Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド
論理ユーザサーバを使用すると,ユーザが定義する任意のプロセスをManagement Serverで運用管理できるようになります。
Smart Composer機能の場合は,論理ユーザサーバを簡易構築定義ファイルで定義します。また,運用管理ポータルでは論理ユーザサーバを定義できませんが,定義された論理ユーザサーバに対して起動,停止および運用監視の操作ができます。運用管理ポータルで論理ユーザサーバを使用する場合は,論理ユーザサーバをファイルで定義したあと,運用管理コマンドでそのファイルを基に論理ユーザサーバを設定します。
論理ユーザサーバを配置するシステムの構成例を次の図に示します。ここでは,「4.1 Webサーバを別ホストに配置してマシン性能を向上するシステムの構築」で構築したシステムに論理ユーザサーバを配置します。
図4-9 論理ユーザサーバを配置するシステムの構成例
例題で使用する設定内容を次の表に示します。
表4-29 例題で使用する設定内容(論理ユーザサーバの配置)
分類 | 項目 | 設定例 |
---|---|---|
システム全体 | 簡易構築定義ファイルの名称 | MyWebSystemDef.xml |
Webシステムの名称 | MyWebSystem | |
サービスユニットの名称 | unit1 | |
Webサーバを配置するホスト | ホストの名称 | apsv1 |
IPアドレス(管理IPアドレス)※ | 192.168.100.11 | |
論理ユーザサーバの名称 | UserServer1 | |
J2EEサーバを配置するホスト | ホストの名称 | apsv2 |
IPアドレス(管理IPアドレス)※ | 192.168.100.12 | |
論理ユーザサーバの名称 | UserServer2 |
注※ ネットワークが単一構成の場合,IPアドレスは,業務IPアドレスと管理IPアドレスの両方を兼ねます。
論理ユーザサーバに配置するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否を,利用する構築ツールごとに次の表に示します。
表4-30 論理ユーザサーバを配置するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否(運用管理ポータル利用時)
論理ユーザサーバを配置するシステムの構築時に実施する作業 | 作業の要否 | 作業の実施条件 | 参照先マニュアル | 参照個所 |
---|---|---|---|---|
データベースの準備 | △ | データベースに接続する場合 | このマニュアル | 2.1.1 |
データベースの環境の設定(Oracleの設定) | △ | データベース(Oracle)に接続する場合 | 4.1.2 | |
Component Container管理者の設定(UNIXの場合) | △ | OSがUNIXの場合で一般ユーザに操作権限を与えるとき | 4.1.3 | |
Application Serverのインストール | ○ | 必ず実施(OSがWindowsの場合) | 2.2.2 | |
必ず実施(OSがAIX,HP-UXの場合) | 2.2.3 | |||
必ず実施(OSがLinuxの場合) | 2.2.4 | |||
データベースに接続するための製品のインストール | △ | データベースに接続する場合 | 2.2.5 | |
アプリケーションサーバでサポートしているシンボリックリンク(UNIXの場合) | △ | OSがUNIXの場合 | 4.1.5 | |
データベース接続環境の設定 | △ | データベース(HiRDB)に接続する場合 | 4.1.6 | |
データベース(Oracle)に接続する場合 | 4.1.7 | |||
データベース(SQL Server)に接続する場合 | 4.1.8 | |||
システムの環境変数の設定 | ○ | 必ず実施 | 4.1.11 | |
論理サーバの環境変数の設定 | △ | インストール時の環境変数を変更する場合 | 4.1.12 | |
運用管理機能の構築 | ○ | 必ず実施 | 運用管理ポータル | 2.2 |
運用管理エージェントの起動 | ○ | 必ず実施 | 4.1.2 | |
Management Serverの起動 | ○ | 必ず実施 | 4.1.2 | |
システム環境の設定 | ○ | 必ず実施 | 3.2 | |
システム環境のセットアップ | ○ | 必ず実施 | ||
論理ユーザサーバの設定 | ○ | 必ず実施 | 3.2.4 | |
システムの起動(論理サーバの起動) | ○ | 必ず実施 | 4.1.2 | |
リソースアダプタの設定 | △ | リソースアダプタ(DB Connector)によるリソース接続をする場合 | 3.3 | |
リソースアダプタ(DB Connector以外)によるリソース接続をする場合 | ||||
リソースアダプタの開始 | △ | リソースアダプタによるリソース接続をする場合 | 4.1.2 | |
業務アプリケーションの設定と開始 | ○ | 必ず実施 | 3.4,4.1.2 |
表4-31 論理ユーザサーバを配置するシステムの構築時に実施する作業と作業の要否(Smart Composer機能利用時)
論理ユーザサーバを配置するシステムの構築時に実施する作業 | 作業の要否 | 作業の実施条件 | 参照個所 |
---|---|---|---|
データベースの準備 | △ | データベースに接続する場合 | 2.1.1 |
データベースの環境の設定(Oracleの設定) | △ | データベースがOracleの場合 | 4.1.2 |
Component Container管理者の設定(UNIXの場合) | △ | OSがUNIXの場合で一般ユーザに操作権限を与えるとき | 4.1.3 |
Application Serverのインストール | ○ | 必ず実施(OSがWindowsの場合) | 2.2.2 |
必ず実施(OSがAIX,HP-UXの場合) | 2.2.3 | ||
必ず実施(OSがLinuxの場合) | 2.2.4 | ||
データベースに接続するための製品のインストール | △ | データベースに接続する場合 | 2.2.5 |
アプリケーションサーバでサポートしているシンボリックリンク(UNIXの場合) | △ | OSがUNIXの場合 | 4.1.5 |
データベース接続環境の設定 | △ | データベースがHiRDBの場合 | 4.1.6 |
データベースがOracleの場合 | 4.1.7 | ||
データベース(SQL Server)に接続する場合 | 4.1.8 | ||
システムの環境変数の設定 | ○ | 必ず実施 | 4.1.11 |
論理サーバの環境変数の設定 | △ | インストール時の環境変数を変更する場合 | 4.1.12 |
運用管理機能の構築 | ○ | 必ず実施 | 4.1.14 |
運用管理エージェントの起動 | ○ | 必ず実施 | 4.1.17 |
Management Serverの起動 | ○ | 必ず実施 | 4.1.18 |
システム環境の設定(簡易構築定義ファイルの設定) | ○ | 必ず実施 | 4.1.20,4.5.2 |
システム環境の構築(セットアップ) | ○ | 必ず実施 | 4.1.23 |
システムの起動 | ○ | 必ず実施 | 4.1.24 |
リソースアダプタの設定 | △ | DB Connectorによる接続の場合 | 4.1.26 |
DB Connector以外による接続の場合 | 4.1.27 | ||
リソースアダプタの開始 | △ | リソースと接続する場合 | 4.1.28 |
業務アプリケーションの設定と開始 | ○ | 必ず実施 | 4.1.29 |
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