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 ボリューム管理 クイックリファレンス


1.7.1 データダイレクトマップ属性の仮想ボリューム

データダイレクトマップ属性が有効なDynamic Provisioningの仮想ボリューム(以降、データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームと呼ぶ)を使用すると、4TBを超える容量の外部ボリュームを、容量を変更しないで接続元のストレージシステムの仮想ボリュームとしてマッピングできます。

データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームに対応するプールボリュームは、1個のデータダイレクトマップ属性が有効な外部ボリューム(以降、データダイレクトマップ属性の外部ボリュームと呼ぶ)およびシステムプールボリュームです。データダイレクトマップ属性のプールに必要なシステムプールボリュームの容量見積もりについては、関連項目を参照してください。

データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームを使用するには、プールボリューム、プール、および仮想ボリュームのデータダイレクトマップ属性を有効にします。データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームを使用する手順を次に示します。

  1. 外部ストレージシステムのボリュームを外部ボリュームグループに追加して、データダイレクトマップ属性の外部ボリュームを作成します。([外部ボリューム追加]画面)

  2. データダイレクトマップ属性が有効なDynamic Provisioningのプール(以降、データダイレクトマップ属性のプールと呼ぶ)を作成します([プール作成]画面)

    プールボリュームには、次のボリュームを指定します。

    • データダイレクトマップ属性の外部ボリューム

    • 1個以上の通常ボリュームまたは外部ボリューム

  3. データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームを作成します([LDEV作成]画面)

  4. LUパスを定義します([LUNパス追加]画面)

図1‒2 データダイレクトマップ属性の仮想ボリューム
[図データ]

プールボリュームとして使用できる外部ボリュームを次に示します。

項目

外部ボリュームのデータダイレクトマップ属性

無効

有効

データダイレクトマップ属性のプールへの追加

できる

できる

次のプールへの追加

  • Dynamic Provisioningのプール

  • Hitachi Dynamic Tieringactive flashを含む)のプール(active flashを含む)

できる

できない

Dynamic Provisioningのプールについて、データダイレクトマップ属性が有効な場合と無効な場合で実行できる操作を次に示します。

項目

プールのデータダイレクトマップ属性

備考

無効

有効

データダイレクトマップ属性が無効なLDEVをプールに追加

できる

できる

なし

データダイレクトマップ属性の外部ボリュームをプールに追加

できない

できる

なし

枯渇しきい値および警告しきい値の設定

できる

できない

枯渇しきい値および警告しきい値は、100%が設定される

なし

I/O失敗(プールVOL閉塞)時に仮想VOLをProtect属性にする

できる

できる

なし

I/O失敗(プール満杯)時に仮想VOLをProtect属性にする

できる

できる

なし

リバランスの実行

できる

できる

ただし、データダイレクトマップ属性が有効なプールボリュームは、リバランスの対象外

なし

プール使用量の定義

予約ページ容量と割当ページ容量の合計

予約ページ容量と割当ページ容量の合計

なし

ライセンス容量の定義

プールボリュームの合計

データダイレクトマップ属性が無効なプールボリュームの合計

なし

プール拡張の実行

できる

できる

ただし、事前にシステムプールボリュームの容量を確保する必要がある。システムプールボリュームの容量の見積もりについては、1.5.17 データダイレクトマップ属性のプールに必要なシステムプールボリュームの容量見積もりを参照

なし

プール縮小の実行

できる

できる

ただし、データダイレクトマップ属性が有効なプールボリュームが仮想ボリュームが関連づけられている場合、プール縮小は実行できない

なし

プール削除の実行

できる

できる

プールに関連づけられている仮想ボリュームがない場合だけ、プールは削除できる

Dynamic Provisioningの仮想ボリューム作成の実行

データダイレクトマップ属性が無効な仮想ボリュームだけ作成できる

データダイレクトマップ属性の仮想ボリュームだけ作成できる

なし

Hitachi Dynamic Tieringactive flashを含む)のプールへの変更

できる

できない

なし

仮想ボリュームについて、データダイレクトマップ属性が有効な場合と無効な場合で実行できる操作を次に示します。

項目

仮想ボリュームのデータダイレクトマップ属性

無効

有効

LUパス定義

できる

できる

LDEVフォーマット

できる

できる

LDEV削除

できる

できる

V-VOL容量拡張

できる

できない

ゼロデータページ破棄

できる

できない

仮想ボリュームのページ予約機能

できる

できない

I/O失敗(プールVOL閉塞)時に仮想VOLをProtect属性にする

できる

できる

I/O失敗(プール満杯)時に仮想VOLをProtect 属性にする

できる

できる

SLU属性のLDEVへの適用

できる

できない