Hitachi

 システム管理者 クイックリファレンス


付録A.10 ストレージシステムの初期設定を行う

Storage Navigatorから、ストレージシステムのシステム日時の設定と、管理対象のストレージシステム情報の編集をします。Storage Navigatorにログインしてから設定および編集をしてください。

〈この項の構成〉

(1) Storage Navigatorにログインする

ストレージシステムを操作するために、Storage Navigatorにログインします。Storage Navigatorは、目的のストレージシステムごとにログインする必要があります。

メモ

使用上の注意は、「3.2.51 Storage Navigator使用時の注意」を参照してください。

ヒント

管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続して、リモートでストレージシステムの初期設定を行うこともできます。リモートデスクトップ接続を行う場合は、「付録L 管理クライアントからSVPへの接続方法」を参照してください。

(a) SVPから直接ログインする

背景

SVPから直接Storage Navigatorにログインすると、Adobe AIR環境で動作するStorage Navigatorが起動します。ただし、SVPのOSがWindows Server 2019(デスクトップエクスペリエンス搭載サーバ)の場合、Adobe AIR環境を使用できません。SVPから直接ログインせずに、管理クライアントからログインしてください。

次の場合は、Webブラウザ上で動作するStorage Navigatorが起動します。なお、2020年12月をもって、Adobe社によるAdobe Flash Playerのサポートが終了しました。これによりWebブラウザ上で動作するStorage Navigatorの使用は推奨しません。SVPから直接ログインせずに、管理クライアントからログインしてください。

  • SVPソフトウェアバージョンが93-01-01-XX以降、93-02-01-XX未満である。

  • SVPソフトウェアバージョンが、88-06-01-XX未満である。

  • SVPソフトウェアバージョンに関わらず、SVPのOSが以下のいずれかである。

    • Windows Server 2012(R2含む)

    • Windows Server 2016(デスクトップエクスペリエンス搭載サーバ)

前提条件

  • SVPとストレージシステムの電源がONになっていること。

  • SVPおよびストレージシステムのIPアドレスが設定済、かつ接続されていること。

  • ログインする目的のストレージシステムがサービスを開始していること。

    ストレージシステムのサービスが開始していない場合は、「3.20.24 ストレージシステム単位のサービスの開始」を参照してください。

操作手順

  1. SVPにログインします。

  2. Windows の[スタート]メニューから、[Hitachi Device Manager-Storage Navigator]-[Storage Device List]を右クリックし、[管理者として実行]をクリックします。

    [Storage Device List]画面が表示されます。

    ヒント

    SVPデスクトップ上の[Open StorageDeviceList]アイコンを右クリックして、[管理者として実行]を選択することでもStorage Device Listを起動できます。

  3. [Storage Device List]画面で、サービスを開始しているストレージシステムをクリックします。

    [図データ]

    ストレージシステムをクリックすると、以下の画面が表示されます。

    処理が進むと、<Service>の<Status>が[Starting]から[Ready (Normal)]に変わります。

    初回ログイン時は、ログイン画面が表示されるまでに約10分から20分かかります。

    [図データ]
    メモ

    上記画面が表示されたままで、ログインができない場合は、「3.22.7 Storage Device List操作時のトラブルシューティング」の項番5を参照して対処してください。

    Hitachi Device Manager - Storage Navigatorのログイン画面が表示されます。

  4. ログイン画面にて、[ユーザ名]にmaintenance、[パスワード]に「3.2.31 ストレージシステムとSVPのIPアドレスを設定する」で設定したパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。

    [図データ]
    メモ

    パスワードの初期値は、raid-maintenanceです。

    Storage Navigatorメイン画面が表示されます。

    複数のStorage Navigatorにログインしている場合は、メイン画面に表示される装置製番で、目的のストレージシステムであることを確認してください。

    [図データ]

(b) 管理クライアントからログインする

管理クライアントからStorage Navigatorにログインする手順を次に示します。

管理クライアントのOSがWindowsの場合は、Adobe AIR環境で動作するStorage NavigatorとWeb ブラウザ上で動作するStorage Navigatorがあります。管理クライアントのOSがUNIXの場合は、Webブラウザ上で動作するStorage Navigatorのみです。

