Hitachi

 システム管理者 クイックリファレンス


付録A.9 デスクトップヒープの指定値を変更する

ストレージシステムを起動すると、SVP内で動作するプロセスに応じて、デスクトップヒープの消費量が増加します。デスクトップヒープが不足すると、ストレージシステムのサービスが正常に開始しない、あるいはGUIの操作が失敗するなどの不具合の原因になります。このためデスクトップヒープを、同時に起動するストレージシステムの台数に対応する指定値に変更してください。

デスクトップヒープの指定値をWindowsのデフォルト値に戻す場合は、「3.2.48 デスクトップヒープの指定値をWindowsのデフォルト値に戻す」を実施してください。

メモ

VSP E590およびVSP E790の場合、本節の内容は対象外です。

〈この項の構成〉

(1) デスクトップヒープの指定値をバッチファイルで変更する

背景

バッチファイルを実行してデスクトップヒープの指定値を変更します。

メモ

VSP E590およびVSP E790の場合、本項の内容は対象外です。

ヒント

管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続して、SVPを操作することもできます。リモートデスクトップ接続を行う場合は、「付録L 管理クライアントからSVPへの接続方法」を参照してください。

操作手順

  1. SVP でWindows のコマンドプロンプトを管理者権限で起動します。

  2. カレントディレクトリをツールが存在するディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。

    cd /d C:\Mapp\wk\Supervisor\MappIniSet

    MappsetHeapMemoryExpand.bat

    ヒント

    C:\Mapp:ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアのインストールディレクトリを示します。

    「C:\Mapp」以外をインストールディレクトリに指定した場合は、「C:\Mapp」を、指定のインストールディレクトリに置き換えてください。

  3. 完了メッセージが表示されます。

    SVP を再起動するメッセージが表示された場合は、SVP を再起動します(「3.18.3 SVPを再起動する」参照)。

    再起動のメッセージが表示されない場合は手順4以降を実行してください。

  4. 「続行するには何かキーを押してください...」のメッセージが表示されます。任意のキーを入力します。

  5. コマンドプロンプトを閉じます。

(2) デスクトップヒープの指定値を手動で変更する

背景

デスクトップヒープの指定値を手動で変更します。

メモ

VSP E590およびVSP E790の場合、本項の内容は対象外です。

ヒント

管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続して、SVPを操作することもできます。リモートデスクトップ接続を行う場合は、「付録L 管理クライアントからSVPへの接続方法」を参照してください。

操作手順

  1. SVPでWindowsの[スタート]メニューから、[プログラムとファイルの検索]にregedit.exeを入力し、管理者権限で起動します。

  2. 以下に従いデスクトップヒープの指定値を変更してください。

    • レジストリキー

      HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\SubSystems

    • レジストリ値

      Windows

    • %SystemRoot%\system32\csrss.exe ObjectDirectory=\Windows SharedSection=1024,20480,768 Windows=On SubSystemType=Windows ServerDll=basesrv,1 ServerDll=winsrv:UserServerDllInitialization,3 ServerDll=winsrv:ConServerDllInitialization,2 ServerDll=sxssrv,4 ProfileControl=Off MaxRequestThreads=16

    変更するパラメータは、SharedSectionの3番目のパラメータ(上記では「768」)を変更してください。

    このパラメータが768の場合は,システムは各デスクトップに対して768KBのヒープを割り当てます。

    3番目のパラメータが省略されている場合は,2番目の値(20,480KB)を割り当てます。

    以下の計算式を参照して指定値を決定してください。

    計算式

    現在設定されているデスクトップヒープの指定値+100×同時にサービスを開始するストレージシステムの台数(単位:KB)

    メモ

    Windowsのデスクトップヒープ値のデフォルト値は768KBです。

  3. SVPを再起動してください(「3.18.3 SVPを再起動する」参照)。

    管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続してSVPを再起動すると、リモートデスクトップ接続が切断します。

(3) デスクトップヒープの指定値をWindowsのデフォルト値に戻す

背景

デスクトップヒープの指定値をWindows のデフォルト値に戻します。

メモ
  • VSP E590およびVSP E790の場合、本項の内容は対象外です。

  • この手順を実行するとデスクトップヒープの指定値がWindowsのデフォルト値に戻ります。他のアプリケーションの動作に影響がある場合があるので、注意して実行してください。

ヒント

管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続して、SVPを操作することもできます。リモートデスクトップ接続を行う場合は、「付録L 管理クライアントからSVPへの接続方法」を参照してください。

操作手順

  1. SVPでWindowsのコマンドプロンプトを管理者権限で起動します。

  2. カレントディレクトリをツールが存在するディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。

    cd /d C:\Mapp\wk\Supervisor\MappIniSet

    MappsetHeapMemoryInit.bat

    ヒント

    C:\Mapp:ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアのインストールディレクトリを示します。

    「C:\Mapp」以外をインストールディレクトリに指定した場合は、「C:\Mapp」を、指定のインストールディレクトリに置き換えてください。

  3. SVPを再起動するメッセージが表示されるので、SVPを再起動します(「3.18.3 SVPを再起動する」参照)。

    管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続してSVPを再起動すると、リモートデスクトップ接続が切断します。