Cosminexus アプリケーションサーバ V8 Webサービス開発の手引
Cosminexus上でWebサービスを開発するときに利用できる機能および仕様について説明します。標準仕様のサポート範囲については,「14. 標準仕様のサポート範囲」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能で提供しているコマンドは,JAX-WS 2.1仕様の2章で規定されたWSDLからJavaへのデフォルトのマッピング,JAX-WS 2.1仕様の3章で規定されたJavaからWSDLへのデフォルトのマッピングに従って動作します。
また,Webサービス側のJAX-WSエンジンは,WebサービスのメタデータであるWSDLを要求された場合,WARファイルまたはEJB JARファイルにWSDLがなければ,JAX-WS 2.1仕様の3章で規定されたJavaからWSDLへのデフォルトのマッピングに従って,WSDLを生成します。
WSDLからJavaへのデフォルトのマッピングについては,「12.1 WSDLからJavaへのデフォルトマッピング」を参照してください。JavaからWSDLへのデフォルトのマッピングについては,「13.1 JavaからWSDLへのデフォルトマッピング」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能で提供しているコマンドは,JAX-WS 2.1仕様の7章で規定されたWSDLからJavaへのマッピングのカスタマイズ(バインディング宣言),およびJAX-WS 2.1仕様の8章で規定されたJavaからWSDLへのマッピングのカスタマイズ(アノテーション)に従って動作します。
また,Webサービス側のJAX-WSエンジンは,WebサービスのメタデータであるWSDLを要求された場合,WARファイルまたはEJB JARファイルにWSDLがなければ,JAX-WS 2.1仕様の7章で規定されたJavaからWSDLへのマッピングのカスタマイズに従って,WSDLを生成します。
WARファイルについては「3.5.1 WARファイルの構成」を参照してください。EJB JARファイルについては「3.5.2 EJB JARファイルの構成」を参照してください。WSDLからJavaへのマッピングのカスタマイズについては,「12.2 WSDLからJavaへのマッピングのカスタマイズ」を参照してください。JavaからWSDLへのデフォルトのマッピングについては,「13.2 JavaからWSDLへのマッピングのカスタマイズ」を参照してください。
CosminexusのJAX-WSエンジンは,WebサービスおよびWebサービスクライアントともに,JAX-WS 2.1仕様の2章および3章に従って,JavaとWSDL間をバインディングします。
CosminexusのJAX-WSエンジンのサポート範囲については,「10.2 JAX-WSエンジンの動作」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能では,WSDL 1.1仕様のWSDLをサポートしています。WSDL定義のスタイルとしては,document/literalスタイルだけサポートしています。document/literalスタイルであれば,wrapperスタイルおよびnon-wrapperスタイルのどちらも利用できます。
WSDL 1.1仕様のサポート範囲については,「14.1 WSDL 1.1仕様のサポート範囲」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能では,SOAP 1.1仕様およびSOAP 1.2仕様のSOAPメッセージをサポートしています。
CosminexusのJAX-WS機能では,MEPとしてrequest-responseパターンだけサポートしています。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様の2.3.4項や,4章などに記載されているWebサービスクライアントでの非同期呼び出しを実現する機能はサポートしていません。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様の4章に記載されているDispatchインタフェース,JAX-WS 2.1仕様の5章に記載されているProviderインタフェース,およびDispatchインタフェースとProviderインタフェースに関連する機能をサポートしています。ただし,JAX-WS 2.1仕様の4章に記載されているオブジェクトのうち,次のオブジェクトはサポートしていません。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様の5章に記載されているWebサービスのエンドポイントを動的に生成し,発行するための機能はサポートしていません。
CosminexusのJAX-WS機能では,Webサービスクライアントの実装で,APIによる動的なハンドラ設定をサポートしています。また,Webサービスの実装で,アノテーションによる動的なハンドラ設定をサポートしています。JSR-109仕様を前提とする静的な設定はサポートしていません。
CosminexusのJAX-WS機能では,SAAJ 1.3仕様,およびWSDLにwsi:swaRef型を記述する形式の添付ファイルおよびMTOM/XOP仕様形式の添付ファイルをサポートしています。WSDL 1.1仕様のMIME拡張要素を使用する記述(MIMEバインディング)はサポートしていません。wsi:swaRef形式の添付ファイルの使用方法については,「18. 添付ファイル機能(wsi:swaRef形式)」を参照してください。MTOM/XOP仕様形式の添付ファイルの使用方法については,「20. 添付ファイル機能(MTOM/XOP)」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様の9章に記載されている標準のメッセージコンテキストプロパティは,読み取りだけサポートしています。Webサービスクライアントの実装でタイムアウトを設定するためのプロパティをサポートしています。メッセージコンテキストの使用方法および注意事項については,「15.5 メッセージコンテキストの使用」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様のAPIをサポートしています。JAX-WS APIのサポート範囲については,「15. JAX-WS APIのサポート範囲」を参照してください。
CosminexusのJAX-WS機能では,JAX-WS 2.1仕様の11章に記載されているXML/HTTPバインディングはサポートしていません。
関連する標準仕様について説明します。
表1-1 WSEE(JSR-109)仕様の項目とサポートの対応
| 項番 | 項目 | サポート | |
|---|---|---|---|
| 1 | ステートレスセッションビーンおよびシングルトンセッションビーンの次の方法。
|
ステートレス | ○ |
| シングルトン | − | ||
| 2 | クライアントモデル。特に,JNDIを使用してサービスインタフェースを発見する方法と,JAX-WS仕様のWebServiceRefアノテーションを使用する方法。 | − | |
| 3 | デプロイメントモデル。EARファイルへのパッケージング方法とライフサイクル。 | 5.4節記載の内容 | ○ |
| 5.4節以外の内容 | − | ||
| 4 | デプロイメントディスクリプタ。webservices.xmlの構文と記述する必要がある内容,およびJAX-WS仕様(Web Services Metadata (JSR-181)仕様)で定義されるアノテーションとのマッピング。 | − | |
| 5 | ロールなど既存のJava EEコンテナの機能とのマッピング。 | − | |
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