Adobe AIR環境で動作するStorage Navigatorにログインする

メモ

管理クライアントで、Adobe AIR環境で動作するStorage Navigatorを使用する場合は、事前にStorage Device Launcherのインストールが必要です。インストール方法は、Storage Navigator ユーザガイドを参照してください。

Adobe AIR環境で動作するStorage Navigatorに、初めてログインしたとき、および、SVP上のCBAがアップデートされた後に初めてログインしたときは、CBAが管理クライアントにダウンロードされます。ダウウンロードされるファイルの容量は約30MBです。ダウンロード後に、ログイン画面が起動するため、起動には約10秒かかります。

注※

Captive Bundle Application。Adobe AIR環境で動作するStorage Navigatorアプリケーョンです。1台の管理クライアントで複数のストレージシステムを操作する場合は、ストレージシステムごとにCBAがダウンロードされます。

メモ

管理者権限を持たないユーザで管理クライアントへログインしている場合、「(3) 実行するユーザに管理者権限がない場合のログイン手順」に従ってStorage Navigatorへログインしてください。

前提条件

  • Storage Device Launcherをインストールしてあること。

  • SVP とストレージシステムの電源がONになっていること。

  • SVP およびストレージシステムのIPアドレスが設定済、かつ接続されていること。

  • ログインする目的のストレージシステムがサービスを開始していること。

    ストレージシステムのサービスが開始していない場合は、「3.20.24 ストレージシステム単位のサービスの開始」を参照してください。

  • Storage Device Launcherインストール時と同じユーザで、管理クライアントにログインしていること。

操作手順

  1. Storage Navigatorのログイン画面を起動します。

    Storage Device Launcherからログイン画面を起動する場合:

    1. 管理クライアントのデスクトップまたはスタートメニューの[Storage Device Launcher]を右クリックし、[管理者として実行]をクリックします。

      [Storage Device Launcher]画面が表示されます。

    2. SVPのIPアドレスまたはホスト名を入力します。

    3. HTTPSのポート番号(デフォルトは”443”)を指定します。

    4. [Connect]をクリックします。

    5. 手順3に進みます。

    Webブラウザからログイン画面を起動する場合:

    1. 管理クライアントのWebブラウザを管理者権限で起動します。

    2. 次のURLを入力します。

      sdlauncher://SVPのIPアドレスまたはホスト名/

      HTTPSのポート番号(デフォルトは”443”)を変更している場合は、変更後のポート番号を指定してください。

      sdlauncher:// SVPのIPアドレスまたはホスト名:[HTTPSポート番号]/
  2. [Storage Device List]画面が表示されます。この画面で目的のストレージシステムを選択します。

    [図データ]

    ストレージシステムをクリックすると、以下の画面が表示されます。

    処理が進むと、<Service>の<Status>が[Starting]から[Ready (Normal)]に変わります。

    初回ログイン時は、ログイン画面が表示されるまでに約10分から20分かかります。

    [図データ]
    メモ

    上記画面が表示されたままで、ログインができない場合は、「3.22.7 Storage Device List操作時のトラブルシューティング」の項番5を参照して対処してください。

    Hitachi Device Manager - Storage Navigatorのログイン画面が表示されます。

  3. ログイン画面にて、[ユーザ名]にmaintenance、[パスワード]に「3.2.31 ストレージシステムとSVPのIPアドレスを設定する」で設定したパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。

    [図データ]
    メモ

    パスワードの初期値は、raid-maintenanceです。

    Storage Navigatorメイン画面が表示されます。

    複数のStorage Navigatorにログインしている場合は、メイン画面に表示される装置製番で、目的のストレージシステムであることを確認してください。

    [図データ]

Webブラウザ上で動作するStorage Navigatorにログインする

前提条件

  • SVPとストレージシステムの電源がONになっていること。

  • SVPおよびストレージシステムのIPアドレスが設定済、かつ接続されていること。

  • ログインする目的のストレージシステムがサービスを開始していること。

    ストレージシステムのサービスが開始していない場合は、「3.20.24 ストレージシステム単位のサービスの開始」を参照してください。

操作手順

  1. 管理クライアントのWebブラウザを起動し、SVPのIPアドレスを入力します。

    http://[SVPのIPアドレス]

