Cosminexus アプリケーションサーバ V8 Webサービス開発の手引
CosminexusのJAX-WS機能で出力する性能解析トレースのトレース出力情報を次の表に示します。
表29-14 性能解析トレースのトレース出力情報
| 項番 | ファイル項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | イベントID | トレース取得ポイントのイベントIDです。 |
| 2 | クライアントAP情報 | ルートAP情報の有効範囲内のWebサービスクライアント,Webサービス間で一意の情報です。ただし,WS-RM 1.2機能の場合,一意ではありません。オプション情報を参照してください。 |
| 3 | ルートAP情報 | 一連のリクエストに対する処理で,一意の情報です。ただし,WS-RM 1.2機能の場合,一意ではありません。オプション情報を参照してください。 |
| 4 | リターンコード | トレース取得ポイントの種別(正常終了または異常終了)です。 |
| 5 | インタフェース名 | トレース取得ポイントのクラス名です。 |
| 6 | オペレーション名 | トレース取得ポイントのメソッド名です。 |
| 7 | オプション情報 | オプション情報です。 |
ここでは,クライアントAP情報とルートAP情報の有効範囲,およびトレース取得ポイントについて説明します。
次の図を基に,クライアントAP情報とルートAP情報の有効範囲について説明します。
図29-4 クライアントAP情報とルートAP情報の有効範囲
ルートAP情報(通信番号,ルートAPのPID,およびルートAPの動作するマシンのIPアドレスから構成されます)は,一連のリクエストに対する処理で一意となります。
リクエストを受けたWebサービスクライアント(A)からWebサービス(B)にリクエストが送信されると,Webサービス(B)がWebサービスクライアントになります。さらに,Webサービス(B)がWebサービスクライアントになって,ほかのWebサービス(C)および(D)にリクエストが送信されると,AからDまでが一意の値となります。
クライアントAP情報(通信番号,クライアントAPのPID,クライアントAPの動作するマシンのIPアドレスから構成される)は,ルートAP情報の有効範囲内のWebサービスクライアント,およびWebサービスの一連のリクエストに対する処理で一意となります。
クライアントAP(1),(2),(3),および(4)は,異なるクライアントAP情報になります。
CosminexusのJAX-WS機能で出力する性能解析トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。なお,WS-RM 1.2機能を使用する場合は,ここに記載する以外の性能解析トレースも出力されます。詳細については,「29.4.2(2)(c) WS-RM 1.2機能使用時のトレース取得ポイント」を参照してください。
POJOのWebサービス呼び出し時のトレース取得ポイントを次の図に示します。
図29-5 POJOのWebサービス呼び出し時のトレース取得ポイント
各トレース取得ポイントとイベントIDの対応を次の表に示します。
表29-15 標準レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(JAX-WS機能・POJOのWebサービス)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力される情報 | ||
|---|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | |||
| 1 | Webサービスクライアントライブラリの開始時 | スタブベースの場合 | 0xA400 | − |
| ディスパッチベースの場合 | 0xA420 | |||
| 2 | WebサービスクライアントライブラリのHTTPメッセージ送信前 | 0xA404 | エンドポイントURL | |
| 3 | JAX-WSエンジンのサーブレット開始時 | 0xA408 | コンテキストルート | |
| 4 | Webサービス呼び出し前 | Webサービス実装クラスの場合 | 0xA40C | サービスメソッド名 |
| プロバイダ実装クラスの場合 | 0xA424 | − | ||
| 5 | Webサービス呼び出し後 | Webサービス実装クラスの場合 | 0xA410 | 異常終了の場合は例外名 |
| プロバイダ実装クラスの場合 | 0xA428 | |||
| 6 | JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信前 | 0xA414 | − | |
| 7 | WebサービスクライアントライブラリのHTTPメッセージ受信後 | 0xA418 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 8 | Webサービスクライアントライブラリ終了時 | スタブベースの場合 | 0xA41C | 異常終了の場合は例外名 |
| ディスパッチベースの場合 | 0xA42C | |||
表29-16 詳細レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(JAX-WS機能・POJOのWebサービス)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力される情報 | ||
|---|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | |||
| 9 | ハンドラ呼び出し前 | 0xA430 | ハンドラの位置とハンドラクラス名 | |
| 10 | ハンドラ呼び出し後 | 0xA434 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 11 | WebサービスクライアントライブラリのHTTPメッセージ送信後 | 0xA438 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 12 | アンマーシャル前 | スタブべース,およびWebサービス実装クラスの場合 | 0xA43C | − |
| ディスパッチベース,およびプロバイダ実装クラスの場合 | 0xA450 | |||
| 13 | アンマーシャル後 | スタブべース,およびWebサービス実装クラスの場合 | 0xA440 | − |
| ディスパッチベース,およびプロバイダ実装クラスの場合 | 0xA454 | |||
| 14 | JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信後 | 0xA444 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 15 | JAX-WSエンジンのサーブレット終了時 | 0xA448 | 異常終了の場合は例外名 | |
EJBのWebサービス呼び出し時のトレース取得ポイントを次の図に示します。なお,Webサービスクライアントのトレース取得ポイントは,POJOのWebサービス呼び出し時と同じです。
図29-6 EJBのWebサービス呼び出し時のトレース取得ポイント
各トレース取得ポイントとイベントIDの対応を次の表に示します。
表29-17 標準レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(JAX-WS機能・EJBのWebサービス)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力される情報 | ||
|---|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | |||
| 1 | JAX-WSエンジンのサーブレット開始時 | 0xA408 | コンテキストルート | |
