Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド

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4.1.6 データベース接続環境を設定する(HiRDBの設定)

J2EEサーバ上のJ2EEアプリケーションからデータベースへ接続するためには,リソースアダプタとしてDB Connectorを使用します。また,DB Connectorを使用してデータベースに接続するためには,データベースに対応するJDBCドライバが必要です。

ここでは,DB Connectorを使用してHiRDBに接続する際に必要なデータベース接続環境の設定について説明します。JDBCドライバはHiRDB Type4 JDBC Driverを使用します。この設定は,J2EEサーバを配置するホストで実施します。

なお,データベースを設定するときの注意事項については,「4.1.9 データベースを設定するときの注意事項」を参照してください。

<この項の構成>
(1) HiRDB Type4 JDBC Driverの準備
(2) HiRDBクライアント環境変数グループ設定ファイルの作成
(3) システムプロパティの設定
(4) タイムアウトの設定

(1) HiRDB Type4 JDBC Driverの準備

ここでは,HiRDB Type4 JDBC Driverの準備について説明します。

  1. HiRDB Type4 JDBC DriverのJARファイルを用意します。
    JARファイルについては,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。
  2. 簡易構築定義ファイルに,手順1.で用意したHiRDB Type4 JDBC DriverのJARファイルのパスを設定します。
    簡易構築定義ファイルを作成するときに,物理ティアの定義(<tier>タグの定義)のJ2EEサーバの定義で,<configuration>タグに次の設定を追加してください。
    <param-name>タグの指定値 <param-value>タグの指定値
    add.class.path <JARファイルのクラスパス>
    簡易構築定義ファイルの作成については,「4.1.20 簡易構築定義ファイルを設定する」を参照してください。設定内容の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

(2) HiRDBクライアント環境変数グループ設定ファイルの作成

HiRDBクライアント環境変数グループを使用するには,HiRDBのクライアント環境変数グループの設定ファイルを作成します。この場合,DB Connectorのプロパティ定義内のHiRDBクライアント環境変数グループ名を指定する部分には,ここで作成した設定ファイルのパスを指定してください。設定ファイルの作成方法については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

なお,グローバルトランザクションを使用する場合には,必ずHiRDBクライアント環境変数グループを設定する必要があります。グローバルトランザクションを使用しない場合には,HiRDBクライアント環境変数グループの使用は任意です。

(3) システムプロパティの設定

HiRDBの設定は,システムプロパティとしても設定できます。プロパティ名は,"HiRDB_for_Java_"で始まります。J2EEサーバでのシステムプロパティは,J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル(usrconf.properties)に設定します。

(例)HiRDB_for_Java_UPDATECOUNT_BEHAVIOR=TRUE

HiRDBのシステムプロパティの詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

なお,Connector属性ファイルやHiRDBクライアント環境変数グループ設定ファイルで設定できるプロパティについては,システムプロパティでは設定しないでください。

(4) タイムアウトの設定

HiRDBのタイムアウトは,次に示すHiRDBのクライアント環境変数を,DB ConnectorのenvironmentVariablesプロパティまたはHiRDBのクライアント環境変数グループの設定ファイルに追加することで設定します。

なお,コネクション確立時のタイムアウトは,DB ConnectorのloginTimeoutプロパティに設定します。ただし,HiRDB Type4 JDBC DriverのsetLoginTimeoutメソッドに値を設定した場合でも,ログイン時のタイムアウトができないことがあります。

DB Connectorのプロパティは,システム構築前,またはシステム構築後のリソースアダプタのデプロイ時に設定します。リソースアダプタのデプロイについては,「4.1.26 DB Connectorを設定する(CUI利用時)」または「4.1.27 DB Connector以外のリソースアダプタを設定する(CUI利用時)」を参照してください。

また,タイムアウトの設定の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「8.6.6 データベースでのタイムアウトを設定する」を参照してください。DB Connectorのプロパティの設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「4.2.2 DB Connectorのプロパティ定義」を参照してください。