userlog/userlog_war/userlog.html

(g) userlogの実行例

userlogの実行例を示します。アプリケーションを実行して,URLを指定すると,次に示す[実行サンプルタイプの選択]画面が表示されます。

図M-38 [実行サンプルタイプの選択]画面(ユーザログのサンプルプログラム)

[図データ]

実行するサンプルのタイプを選択し,各データ入力フォームへ移ります。この画面以降の操作とログ出力例については,選択したタイプごとに説明します。

出力結果のログファイルは,セットアップしたサーバ名を「MyServer」とした場合,usrconf.propertiesに設定したファイル名で,次に示すディレクトリに出力されます。

<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\public\MyServer\logs\user\userlog
 
(h) アプリケーションのアンデプロイ

付録M.1(6) アプリケーションの停止,削除」を参照してください。

(i) J2EEサーバの終了

付録M.1(7) J2EEサーバの終了」を参照してください。