| 2 | EJBコンテナ呼び出し前 | Webサービス実装クラス | 0xA40E | サービスメソッド名 |
| 3 | EJBのメソッド呼び出し前 | 0x8482 | − | |
| 4 | EJBのメソッド呼び出し後 | 0x8483 | − | |
| 5 | EJBコンテナ呼び出し後 | Webサービス実装クラス | 0xA412 | 異常終了の場合は例外名 |
| 6 | JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信前 | 0xA414 | 異常終了の場合は例外名 | |
表29-18 詳細レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(JAX-WS機能・EJBのWebサービス)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力される情報 | ||
|---|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | |||
| 7 | ハンドラ呼び出し前 | 0xA430 | ハンドラの位置とハンドラクラス名 | |
| 8 | ハンドラ呼び出し後 | 0xA434 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 9 | アンマーシャル前 | Webサービス実装クラス | 0xA43C | − |
| 10 | アンマーシャル後 | Webサービス実装クラス | 0xA440 | − |
| 11 | JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信後 | 0xA444 | 異常終了の場合は例外名 | |
| 12 | JAX-WSエンジンのサーブレット終了時 | 0xA448 | 異常終了の場合は例外名 | |
WS-RM 1.2機能でシーケンスライフサイクルメッセージを送受信するときに出力される性能解析トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図29-7 シーケンスライフサイクルメッセージ送受信時のトレース取得ポイント
各トレース取得ポイントとイベントIDの対応を次の表に示します。
表29-19 標準レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(WS-RM 1.2機能のライフサイクルメッセージ)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力情報 | |
|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | ||
| 1 | Webサービスクライアント側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4B0 | 次のどれかが出力されます。
|
| 2 | Webサービスクライアント側シーケンスライフサイクルメッセージ送信前 | 0xA4B1 | 次のどれかが出力されます。
|
| 3 | Webサービス側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4B2 | 次のどれかが出力されます。
|
| 4 | Webサービス側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4B3 | 次のどれかが出力されます。
|
| 5 | Webサービスクライアント側シーケンスライフサイクルメッセージ受信後 | 0xA4B4 | 次のどれかが出力されます。
|
| 6 | Webサービスクライアント側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4B5 | 次のどれかが出力されます。
|
WS-RM 1.2機能のシーケンストラフィックメッセージの性能解析トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図29-8 シーケンストラフィックメッセージのトレース取得ポイント
各トレース取得ポイントとイベントIDの対応を次の表に示します。
表29-20 標準レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(WS-RM 1.2機能のシーケンストラフィックメッセージ)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力情報 | |
|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | ||
| 7 | リクエストでのWebサービスクライアント側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4B6 | [SequenceID],[MessageNumber] |
| 8 | リクエストでのWebサービスクライアント側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4B7 | 次のどちらかが出力されます。
|
| 9 | リクエストでのWebサービス側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4B8 | [SequenceID],[MessageNumber] |
| 10 | リクエストでのWebサービス側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4B9 | 次のどちらかが出力されます。
|
| 11 | レスポンスでのWebサービス側WS-RM 1.2機能開始時※1 | 0xA4BA | [SequenceID],[MessageNumber] |
| 12 | レスポンスでのWebサービス側WS-RM 1.2機能終了時※2 | 0xA4BB | 次のどちらかが出力されます。
|
| 13 | レスポンスでのWebサービスクライアント側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4BC | [SequenceID],[MessageNumber] |
| 14 | レスポンスでのWebサービスクライアント側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4BD | 次のどちらかが出力されます。
|
WS-RM 1.2機能のAckメッセージの性能解析トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図29-9 Ackメッセージのトレース取得ポイント
各トレース取得ポイントとイベントIDの対応を次の表に示します。
表29-21 詳細レベルでのトレース取得ポイントと出力される情報(WS-RM 1.2機能のAckメッセージ)
| 図中の番号 | 取得ポイント | 出力情報 | |
|---|---|---|---|
| イベントID | オプション情報 | ||
| 15 | Webサービスクライアント側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4BE | [SequenceID] |
| 16 | Webサービス側WS-RM 1.2機能開始時 | 0xA4C0 | [SequenceID] |
| 17 | Webサービス側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4C1 | 次のどちらかが出力されます。
|
| 18 | Webサービスクライアント側WS-RM 1.2機能終了時 | 0xA4BF | 次のどちらかが出力されます。
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