Cosminexus アプリケーションサーバ V8 Webサービス開発の手引
性能解析トレースファイルとは,性能解析トレースをCSV形式で出力したテキストファイルを指します。
性能解析トレースファイルを使用して,JAX-WSエンジンを含むWebサービス全体のレスポンスタイムと,サービスプログラム(UP)のレスポンスタイムを解析する方法を説明します。なお,ここではWebサービス実装クラスで開発したWebサービスと,スタブベースのWebサービスクライアントの例を説明します。そのほかの形態のWebサービスおよびWebサービスクライアントの場合はイベントIDが異なることがあるので,必要に応じて読み替えてください。
イベントID「0xA408」,「0xA40C」,「0xA410」,および「0xA414」をキーにして,性能解析トレースファイルをフィルタリングします。各イベントIDに対するトレース取得ポイントを次の表に示します。
表29-22 フィルタリングするイベントIDに対応するトレース取得ポイント
| 項番 | イベントID | トレース取得ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 0xA408 | JAX-WSエンジンのサーブレット開始時 |
| 2 | 0xA40C | Webサービス呼び出し前 |
| 3 | 0xA410 | Webサービス呼び出し後 |
| 4 | 0xA414 | JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信前 |
リクエストを2回送信した場合に,イベントID「0xA408」,「0xA40C」,「0xA410」および「0xA414」をキーにして,性能解析トレースファイルをフィルタリングした例を次の図に示します。
図29-10 性能解析トレースをフィルタリングした例
クライアントAP情報から,リクエストの処理状況を確認できます。同じリクエストを処理している場合,同じクライアントAP情報が出力されます。
同一クライアントAP情報の中のイベントID「0xA408」および「0xA414」のトレース取得時刻から,JAX-WSエンジンを含めたWebサービス全体のレスポンスタイムを解析できます。また,「0xA40C」および「0xA410」のトレース取得時刻から,サービスプログラム(UP)のレスポンスタイムを解析できます。
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