    ヒント

    SVPで使用するHTTPサービスのポート番号を初期値[80]から変更している場合、URLとして[SVPのIPアドレス]:[HTTPサービスのポート番号]を入力します。

    http://[SVPのIP アドレス]:[HTTPサービスのポート番号]

  2. [Storage Device List]画面が表示されます。この画面で目的のストレージシステムを選択します。

    [図データ]

    ストレージシステムをクリックすると、以下の画面が表示されます。

    処理が進むと、<Service>の<Status>が[Starting]から[Ready (Normal)]に変わります。

    初回ログイン時は、ログイン画面が表示されるまでに約10分から20分かかります。

    [図データ]
    メモ

    上記画面が表示されたままで、ログインができない場合は、「3.22.7 Storage Device List操作時のトラブルシューティング」の項番5を参照して対処してください。

    Hitachi Device Manager - Storage Navigatorのログイン画面が表示されます。

  3. ログイン画面にて、[ユーザ名]にmaintenance、[パスワード]に「3.2.31 ストレージシステムとSVPのIPアドレスを設定する」で設定したパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。

    [図データ]
    メモ

    パスワードの初期値は、raid-maintenanceです。

    Storage Navigatorメイン画面が表示されます。

    複数のStorage Navigatorにログインしている場合は、メイン画面に表示される装置製番で、目的のストレージシステムであることを確認してください。

    [図データ]

(c) 実行するユーザに管理者権限がない場合のログイン手順

管理者権限を持たないユーザで管理クライアントにログインしている場合、次の手順に従って、Storage Navigatorにログインしてください。

前提条件

  • 管理クライアントとSVPのSSL通信でTLS1.2を有効にしていること。(Adobe AIRはTLS1.3をサポートしていません。)

  • Hitachi Device Manager-Storage Navigatorユーザーガイドの「実行するユーザに管理者権限がない場合の起動準備」を実施していること。

操作手順

  1. Storage Device Launcherからログイン画面を起動します。

    1. デスクトップのSDLauncher.batのショートカットを実行します。

      メモ

      セキュリティ警告や実行をブロックする画面が表示された場合は、そのまま実行しないでください。

      Hitachi Device Manager-Storage Navigatorユーザーガイドの「Storage Device Launcher実行ブロックの解除」を参照して、Storage Device Launcher実行のバッチファイルのプロパティを変更してから、再操作してください。

    2. SVPのIPアドレスまたはホスト名を入力します。

    3. HTTPSのポート番号”443”を指定します。

    4. [Connect]をクリックします。

    5. セキュリティに関する警告メッセージが表示されたときは、証明書の内容が正しいことを確認して、画面の操作に従ってください。

    6. Storage Navigatorのログイン画面が表示されます。

  2. ユーザ名とパスワードを入力します。

  3. [ログイン]をクリックします。

  4. [セキュリティ情報]画面が表示された場合は、[はい]をクリックします。

    ログインに成功すると、Storage Navigatorメイン画面が表示されます。

(2) 管理クライアントにWeb Console Launcherを設定する(88-03-23-xx/00 以降、および93-以降のみ)

背景

管理クライアントからStorage Navigatorを操作する場合、事前に管理クライアントにWeb Console Launcherを設定します(設定方法は、Hitachi Device Manager - Storage Navigatorユーザガイドの「Storage Navigatorサブ画面を使用できるようにする(Java11以降の場合)」を参照)。

(3) SVPのWeb Console Launcherを設定する(88-03-23-xx/00以降、および93-以降のみ)

背景

管理クライアントとSVPを同じコンピュータを使用し、かつJava11以降のJavaがインストールされているSVP、またはJavaがインストールされていないSVPに、88-03-23-xx/00以降、および93-以降のインストールメディアを使用してストレージ管理ソフトウェアをインストールした場合、Web Console Launcherを設定してください。この設定はストレージ管理ソフトウェアをインストールした後、初めてStorage Navigatorを起動する際に行って下さい。

メモ

VSP E590およびVSP E790の場合、本項の内容は対象外です。SVPに設定されて納入されます。

操作手順

  1. SVPでWindowsのコマンドプロンプトを起動します。

  2. 下記のコマンドを実行します。

    java -version

  3. javaのversionを確認します。

    Java11未満がインストールされている場合は、下記のように表示されます。

    例:8 Update 77

    例:1.8.0_77

    例:JRE8

    Java11以降がインストールされている場合は、下記のように表示されます。

    例:11.0.2

    Javaがインストールされていない場合、またはPATHが設定されていない場合は、下記のように表示されます。

    'java'は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチファイルとして認識されていません。

  4. Java11未満がインストールされている場合はコマンドプロンプトを閉じて作業を終了してください。

    Java11以降がインストールされている場合は、コマンドプロンプトを閉じて操作手順5.に進んでください。

    Javaがインストールされていない場合、またはPATHが設定されていない場合は、下記の操作を行ってください。

    1. Windowsのスタートメニューより、[コントロールパネル]-[プログラムと機能]を選択して、Javaがインストールされているか確認してください。

    2. Java11未満がインストールされている場合は、JavaのPATHを設定した後、コマンドプロンプトを閉じて作業を終了してください。

      Java11以降がインストールされている場合、またはJavaがインストールされていない場合は、操作手順5.に進んでください。

  5. Storage Navigatorにログインします。

  6. Storage Navigatorメイン画面の[ツール]-[ダウンロード]をクリックします。

  7. WindowsまたはUNIXのツールをダウンロードします。

  8. ダウンロードしたファイルを展開して実行します。

    展開するフォルダ名、またはディレクトリ名は、半角の英数字で指定してください。

    • Windowsの場合

      ダウンロードしたファイルを展開します。

      展開したファイルのWCLauncher\Setupwin.batを右クリックし「管理者として実行」を選択します。

    • UNIXの場合

      ダウンロードしたファイルを展開します。

      例:tar zxvf WCLauncher_unix.tgz

      展開したディレクトリ上で「sudo sh setupunix.sh」を実行します。

  9. Storage Navigatorのメイン画面から、下記のいずれかのメニューを選択します。

    • Data Retention Utility

    • Server Priority Manager

    Storage Navigatorのサブ画面が表示されます。

    .jnlpファイルがダウンロードされた場合、そのファイルを開いてください。

    (運用時においてもStorage Navigatorのサブ画面を選択をすると、.jnlpファイルがダウンロードされる場合があります。その場合もファイルを開いてください。)

  10. Storage Navigatorのサブ画面を閉じます。

注意

WCLauncher_winフォルダを削除したり、移動したりしないでください。WCLauncher_winフォルダにはWeb Console Launcherの実行に必要なファイルが格納されています。

(4) ストレージシステム情報を編集する

ストレージシステム情報(ストレージシステム名/連絡先/設置場所)を登録します。これらの情報はSNMPの障害通知機能を使用するために必要です。ストレージシステム情報はStorage Navigatorから編集します。

(a) Storage Navigatorからストレージシステム情報を編集する

操作手順

  1. Storage Navigatorメイン画面の[ストレージシステム情報編集]をクリックします。

    [図データ]
  2. ストレージシステム名、連絡先、場所を設定します。

    [図データ]

    項目

    内容

    ストレージシステム名

    ストレージシステム名を設定します。

    一部の記号(\ , / ; : * ? " < > | & % ^)を除く最大180文字の半角英数字を入力できます。先頭または末尾に空白を入力しないでください。

    本項目を変更すると、maintenance utilityの[ストレージシステム]画面および[アラート通知]画面の[SNMP]タブのストレージシステム名も変更されます。

    連絡先

    管理者名や連絡先を設定します。

    一部の記号(\ , / ; : * ? " < > | & % ^)を除く最大180文字の半角英数字を入力できます。先頭または末尾に空白を入力しないでください。

    本項目を変更すると、maintenance utilityの[ストレージシステム]画面および[アラート通知]画面の[SNMP]タブの連絡先も変更されます。

    場所

    ストレージシステムの設置場所を設定します。

    一部の記号(\ , / ; : * ? " < > | & % ^)を除く最大180文字の半角英数字を入力できます。先頭または末尾に空白を入力しないでください。

    本項目を変更すると、maintenance utilityの[ストレージシステム]画面および[アラート通知]画面の[SNMP]タブの場所も変更されます。

  3. 設定内容を確認し[完了]をクリックします。

  4. 完了メッセージが表示されます。[閉じる]をクリックします。